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2009/06/02

子どもの声に耳をすませば―― 電話でつくる〈心の居場所〉 ――

 今日、新聞を読んだらこんな記事を見つけた。

悩める子供、電話急増 「チャイルドライン」最多18万件(日経新聞)

 人間関係が辛い、学校に行きたくない――。子供の悩みを電話で受け付ける特定非営利活動法人(NPO法人)のチャイルドライン支援センター(東京・新宿)の活動開始から10年が経過した。ここ数年で相談件数は急増、昨年度は2001年度以降で最多の約18万件の着信があった。相談員からは「近年の不況からか親も子供も余裕がなくなり、人間関係に悩みを持つ子供が増えているのでは」との声も上がっている。…

 ボクの知人にも、このチャイルドラインのボランティアに参加している人がいる。とてもまじめな取り組みだ。
 それで、もう少し、調べてみると、数日前にこんあ配信もあった。

相談急増、子どもの貧困も チャイルドライン10年(共同通信)

 「親が失業して高校を退学する。悔しい」。子どもの悩みを電話で聞く特定非営利活動法人(NPO法人)「チャイルドライン支援センター」(東京)にこんな相談が舞い込んでいる。センターができて10年、相談電話への着信件数は77万件を超すが、最近は貧困問題の訴えも目立つ。
 …人間関係やいじめ、恋愛、性の悩みなど内容はさまざまで、この1年は貧困問題が増えた。小学生から「お父さんが工場を辞めさせられ、お母さんもパートが駄目に」「友達が急に転校してお父さんが『気の毒に。不況のせいだ』って言う」という相談もあった。
 清川輝基代表理事は「これまでなかった傾向。誰かに話したいとき、気軽にかけて」と話す。…

 チャイルドラインは、イギリスのとりくみを参考に、日本ではじまって10年がたつそうだ。 
 それで、認定特定非営利活動法人チャイルドライン支援センターが、5月26日に記者会見をしていて、記事はそれにもとづくもののようだ。

 そのときに記者会見の資料がこれ。

 そんでもって、チャイルドラインのことをもう少し、知りたくて、表題の岩波ブックレットを読んだ次第。

0094550 このブックレットでは、ていねいにチャイルドラインにかかってくる子どもの声が紹介されている。
 競争にさらされて疲れている姿。大人社会の矛盾をそのまま、自身の生活に被らざるをえない実態。子ども社会の人間関係の皮相さ。なによりも自分に自信がもてず、大人との関係で、安心した信頼関係が十分に築けない孤独…。
 こうした子どもの実態に、まじめに向き合って、ていねいにその声を聞こうとするとりくみは、その内容も含めて、学ぶところは多い(支え手の存在などなど)。

 もちろん、これで子どもの問題が解決するわけでは決してない。出発の入り口にある取り組みと言えばそうだ。大切なのは、1人ひとりの子どもに直接かかわる大人が、同じように、ていねいに子どもの声を聞くとりくみをすすめ、「あなたが大切だよ」というメッセージにあるような、子どもと大人の信頼を、大人の共同したとりくみと子どもといっしょになったとりくみのなかで築き上げることなのだと思う。
 そのためにも、このチャイルドラインのとりくみから学ぶことって、少なくないんじゃないかって、そう思った。

 さて、先日の、東京・中日新聞の子どもの貧困の記事の下をクリップ。
子どもの貧困<下>  増える高校中退者

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