正社員が没落する――「貧困スパイラル」を止めろ!
今日は印刷工場につめる日。ひたすら活字とにらめっこでもある。まあ、何とか無事すすんでくれれば。あと一息集中である。先の企画の組み直しの必要性も発覚。いろいろ考えるべきことも少なくはない。
家には、11時過ぎのつく、長男とひきつづき問題の解決?のために話を少しして、あと電話のまだまだ今月の仕事のやりとりもある。やっとブログに向かう。このあと、もう1つ地域の仕事をしなければいけないのだが。
さて、今日、読み終えた本。
湯浅誠、堤未果の2人は、いま旬の論客だろうね。『反貧困』『ルポ 貧困大国アメリカ』という2冊は岩波新書は、まちがいなく去年の論壇の1つの成果だろうしね。その2人が、現在の中間層=公務員と正社員の没落の現状の背景にある「貧困スパイラル」という問題をテーマに語り合う。
アメリカの社会が提示する中間層の没落、日本でも非正規労働の広がりのもとで労働者がNOといえない状況に追い込まれて、労働が劣化し、ワーキングプアが広がる。とくに新しい問題の提示があるわけではないだろうけれども、論点などは、この2人、ずいぶん深まっているなあと思う。現実に向き合い続けること、そして考え、発言し続けることが、いまとても大事なのだと思うのだ。
なぜ、NOと言えない労働者が増えるのか? ではどうせればそれは解決できるのか。NOというたたかいとともに、NOと言える条件を拡大する、その両方をとりくむことがきっと大事だのだろうな。
ボクは、非正規の問題は、正規労働者の劣悪化の問題とセットに議論する必要があると、ずっと思っていて、弁護士のSさんにそんな原稿を書いてもらったり、超有名私学の先生に卒業生の追跡調査をしてもらったり、そんな仕事をしてきた。同じ問題を、改めてひ「貧困」という角度から、論じたこの本を提示する論点は、なかなか刺激的でもある。
そして経済論として本質問題にせまっているわけではないけれど、この「貧困スパイラル」という指摘そのものだとても大事な問題だよね。
うーん。いろいろ考えさせられています(苦笑)。結局は、仕事の刺激ですけど。
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