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2009/10/12

死刑囚 永山則夫 ~獄中28年間の対話~

 もう昨日になりますね。夜、このETVのこの番組をみた。

Img1011_03s 40年前の1969年、4人をピストルで撃ち殺し、“連続射殺魔”として逮捕された永山則夫。19歳で逮捕され、1997年に死刑を執行されるまでの28年間、永山は獄中で実に多くの対話を繰り返していた。  著名人や市井の人々との1万5千通を超える手紙でのやりとり、永山が人生で初めて心から信じた女性や、裁判を支えてきた支援者との面会室での会話や書簡などである。そうした対話をつぶさに見ていくと、当時の時代や永山を取り巻いていた環境、そして、揺れ動き変わりゆく永山の人間像が見えてくる。

 考えてみれば、永山とボクは、そんなに年齢が離れているわけではない。おして、永山が死んで、だだ10年とちょっとしかたっていない…。そんなに永山の思想にふれたこともなければ、そんなにたくさん書いたものを読んだことがあるわけではない。
 「子どもの貧困」ということがいま大きな問題になっているが、それが日本の戦後のなかでずっと存在し続けていたことは、彼の人生そのものがしめしている。少年事件というものに戦後の社会がどれだけ正対することができていたのかということも問いかけている。そして死刑制度。このとき最高裁がつくった永山基準なるものは、現在も、日本の裁判をしばっている。
 この番組だけでは、彼の人となりをすべて理解はできるわけではなし、彼の思想全体を納得できるものでもない。
 ただ、彼が、絶望し、学び、考え、生きようとし、そして問いかけたものに対して、ボクらが、ちゃんと答えをだしていないことは、目を背けてはいけないとは思う。

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