« “未曽有”の危機 日本経済は乗り越えられるか | トップページ | 大掃除をはじめたが »

2008/12/21

「ユネスコ技術教育および職業教育に関する改正勧告」について

 昨日は、全進研の表題の学習会に参加した。ユネスコは、これまで職業教育についての条約をつくっているし、勧告も出している。一般教育と同等に、職業養育をおこなうことが、子どもの教育の権利を保障するうえでも大事だというのがその趣旨だ。

 かつて、日本は、この職業教育というものは、本格的には企業によってすすめられていた。それが、経済のグローバル化のなかで、企業は効率と儲けを優先し、正規職員を非正規に置き換えるなどの動きのなかで、この分野は、あっけなく消滅しようとしている。となると、いま若者たちには十分な職業教育がおこなわれていないという現状が広がる。ユネスコの議論とはまったく逆行する事態が日本ではすすんでいる。もちろん、若者の困難の要因は、これだけだとは思わないけれど、少なくともかなり大きな要因の1つになっているのではないのかと思う。

 若者の職業的な自立を考えたとき、たとえば一部の専門学校や、専門教育をおこなう大学などのケースをのぞいては、職業教育というのは、とても細くなっている。ヨーロッパが、学校での教育とはある意味で、別に、もちろん協力しながらだけれど、おこなわれていることとあまりにも対称的である。
 講演と質疑応答を聞きながら、ここにも、日本の歪みというものを感じるし、あまりにも、日本社会というものは、ではどんな社会をめざしたいのか、そのなかで国民の幸福や発達をどう位置づけるのかというヴィジョンがないことを痛感させられる。
 一方で、いろいろ問題意識をもって考えている人たちの間でも、この職業教育という問題についての関心は、少し薄いのではないのかとも感じる。少なくとも、世界の流れはまったく違うところにあるということが、ユネスコの議論などを聞くと、よくわかる。
 そして、この学習会のあと、世界の職業教育の実際や、若者の支援の現場を見て回っている人に、いろいろ話を聞くこともできたのだけれども、この違いはどうでしてできてしまうのだろうかと考えてします。

 折しも、明日、高校の学習指導要領の改定案が発表される。そもそも、中等教育段階の教育内容は、はたして、本質的なところで、若者が発達する権利、自立していく道筋を保障しているのだろうか。そんなことが問われているのではないのだろうか。そんなことも痛感させられる。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

|

« “未曽有”の危機 日本経済は乗り越えられるか | トップページ | 大掃除をはじめたが »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59689/43490305

この記事へのトラックバック一覧です: 「ユネスコ技術教育および職業教育に関する改正勧告」について:

« “未曽有”の危機 日本経済は乗り越えられるか | トップページ | 大掃除をはじめたが »