週刊東洋経済とダイヤモンド
雑誌不況などが言われて久しいが、東洋経済とダイヤモンドは元気が良いそうだ。部数を伸ばしている数少ない雑誌だとも。その2誌が「派遣切り」を契機にした現在の雇用の問題を特集している。
「派遣切り」だけでは終わらない 特集:雇用壊滅!都心に出現した「年越し派遣村」。支援者による炊き出しに列をなす労働者たち。対策を打ち出すべき厚生労働省のビルがあやしく夜に浮かびあがる。
【非正社員を追い込む構造矛盾】労働者使い捨ての企業論理/告発者たちが直面する現実
【拡大する雇用問題の深刻度】いまどき1000人を採用!正社員化進める企業の本音第2特集:
オバマ演説に学ぶ、伝わるメッセージ力
全米を虜にしたオバマ話術を大解剖
さすがに風間さんたちがとりくんだ特集だけに読み応えがある。もちろん、東洋経済らしい、まあ何というか、”やらしさ”みたいなものもあるんだけどね。
案外面白かったのが週刊ダイヤモンドの特集
正社員vsハケン 対立か共存か!?昨年夏以降の世界的な経済変調と、主に製造業の生産調整を受け、一気に雇用の過剰感が高まっている。企業は最も調整しやすい非正規社員から手をつけた。もちろん正社員も安穏としていられない。雇用市場というパイの大きさは限られており、正社員とハケン(非正規社員)の対立構造が表出している。
第 1 章 ハケンの悲鳴 「オレたちを見捨てるのか!」
第 2 章 正社員の苦悩 「オレたちだって辛い!」
第 3 章 絡まり合う利害 「解決策はどこにある?」
第 4 章 海外雇用事情 「反面教師か理想像か」
特集2
2009年 大学3年生が選んだ
決定版 就職人気企業ランキング
子ども格差のときほど、ちゃかし感というか、勝ち組意識がない。もちろん、雑誌としての結論的な部分は同意できるようなものではないのだけれど、少なくとも真面目に議論を紹介している。昨日の日テレの討論番組ではないけれど、ある程度聞く耳をもつというような、軌道修正みたいなものが、財界のなかにも生まれているという言い方は正確なのか?はわからないが、少なくとも、頭から「派遣切り」を批判する側の意見を否定するわけにいかなくなっているということだと思うがどうだろうか。
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