« 「生きづらさ」の臨界  "溜め"のある社会へ | トップページ | I Have a Dream〜キング牧師のアメリカ市民革命〜 »

2008/11/12

保育所が倒産? オーストラリアでおこっている驚くべきこと

 オーストラリアに現在留学中の、ある研究者のブログをのぞいてみたら、かの地でおこっている驚くべきできごとに出くわした。保育所が倒産?ということが先週末くらいから,オーストラリア社会を賑わしているというのだ。その問題の会社はABC Learningで、国内とNZに1200以上の保育所(チャイルド・センターとか,チャイルドケア・センターとか名称はいろいろ)を運営していて,約10万人の子どもを預かっているというのだ。オーストラリアの保育所の4分の1にあたるという。手広く世界展開をしていて、アメリカやイギリスなどにも進出しているという。ここの社長は、長者番付の上位にも顔をだすようになった、いわゆるベンチャーの雄みたいな存在だ。そこが、世界的な株価の下落で破綻したというのだ。

 オーストラリアのことはよく知らないけれど、おそらくハワード時代の新自由主義的な政策の展開のなかで、こうした株式会社にとる保育所の運営も広がったと言うことなのだろうか???(保護者に支給されていたチャイルド・ケアの補助金が、保育所運営者に支給されるように制度変更が行われたということなんだけど、もう1つ制度がよく分からない。ご存じの方、教えてください)

 連邦政府は、今年度いっぱいの保育所の運営継続を「保証」する措置をとることを表明したそうだが、はたして来年度以降維持できるのかどうかはまったくの未知数だという。閉鎖に追い込まれるところも出てくるところもでてくるにちがいない。

 少なくともハワード時代に、保育というものを市場に委ねるような政策がすすめられたようだ。日本でも民間委託が急速にすすんでいる。その民間委託とは、「福祉法人」だけではなく、株式会社など市場に委ねるような形で。保育という子どもの成長に直接責任を負うものは、市場になじむとは思えない。こうした事業を、市場に単純に委ねてしまっては、何が起こるのかをこの事件は教えているようにも思う。
 日本でも、現在の方向を、よく検討する必要が求められているように思うのだが。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

|

« 「生きづらさ」の臨界  "溜め"のある社会へ | トップページ | I Have a Dream〜キング牧師のアメリカ市民革命〜 »

コメント

日本でも民営託児所の倒産事件が起きてますよ。「ハッピースマイル」とかいうところ。

投稿: ねこぱんだ | 2008/11/13 22:15

 ありがとうございます。このブログでも、紹介しています。
http://ono-blog.cocolog-nifty.com/sikou/2008/11/post-bb35.html

 かつて、父母会運営の学童保育の運営にかかわったことがありますが、今回の事件では、近隣の知り合いが、緊急のうけいれのために奔走していたそうです。

 公的な保育の「公的」の意味をよく考えなければいけないのだと思います。

投稿: YOU→ねこぱんだ | 2008/11/14 00:54

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59689/43095744

この記事へのトラックバック一覧です: 保育所が倒産? オーストラリアでおこっている驚くべきこと:

« 「生きづらさ」の臨界  "溜め"のある社会へ | トップページ | I Have a Dream〜キング牧師のアメリカ市民革命〜 »