貧困社会ニッポンの教育(2) 高校中退
昨日の深夜、NNNドキュメント09で表題の番組をしていた。
高校を中途退学する生徒が増加している。埼玉県では、県立高校の20校余りで、卒業までの3年間に中退する率が30%を超えた。新入生26人のうち一年間に17人が退学したクラスもあった。聞き取り調査を行っている青砥恭(あおとやすし)先生は、家庭の貧困と成績や中退率には密接な関係があると語る。今春、定年を迎える青砥先生は今、長い教員生活の区切りに、高校生の窮状を明らかにし、救済を訴えたいと考えている。去年10月、大阪府では私学助成の削減や府立高校の統廃合に反対する高校生が、橋下知事に涙の抗議を行った。その訴えに心を動かされた青砥先生は、大阪に向かった。
青砥先生のこの調査は、以前に紹介したことがある。
中退する彼ら、彼女らをとりまく貧困の実態には、胸が締め付けられる。
それを自己責任という言葉で、封じ込める政治には怒りがこみ上げる。その典型が、橋下大阪府知事の発言であった。これに対する大阪の高校生たちのとりくみは、「希望」である。彼ら彼女らの「言葉」には、人を突き動かす強い力があった。
番組そのものは、より構造的なものに迫って欲しいという気はしたけれど、胸をうつ番組ではあった。
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