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2009/07/19

ベルギー:「非核三原則」法制化へ 米の配備困難に

 もう一つ、安全保障関連のニュースから

ベルギー:「非核三原則」法制化へ 米の配備困難に(毎日新聞)

 市民に甚大な被害を及ぼすクラスター爆弾と劣化ウラン弾の禁止法を世界で初めて制定したベルギーで、核爆弾の使用、製造などを禁止する議員立法の準備が進められていることが分かった。一連の禁止法制定を推進してきたフィリップ・マウー上院議員(65)が核兵器禁止法案を9月初旬に議会に提出すると毎日新聞に明らかにした。オバマ米大統領が「核兵器なき世界」の目標を掲げて核軍縮に取り組む中、核廃絶の法整備を目指す国際的な動きが広がる可能性がある。
 禁止法案は核爆弾など軍事目的での核物質の国内での使用、製造、貯蔵を禁止する内容になる見通しで、ベルギー版の「非核三原則」法制化に相当する。ベルギーは非核保有国だが、北大西洋条約機構(NATO)加盟国として米軍の戦術核兵器が配備されており、禁止法ができれば、ベルギー管轄下の基地での核兵器貯蔵は原則、禁止される。
 米科学者連盟(FAS)によると、ベルギー北部の同国空軍クライネ・ブローゲル基地には推定10~20発の米軍のB61核爆弾がある。仏軍事シンクタンク「戦略研究財団」によると、2国間協定で核爆弾の安全管理や使用に際しての手続きなどが定められており、禁止法が成立すれば、協定の見直しが必要となるとみられる。…

 もちろん、現在のアメリカの戦略においては、戦術核の前線配備は必ずしも重要な位置にあるのではないのだろう。そういう意味ではたぶん厳密に言えば、日本のように「非核三原則」として問われるのは、むしろ、緊急時の持ち込みにたいして、どういう態度をとるのかという問題なのだと思うのだけれど、報道の範囲では、そのことについてはわからないの。
 ただ、こうした法制化の背景には、明らかに「核のない世界」をめざす動きがある。記事は、「欧州ではベルギーのほか、ドイツ、オランダ、イタリアに米軍戦術核が配備されており、ベルギーで禁止法が成立すれば、撤去を求める動きが他国に波及する可能性がある」とも指摘している。
 いま、この点でも大きな世界の転換期にあることは、間違いないようである。

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