韓流シネマ 抵抗の系譜
日曜のETV特集の表題の番組を、録画して見た。相方と長男が、映画を見ていたため(苦笑)。
映画やドラマで圧倒的人気を博す“韓流”。しかし、その隆盛の背後には熾烈(しれつ)な現代史がにじんでいる。 “韓流”の源流は、日本の植民地支配の黎(れい)明期、そして、戦後の解放、朝鮮戦争、それに続く冷戦・・・と、映画が国家意思と一致することが求められた過酷な時代にまで遡(さかのぼ)る。“韓流”爆発に至るまで、映画人たちは、どのように時代と格闘し、自(みずか)らの表現を獲得してきたのだろうか? この春、日本での“韓流”ブームの火付け役となった在日のプロデューサー李鳳宇は、かねてからの念願だった韓国の映画人の足跡をたどり、往年の巨匠や名優たちを訪ね、映画への志を存分に語りあった。番組では、映画人たちの証言をつむぎながら、スクリーンに映された朝鮮半島の現代史を見つめる。
もともと「知る楽」という番組で放映されたもののダイジェストのような番組。十分に、知る楽はみれなかったので、おもしろくみた。
韓国映画の根底にある、民衆への目線というものが、「アリラン」を原点に、植民地支配の抵抗のなかで培われたことは少し衝撃的でもある。
戦後の軍政や、南北戦争の悲劇は、実は日本とは無関係ではないことは痛感させられる。チョ・インギ、そして大好きなイム・グオンテクの執念と、一方で、自主規制の怖さを語ったところが胸に突き刺さる。はじめて知ったが、グオンテク監督自身、南北戦争にかかわり連座制で苦しめられた体験をもつ。インタビュアーのリ・ボンウ自身も、その父は、チェジュの4・3事件にかかわりがある。民族的な大変が、直接、映画に刻まれている。
開花するイ・チャンホ以後の世代。くみつくすことのできないほどの韓国映画の魅力の系譜=「抵抗」を見せてもらったような気がする。半分以上はみているが、みていない映画もいくつか。すぐにみたいが、DVDになっていないものもありそう。
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