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2008/10/14

新自由主義と決別しない限りこの矛盾は解決しないのだけれども

 この種の問題は、いまの日本の政治のあり方がもつ課題というものを、案外、あらわにしている。そう感じるのが、経団連のHPに掲載されていた、「人口減少に対応した経済社会のあり方」という報告書。人口減による労働力不足を財界は、真剣に心配しているというわけである。そのための対策の1つが、教育というわけだ。

 すべての子供たちが学校で、とりわけ公立学校で質の高い教育を受けられることが強く望まれる。教員の質の向上を図るとともに、子供の基礎学力の向上や応用力・実践力の強化など、一人ひとりの可能性を最大限に引き出していけるよう、教育の質的改善を一刻も早く進めていく必要がある。国民の期待に応える学校教育を実現することは、将来を担う子供の育成を通じたわが国の健全な発展だけではなく、子育て世代の教育面での不安感、経済的な負担を軽減し、結果として、少子化傾向の改善に結びつくと考えられる。

 ところが、ここから出てくる提言として、具体的に学費や教育費を軽減するということが出てきた試しはないし、教育の底上げのために、財政支出をし、困難な課題をもった子どもたちを支援するという発想もない。かならず出てくるのは、競争を強化することで、エリートをつくるという発想である。さすがに、ここにいたっては、教育費の問題では何か提言するとでもいうのだろうか。

 もう1つ、対策として重視しているのは、外国人の問題である。とくに、知的な人材を受け入れることを重視したいようだ。でも、財界が現実に日本にいる留学生がどんな経済的状態におかれているのか、ご存じなのだろうか? 高い学費と生活費が留学生を襲っている事実を。
 しかも、日本に現在いる外国人労働者は、どこの出身の人が一番多いかご存じだろうか。現在、容認されている外国人労働者(在日をのぞく)は、ブラジルなどにわたった人の子孫、そして研修生などである。今度、インドネシアなどから看護、介護の受け入れがはじまった。しかし一番多いのは、中国からの研修生だ。問題は、その人たちの労働条件をはじめ、人権というものがどのような状態にあるのかということである。それは、日本における非正規雇用の問題とよくにた側面があるようにも思う。

 提言で、いろいろな改善点をあげたとしても、いまいるこういう人たちの人権が変わらない限り、有能な人材が日本に来ようなど思うはずがない。なぜ、そんな簡単なことがわからないのだろうか。

 結局、新自由主義と決別した政治を実現しない限り、直面する問題の本質的な解決はない――いまの政治にとわれているのはそういう問題である。財界の苦悩は、麻生さんの苦悩と同じである。

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