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2008/12/23

新学習指導要領案:英語授業「英語で」 高校も脱「ゆとり」へ と昨日のNHKの放送と

 昨日、高校と特別支援学校の学習指導要領案の発表があり、今日の新聞で、さまざま報道されている。

新学習指導要領案:英語授業「英語で」 高校も脱「ゆとり」へ(毎日新聞)

 文部科学省は22日、高校の新学習指導要領案を公表した。英語はコミュニケーション能力重視へ方針転換し、授業を英語で行うことを基本とする。各教科で小中学校の内容を復習する機会の設置を促進し、基礎学力不足の生徒への対応を充実させる。小中の新指導要領(3月告示)に続き、前回改定で削られた内容の復活などが進み、脱「ゆとり教育」への見直しが完了する。
 高校の指導要領の全面改定は10年ぶりで、13年度入学生から適用する。卒業に必要な単位数は現行と同じ74。だが、授業時数は標準の週30単位時間(全日制)を超えてもよいことを明記、各校に積極的に増やすよう促す。
 英語は、文法・訳読中心の指導からの脱却を強調。単語は現行より500語多い1800語を指導し、中高で計3000語に達する。78年改定時の水準に戻る。…

 もともと、高校が特別支援学校の学習指導要領は、現場の実態とあまりにも乖離していて、どこまで、この基準なるものに意味や正統性があるのかということがいつも問われるわけであるが、どうだろうか。
 いわゆる一般教育で言われる「学力」という点で言っても、これだけ格差が生まれているなかで、ほんとうにこの「基準」は子どもの実態にふさわしいものなのか。同時に、子どもたちが社会に出て、自立していくうえで、いまほんとうに必要とするものが、この「基準」にかかれているのだろうか。といろいろ感じる。新聞の論評なども、少し、疑問を感じるのが多かった。

 もっとも、この「基準」の問題を感じるのが、特別支援教育のもの。なんという「効率」重視、狭い意味での「自立」重視。ここにある発達観は、障害のある子どもたちのなかで、職業的な能力をつけることができる部分をすくい上げようという発想なのかなあと思ってしまう。

 実は、昨日の、NHKのニュースと取り上げられていた、寄宿舎の廃止の問題も、核心はここにあるのではないのだろうか。などとも思う。番組では、親の困難などを中心に追っていたわけだけれど、ほんとうは寄宿舎の役割も、子どもの発達を生活をとおして丁寧に支えているというところにあるのだと思う。そうした教育を、教育の基準から排除してしまうような現実の根底には、こうした「基準」のつくり方があるのではないのか。
 うーん、学習指導要領を、もっと、その本質から議論する必要があるのではないのだろうか。

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コメント

支援教育も大きく変わるのでしょうか

 まだ、ちゃんと精読したわけではありませんが、強調されている個別支援計画にしても、非常に一面的なものが、全面化することになる。特別支援教育が大きくかわるというより、この間、進めてきたものを、追認し、さらにその推進が本格化するということでしょうか。来年度の予算でも、ほとんどお金がつきませんでしたから、現場の困難というか矛盾はますます拡大するということなのでしょうね。

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