成人は18歳?20歳?法制審部会、結論出ず
いつから日本社会は、若者についてこのおうな見方をするようになったのか、少し考え込んでしまう議論でもある。
成人は18歳?20歳?法制審部会、結論出ず(朝日新聞)民法上の成人年齢(20歳)を18歳に引き下げるべきかどうかを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の民法成年年齢部会(部会長=鎌田薫・早稲田大教授)は16日、中間報告をまとめた。憲法改正の投票年齢を「18歳以上」とする国民投票法の成立を受けて始まった審議だが、引き下げの是非についての意見は割れたままで、賛否両論を併記する異例の報告となった。
国民投票法は施行される10年5月までに「必要な措置を講ずる」として引き下げへの対応を促している。部会は、来年1月末まで消費者団体や教育関係団体のほか、一般からも意見を聞いた上で審議を再開し、早ければ来年春ごろには最終報告がまとまる見通し。ただ、反対の世論も根強いことから、引き下げへの明確な結論を出せるのかが不透明になってきた。 …
たしかに、世論調査でも、「民法上の成人年齢を20歳から18歳に引き下げることに反対の人が56%にのぼり、賛成は37%にとどまることが、朝日新聞社が6、7の両日実施した全国世論調査(電話)で明らかになった。国政選挙などの選挙権を18歳からとすることについても、反対が賛成を大きく上回った」とある。「反対の理由は『判断力が十分でない』(43%)、『経済的に自立していない人が多い』(41%)が多い」という。
よく考えなければいけないのは、若い人自身が、上記の世論調査と同じような回答をしていることだろう。社会の若者へのまなざしを、若者も内面化している。
もちろんここには、日本の社会が学校をはじめあらゆる場所で、若者・子どもの参画・参加をすすめてこなかったことが最大の要因だと思う。一方で、消費文化の広がりのなかで、若者・子どもは、一見選択の主体であるように見えるが、実は文化の客体として外側に位置づけられつづけていたということもあろう。
だから、若者が社会の主人公としてどう位置づけていくのかということと、一体に、この問題を考えないと、否定的な答えしかでてこない。ここは、日本では議論がもっとも遅れている分野なのかもしれない。
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