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2008/12/08

緊急シンポジウム 田母神空幕長問題を問う

20081208184533 今夜は、表題のシンポジウムに逝ってきた。井上参議院議員が「恐るべき幹部教育の実態と政府の責任」と題して、主に国会の論戦を通じて明らかになった問題を報告。歴教協の石山久男さんが「田母神歴史観の誤りと重大な危険」と題して、主に歴史観について報告。そして、内藤功弁護士が「日米同盟下の自衛隊の危険な実態と野望」と題した特別発言をおこなった。
 豊富な資料が配られていて、それも参考になった。彼が書いた『鵬友』の論文の引用や、各地の自衛隊のとくに広報の分野で、侵略戦争を美化、肯定することがおこなわれているのか実態調査の結果が興味深い。こうしたものからは、もともとの自衛隊のベースにある、天皇への親和性や、旧軍との関係という問題と、同時に、アメリカとの軍事一体化がすすむなかで生まれたものという問題の中心的な面が見えてくる。

 ただ、この問題を考えるとき、どうしてもいわば”自主防衛”を掲げた田母神の主張というものの役割をどう見るのかということが問題になる。つまり、彼が掲げる「反米」色の主張と、日米同盟の強化という面との関係である。もちろん、田母神氏、そのものも日米同盟を決して否定しているわけではないし、むしろ日米同盟を維持するためにも、より自衛隊が独立した軍隊になるべきだというものにほかならないことは事実だと。

 ただ、ここからは、ボクのまったくの個人的な感想でもあるのだけれども、議論を聞いていて、単純に、日米同盟の枠の中の事件と言ってしまっていいのかというところは疑問が残った。
 これは政治が予想していた範囲の行動では決してない。米日の支配層の考えをはるかに超えている。ここには、一面としては、自衛隊の「軍化」や憲法「改正」をすすめるにあたって、こうした考えのもちぬしをテコにせざるをえなかったということから生まれている矛盾と、同時に、政治のコントロールを、その考えの面でも完全に超えてしまっている危険というものもあるのではないのかなあと、感じた。
 政治の側から見れば、憲法「改正」と自衛隊の「軍化」という目的のために、しっかりした平和と外交の方向をもてない政治の矛盾という面と、その結果、世界でも屈指の実力部隊でもある自衛隊をコントロールできない政治の実態の危険があるのではないのだろうか。
 ちょうど、政治の舞台で、憲法「改正」を「靖国」派が担わざるをえなかったが、国民との矛盾のなかで、「靖国」派が、反米派と親米派に分裂を繰り替えさざるをえなかったことも思いおこさせられる。

 文民統制は、国民主権が根底にある。政治の側から言えば、この立場で、自衛隊をコントロールできない政権は、それだけで、政権を担当する資格はない。
 やっぱり、危険な実態がある――そう思うのだけれど、どうなのだろか。

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