若者たちに「住まい」を! 格差社会の住宅問題
昨年、岩波のブックレットで出た本。格差と貧困の時代に、住宅というものをめぐって何がおこっているのか。最近、ハウジングプアという言葉を、もやいの稲葉さんたちが提唱している。住宅保障という問題が社会政策としてとても大事になっているという問題意識が、それなりに広がっているけれども、では若者の住宅はどうなっているのかということについてのデータについては、ほとんど知らなかったので、このブックレットはとてもおもしろかった。
日本の住宅政策は、終身雇用制度のもとで、正規で雇用された男性が、一定の年齢になったときに持ち家をもつことを軸につくられている。住宅政策と呼ばれるようなものも企業による持ち家支援ということを軸につくられていたということなのだ。グローバル化の名の下での急速な雇用条件の変化のもとで、そのような持ち家中心のライフサイクルに入れない人が増大して、住宅の確保そのものが困難になる層が生まれている。
そのことが集中的に現れているのが若者の層であるが、雇用の不安定化と相まって、親から離家の困難、家から離れたときの住宅確保の悪化、そのことと対応するように、結婚の困難などさまざまな新しい問題がおこっている。この点でも外国との対比も、おどろくような端的な特徴がある。
そして、これまでも住宅政策の対象に若者がなっていなかったし、今日の、格差と貧困の広がりのなかで議論されるようになっている施策の対象に、まだ十分に若者の住居は入っていない。
12月下旬の『賃金と社会保障』はハイジングプアを特集している。より住宅確保の困難への認識とともに、その現実を逆手をとっての、ゼロゼロ物件など貧困ビジネスの広がりも告発している。
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