« 2008年9月 | トップページ | 2008年11月 »

2008年10月

2008/10/31

障害者29人、自立支援法で提訴 「1割負担は違憲」

 注目される裁判がはじまった。

障害者29人、自立支援法で提訴 「1割負担は違憲」(共同通信)

 障害者自立支援法で福祉サービス利用料の原則1割を自己負担させる制度は、「法の下の平等」や「生存権の保障」を定めた憲法に違反するとして、東京や大阪など1都2府5県の障害者29人が31日、国や自治体に負担の免除などを求めて8地裁に一斉提訴した。
 弁護団は「自立支援法自体の廃止を含め、障害者が当たり前に生きていくことのできる社会を実現するため法廷で闘う」としている。
 2006年に施行された自立支援法で、財政難を背景に導入された1割負担制度に対しては、障害者や家族らからの批判が強く、今回の提訴は厚生労働省の社会保障審議会などで進められている制度見直しの論議にも影響を与えそうだ。
 訴状によると、障害者が福祉サービスを利用する際の自己負担額は、所得に応じて決まる「応能負担」の仕組みから、自立支援法下で利用料の原則1割とする「応益負担」制度に変更された。

 この裁判について、くわしい情報は、ここにある

  「障害者自立支援法」は、「障害」があることによる社会的な支援を「益」であるとし、必要なサービスに「応益」負担を強制します。「障害があることは個人の責任」なんでしょうか。地域で普通にくらしたい! はたらきたい! 社会に参加したい! そんなささやかな願いや希望をかなえるのがめざすべき方向であり、それを実現させる法律であるべきではないでしょうか。  私たちは、この自立支援法の根幹の考え方をどうしても許せません。日本国憲法、障害者権利条約に反するこの法律を司法の場に訴えます。真の障害者福祉の実現をめざしてともに立ち上がりましょう!

 これが、この裁判の趣旨だ。
 ボクは、自立支援法のたたかいが大きな前進を築いたという印象をもっていた。もちろんそういう面はあるのだけれど、もともと障害児福祉は、十分な手だてが打たれてこなかった分野でもある。企業の福祉にも、利益誘導の恩恵もうけない分野であったわけである。だから、困難はボクたの想像以上に直撃している。

 先日、朝日の大阪版が特集を組んでいた。
 読むべき記事である。
【消えた安全網】(上)こんな負担 自立できぬ
【消えた安全網】(中)低賃金 ヘルパー足りぬ
【消えた安全網】(下)地域で暮らしたいのに

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (1)

ILO・ユネスコがついに勧告含む報告書を公表!

 ILO・ユネスコ「教員の地位勧告」の適用を監視・促進する機構である「共同専門家委員会」(CEART)が、4月末に行った来日調査の調査報告書と、実情調査を踏まえた勧告を含む中間報告書を10月29日に公表しました。これは、全教が、「指導不適切教員」政策や新しい教職員評価制度、および教職員組合との交渉ルールと実際などを、申し立て(アリゲーション)したたことを受けておこなった調査にもとづくもの。これまで、委員会は、全教の申し立てをほぼ全面的に認める勧告を行っている。

 今回のCEART勧告は、文科省・教育委員会から主張・反論を聴取した上で、これまでの勧告内容を変更しなかっただけでなく、『教員の地位勧告』の遵守をこれまで以上に力強く文科省・教育委員会に勧告しており、画期的な内容になっています。

 中間報告の全文(英文)はここ。 

 全教の談話はこれ。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/30

子どもの無保険:3万人 短期証交付を自治体に通知

 今日、こんなニュースがあった。

子どもの無保険:3万人 短期証交付を自治体に通知(毎日新聞)

 親が国民健康保険(国保)の保険料を滞納して保険給付を差し止められ、子どもが「無保険」状態となっている問題で、厚生労働省は30日、全国調査の結果を発表した。中学生以下の無保険の子どもは1万8240世帯中の3万2903人で、子どもの被保険者(約370万人)のほぼ100人に1人に上った。厚労省は同日、医療が必要な子どもがいる世帯には、有効期限を1~数カ月に限定した短期保険証を交付するよう都道府県に通知したが、「年齢によって一律に特別扱いしない」という基本姿勢は変えておらず、受診抑制対策としては疑問の声も出ている。
 調査は、国保を運営する約1800の区市町村を対象に実施。9月15日時点で、給付差し止めで資格証明書を交付された、医療費の10割自己負担が必要な世帯に、義務教育以下の子どもが何人いるかをたずねた。
 滞納世帯は全体の18.5%の384万5597世帯で、資格証明書の発行世帯は同1.6%の33万742世帯だった。無保険となっている子どもは、乳幼児が乳幼児被保険者数の0.4%の5522人、小学生が小学生被保険者数の1.0%の1万6327人、中学生が中学生被保険者数の1.5%の1万1054人だった。…

 もともと、医療制度は社会保障の一環であり、憲法25条の生存権を保障する制度として設計されるべきものであるはずだ。だから、資格証明書の発行という、無保険の状態というのは、それそのものがおかしい。が、政府は、この問題に手をつけようとしない。
 ただ、さすがに、親の状況いかんで、子どもが病院にかかれないというのは問題だとなっているわけである。

 けがをしても病院にいけず、学校の保健室で治療をうける。ぜんそくの子どもたちが薬をもらえない…。はたして、こうしたことを許していていいのか。政治が問われているニュースである。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

麻生会見を見て思ったことは――責任をとろうとしない自民党政治

 麻生さんの記者会見があった。経済政策を、蕩々とのべるだけで、面白くない。解散・総選挙については明言せず、まだ12月7日投票説などが国会周辺ではながれているそうだ。

 さて、ロイターニュースによると、「麻生首相は会見の冒頭、追加経済対策策定の前提となった現在の経済状況について「100年に1度の暴風雨が荒れている。金融災害とも言うべき、米国発の暴風雨と理解している」と危機感を表明。根源である米国発の金融危機は『証券化商品に代表される新しいビジネスモデルが拡大したが、金融機関がリスクを適切に管理できず、金融市場が機能不全に陥った』との見解を示した」。これには、驚いた、現在の経済危機は、あたかも天災だというのだから。
 アメリカの問題そのものは、そのものでなぜそれが生まれたのかについては議論はある。ただ、そのアメリカの経済に、日本が共犯者であったという事実には、目を向けようとしない。構造改革の名前で、金融グローバリズムを推進してきたのはだれなのか。さらに、日本の経済をアメリカの言うがままの、アメリカへの輸出依存の経済、日本の内需を軽視した構造にしたのはいったいだれなのか。そのことが、現在の経済危機の日本特有の出現の要因になっているのではないのか。

 みずからの責任をとろうとしない。これが、いまの日本の政治の最大の特徴なんだと思った次第。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

高校入試、茶髪・眉そりチェックし不合格 神奈川の県立

 心が痛むニュース、腹立たしうニュースが多い、昨今。このニュースもその1つでもある。

高校入試、茶髪・眉そりチェックし不合格 神奈川の県立(朝日新聞)

 神奈川県平塚市の県立神田高校(生徒数347人)が入学試験で選考基準になっていない茶髪や眉そりなどをチェックし、該当する受験生を不合格にしていたことが28日、わかった。県教育委員会の発表によると、本来の基準では合格圏内にいながら不合格にされた生徒は、過去3回の入試で計22人にのぼるという。
 県教委によると、この不正なチェックは05、06、08年度入試で校長の指示により行われた。対象項目は、髪の色やピアス跡、つめの長さ、眉そりやスカートの長さなど。こうした「裏基準」に基づき、教員が願書受付日や受験日に受験生をチェックした。 …

 だいたい、この「裏基準」で、子どもたちの何がはかれるというのだろうか。何をはかろうというのか。それが1つ。
 百歩譲って、問題行動があるとしたとしても、そうした発達の課題をもつ、子どもたちを受け入れるのが教育であり、学校ではないのか。ここには、どこかの知事と同じような「自己責任」に臭いがプンプンする。

 ただ、この学校は、いわゆる「困難校」とよばれ、中退者も多く、生徒指導上のさまざまな課題をかかえた学校であるようだ。教師の負担が大きすぎるというのが、この校長の言い分だそうだ。そんな言い分など教育者としてあるまじきだとは思うが、一方で、上のほうから、数値目標で、いろいろと締め上げられていたのだろうなということは想像がつく。同じ神奈川では、横浜では、学校マニフェストというものがつくられ、さまざまな数値目標で、学校ががんじがらめにされているという。息のできない学校の姿が垣間見えるような気がする。
 学校をいかに自由な教育活動の場にしていくのか。そうした取り組みをすすめる学校や教師を、どう支援していくのか。教育政策そのものが問われているのだとも、同時に思うのだけれど。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/29

国会は…

 今日は、朝から月初めに仕上げなければいけないインタビューの作業をやり、それから、自分の原稿にも取り組み、やたらと忙しい。原稿は、以前しゃべったものに手を入れるんだけれど、これがやりはじめると、やっぱり時間がかかる。あれも書き換え、これも書き換え、なかなか大変な作業である。

 さて、国会は、かなりややこしい事態になっている。年内解散がないという感じになって、今度は、民主党は一転対決姿勢だ。ほとんど、説明のつかないこの民主党の態度を本人たちは、どう説明するのだろうか。新テロ特措法も月内成立はなくなったようだ。衆院で、本会議での趣旨説明をすっとばしてまで、短期間の審議をすすめた民主党だから、さすがに参院で徹底審議と言っても、2カ月というわけにいかないんだろうな。これって、どうなんでしょうね。徹底審議を貫いてきた政党には、この条件をいかした論戦を期待したいものである。

臨時国会:「ねじれ」再び 民主が2次補正で徹底抗戦(毎日新聞)

 麻生太郎首相が年内の衆院選を見送ったことを受け、民主党の審議への協力姿勢で「消化試合」モードだった臨時国会が、再び「ねじれ国会」の様相を呈してきた。民主党は29日、追加経済対策の裏付けとなる08年度2次補正予算案審議を新たなターゲットに据え、「徹底抗戦」に転じる方針を確認した。政府・与党が「月内成立」を目指した、インド洋での給油活動を延長する新テロ対策特別措置法改正案と金融機能強化法改正案も、依然として成立時期がみえておらず、与野党攻防の行方は一気に不透明となっている。
 …幹部会では衆院解散の先送りを受け、給油延長法案や強化法改正案は大幅な審議引き延ばしはしない一方で、第2次補正予算案の審議で徹底抗戦する方針を確認した。首相が重視する景気・経済対策での論戦に与党を誘い込み、首相出席の予算委員会審議などでさまざまな問題を追及する狙いだ。…

 民主党が、徹底して議論の標的にするのは、第二次補正だとは思うけれど、「ねじれ」だけれど、本当に、民主党が対決軸を打ち出せるのか、どうも一次補正の経過で、自民党との一致点を明らかにしてしまっているだけに、心許ない事態。金融関連法ではすでに腰砕けって感じだし。何が問われているか、明日ぐらいから、少し、考えていることを整理してく作業もすすめたいですね。
 解散ができないことそのものに、麻生内閣の行き詰まりが端的に表れているわけで、政党の姿というものが、見えやすくなっていくのかもしれない。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

多元化する「能力」と日本社会(再読その1)

4757141041 2年ほど前、この本が出されたとき、1度取り上げたことがある。そのときは、本そのものは、ちょっと違和感をもちながら、自分とちがうところが多いなあと感じて、全部読みとおすことができたわけではなかった。だから、取り上げ方も、全然、不正確だった。とにかく話題になった本である。その後も、必要に応じてパラパラと目を通すということをくり返してきた。
 今回、とにかく一度通読をしてみた。相変わらず、共感と違和感を併せ持たされる、結構、やっかいな本である。
 まず、第一に、「ハイパーメリトクラシー」ということについて、ここでも、なるほど、最近の財界主導による「生きる力」だとかの横行を考えたとき、なるほどなあという思いはある。コミュニケーション能力などは、ほぼ、通説のように日常生活を支配するようになっている。が、一方で、これは、PISA型学力などを考えたとき、どう位置付くものなのだろうかという疑問がよぎる。結局、こうした「能力」の捉え方というのは結構、曖昧なものだ。もっといえば、ボクら、人間の発達という問題をとらえるとき――その捉え方はもちろん時代によって変わるものだとは思うけれども――、その文脈のなかで、どうとらえればいいのか。
 では、いったん「ハイパーメリトクラシー」を受け入れたとして、なぜそれが生まれるのか。それを社会の変容(と進歩)という文脈のなかではどう捉えればいいのか。もちろん、これはこの本の仕事ではないのだろうけれど、「ハイパーメリトクラシー」という問題は、どう考えても、社会の「構造」と不可分のものなのだろうから、そこへの疑問なり、問題関心はそのまま残される。
 統計の分析を駆使した子ども、高校生、家庭(母親)の分析は、ちょっと、ついていけないところが多い。分析の角度も、その分析そのものも、ちょっと恣意的な印象はぬぐえない。が、もちろん、筆者の仮説そのものを否定するものでは決してないのだけれども。
 その結果、だされる結論はどうだろうか。筆者は、気分的には、「ハイパーメリトクラシー」は、新自由主義と親和的であり、その対抗を構想していると読めないわけではない。その立場、そのものも、共感するところは少なくはない。が、たとえば、筆者が対抗軸として打ち出す、「専門性」(ゆるやかな)なるものも、ほんとうに対抗軸になるのかという違和感を感じる。たとえば「専門性」なるものは、人と人との関係、社会的な集団の営みのなかで、形成されるものではないのか。その視点を欠いた「専門性」は、結局は、個人の能力に閉じられたものになりはしないのかなどなどと。
 結局、ざっとした通読では、なかなかこなせない一冊だったというのが結論でもある。より、読み進めることが必要なのだろうと思った次第。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/28

日弁連、レッドパージで救済勧告 兵庫の3人対象

 窓を開けたまま寝てしまって、風邪引きモード。でもなかなか仕事が終わらないのがやっかい。まだまだ、格闘中。
 さて、大事なニュース。

日弁連、レッドパージで救済勧告 兵庫の3人対象(共同通信)

 戦後の連合国軍総司令部(GHQ)占領時代、日本共産党員らが公職や企業から追放されたレッドパージをめぐり、兵庫県の3人が人権救済を申し立てていたのに対し、日弁連は27日までに、名誉回復や補償をするよう国と企業2社に勧告した。
 レッドパージから半世紀を経ても名誉回復がなされないため、2004年に3人が申し立てた。
 ……勧告は「思想・良心の自由や法の下の平等、結社の自由を侵害し、深刻な被害をもたらした」と指摘。被害回復の措置を取らず、放置してきた国や企業の姿勢を批判している。

 なぜ、大事かといえば、自国の歴史の誤りへのとりくみの1つだからだ。日弁連は、治安維持法などについては、横浜事件などに対し、会長談話や勧告をおこなってきた。ところが、レッド・パージについては、なかなかそういうことがおこなわれていなかった。
 実は、レッド・パージは、いわゆるマッカーサー書簡にもとづいて、占領下に超法規的におこなわれた事件だ。ところが、講和条約発効後も、日本の裁判所は、このマッカーサー書簡は、当時は法的拘束力があったとして、救済をしてこなかったという経緯をもつ。現在にもつらなるような司法の明白な誤りなのである。弁護士会も、同じ法曹界のものとして、そういった生々しい司法の態度に、なかなか、率直な指摘をしきれないでいたのだと推測できる。それが、改めて原則に立ち返り、「名誉が害されただけでなく、生活の糧を失うことにより、苦しい生活を強いられてきた」と告発。「特定の思想・信条を理由とする差別的取り扱いであり、思想良心の自由、法の下の平等、結社の自由を侵害するものである」と憲法、世界人権宣言の条項を引用して厳しく批判たのだ。そのもつ意義は大きいと思う。

 長く苦難の人生を歩まれた方々の救済がすすむことを求めたいものである。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/27

やっぱりボクは橋下知事にはやめていただきたい

 何かと教育分野のホットの話題を提出する橋下知事、23日、地元高校生と私学への助成金削減プランをめぐり、意見交換会を行った、その内容が話題になっている。「しんぶん赤旗」の読者欄にそのことがのっていて、調べてみたら、その様子の動画がFNNニュースネットワークで5分間にわたってアップされていた。とにかく見れば驚く。怒りで、心がいっぱいになる。

大阪・橋下知事、私学助成金削減めぐり高校生と意見交換会 「日本は自己責任が原則」(FNNニュースネットワーク)

 …高校生は「私立にしか行けなかったんです。家は決して裕福ではなく、父親は中学3年生の時にリストラにあいました。橋下知事は『子どもが笑う大阪に』とおっしゃっていましたが、わたしたちは苦しめられています。笑えません」、「僕は今、私立の高校に通っているんですけど、僕の家は母子家庭で、決して裕福ではなくて、僕はそんな母をこれ以上苦しめたくないので、私学助成援助を減らさないでください」と窮状を訴えた。
 これに対し、橋下知事が「なぜ、公立を選ばなかったんだろう?」と質問し、「公立に入ったとしても、勉強についていけるかどうかわからないと(教師)に言われて」と高校生が答えると、「追いつこうと思えば公立に入ってもね、自分自身で追いつく努力をやれる話ではあるよね。いいものを選べば、いい値段がかかってくる」と反論した。
この橋下知事の答えに、「だから、『そこ(私立)にしか行けない』って(教師に)言われたんですよ」と泣き出す高校生の姿も見られた。
 さらに、別の高校生が「大阪の財政を良くすることは、わたしたちが苦しむことなんですか?」、「ちゃんと税金取っているなら、教育、医療、福祉に使うべきです。アメリカ軍とかに使ってる金の余裕があるのなら、ちゃんとこっち(教育)に金を回すべきです」と涙ながらに訴えると、橋下知事は「じゃあ、あなたが政治家になってそういう活動をやってください」と切り捨てた。
 さらに高校生が「それは、わたしが政治家になってすることじゃないはずです」、「高速道路なんか、正味あんなたくさんいらないと思います」と税金に無駄遣いがあると指摘すると、橋下知事は「それは、あなたがそう判断しているだけで、わたしは必要な道路は必要だと思っている」と反論し、一歩も引かなかった。
 そして、橋下知事は高校生たちに「皆さんが完全に保護されるのは義務教育まで。高校になったらもう、そこから壁が始まってくる。大学になったらもう定員。社会人になっても定員。先生だって、定員をくぐり抜けてきているんですよ。それが世の中の仕組み」と社会の厳しさについて語った。
 この発言に、高校生から「世の中の仕組みがおかしいんじゃないですか?」と意見が出ると、橋下知事は「僕はおかしいとは思わない。やっぱり16(歳)からは壁にぶつかって、ぶつかって」と反論、「そこで倒れた子には?」との質問には、「最後のところを救うのが今の世の中。生活保護制度がちゃんとある」、「今の世の中は、自己責任がまず原則ですよ。誰も救ってくれない」と語った。
 さらに、高校生から「それはおかしいです!」と意見が出ると、橋下知事は「それはじゃあ、国を変えるか、この自己責任を求められる日本から出るしかない」と反論した。…

 ただ1つ、高校生たちと1時間半も話し合ったことは評価はしていいのかもしれない。が、それは、意見を聞くというものでも、耳を傾けるというものでも、決してない。偏った自説を語るだけ。
 子どもたちが高校に進学することが、自己責任で、すべて個人の力でおこなうべきものなのか。高校教育へのアクセスは子どもの権利として国際的にも合意されているものだし、だからこそ、無償化をめざすべきというとりきめがある。ところが、大阪でも、高校の合格率をあらかじめ100%には設定せず、志望する高校には必ずしもいけないような競争が設定されている。そして、その高校教育のかなりの部分を、公教育にもかかわらず私学に頼っている。私学にしかいけない子どもたちもいるわけだ。だからこそ、私学助成という制度があったのではないのか。
 橋下知事が言うように、「国を変える」=政治を変えるしないないのだろう。その責任をはたさない、知事には、やめてもらいたいと、強く強く思う。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (3)

1人親家庭の貧困率 日本 先進国で最悪 OECD報告 30カ国平均の倍

 これは、土曜日にアップできなかった話題。

1人親家庭の貧困率 日本 先進国で最悪 OECD報告 30カ国平均の倍(しんぶん赤旗)

 一人親家庭の貧困率は、日本が先進国で最も高いことが分かりました。経済協力開発機構(OECD)が発表した報告『格差は拡大しているか』で明らかになりました。
 同報告は、OECD加盟三十カ国の二〇〇〇年代半ばの所得分配と貧困について多面的に分析したもの。
 それによると、日本の相対的貧困率は、メキシコ、トルコ、アメリカに次ぐ四番目です。
 特に一人親家庭の相対的貧困率は、三十カ国平均の31%のほぼ倍となる59%に達しています。一人親家庭の過半数が貧困に陥っています。…

 このニュースは共同が配信しているが、大手紙はどこもとりあげていないようだ。
 OECDの東京事務所に概要などがアップされているが、データそのものはOECDがすでに発表しているもののようだ。先日、消費税のところで紹介した資料などとも出所はたぶん同じものではないかな。

 しっかりと目を向けたい事実である。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

フィンランドの高校生たちが人生について考えていること(再考)

 たまたま、この田中孝彦先生たちが、つくった『フィンランドの高校生たちが人生について考えていること』という本について話し合う場に参加する機会があった。いろいろな人のこの本についての感想を聞いて、とても刺激になる時間をすごすことができた。

 この本を子どもといっしょに読むという読み方をしているのは、自分ではそんな発想は何もなかったのでへえっと思った。少なくとも、丁寧に、ゆっくり読むという姿勢は、自分にはなかったので、この本の真髄をつかむという点でもとても反省させられた。

 若者たちの語りの裏側にある、いろいろな葛藤や悩みにも思いをはせるということも、ちょっと気づかされた。フィンランドに留学経験のある若い人が、フィンランドの若者のつらさみたいなものも語ってくれて、そういうしんどさのなかから発せられる、この本に書かれた言葉というものの意味も考えさせられた。

 日本の教育がおかれている現状とフィンランドとの比較になる。そのとき、日本の若者たちがこの本を読んだとき、この本を受けとめられる層と、遠い世界の話だと感じる層に分かれるという話になった。その話をききながら、たぶん、1人の若者のなかに両方の面があるのだろうと思った。日本の教育の現状は、とてもたいへんな状態にあるが、そのなかでも豊かな教育的な営みがある。たとえば田中先生が紹介されている北海道・檜山の地域に根ざした実践などは、まさにそういうもので、両方の面をもつ子どもたちの声を聞きながら、教育を営むことの重要性があるのだなあとも思ったりした。困難な状況にある日本の教育というものにも、心をよせたいと思った。

 若者の語りを中心においた、新しいというか、ほかにあまりないタイプの本なのだけれども、この本を語りあうことを通じて、子どもの声、若者声をていねいに聞き取り、そのことについて、大人が大人同士や子どもたちと話し合うことを通じて、子ども理解、若者理解が深まるのかななどとも思った。そんな体験だった。

 もう1度ゆっくり読まなくてはと、つくずく思った。こんどは、英文での若者たちの言葉もちゃんとていねいに読まないといけないと思いながら。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008/10/26

韓国併合100年ひかえ 市民がネットワーク 京都

 このテーマは、来年早々にとりくまなければいけない大きなテーマだ。

韓国併合100年ひかえ 市民がネットワーク 京都(朝日新聞)

 2年後に韓国併合から100年になるのをひかえ、大学の教員や市民運動のメンバーらでつくる「『韓国併合』100年市民ネットワーク」(仮称)の設立総会が25日、京都市伏見区の龍谷大であった。日本による朝鮮半島の植民地支配の検証を通じて、残された歴史問題の解決を目指す。
 …総会後には、北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫さん(51)の兄、透さん(53)が講演。拉致問題の解決について「もう感情をぶつけるだけではだめで、どうしたら家族を取り戻せるか理性を持って考える時期だ。政府は『(日朝平壌宣言に盛り込まれた)過去の清算』をしてでも、対話の糸口をつかんでほしい」と訴えた。 …

 「韓国併合」100年市民ネットワークは京都自由大学と京畿市民社会フォーラムの交流から生まれたそうだ。記事にあるようにこの集会のゲストスピーカーとして、拉致家族の蓮池透さんが講演した。これは、実は、事前に発表されていて、少し話題になっていたものだ。事務局からは、次のようなその理由が、集会案内にそえられていた。

蓮池透さんのゲストスピーカーとしての招請について

  「韓国併合」100年市民ネットワーク設立記念の集いに蓮池透さんを招請することについて疑
念を抱かれる方もいらっしゃるかもしれませんので、少しく説明させていただきます。
 蓮池さんは最近、以下のような主張を展開し始めています。(詳しくは『世界』7月号をご参照
ください)
1. 日本政府は、朝鮮民主主義人民共和国を少なくとも4度騙した。
2. 地村さんは国交がないことが拉致の背景にあると書いている。
3. 国交正常化には拉致解決が先だとは思わない。それは一方的な主張だ。
4. 圧力だけでは拉致問題の解決は不可能。対話を併用すべきだ。
5. 拉致問題により偏狭なナショナリズムの雰囲気が醸成された。
6. 日本は植民地時代のことなど、歴史教育がよくされていない。
7. 正面きって、過去の清算を怠ってきた日本政府の責任で弟は拉致されたという論理も成り立つかも知れない。
8. 弟は「歴史の闇に葬り去られたことはいっぱいある」と言っている。
9. 過去の清算をきちんとして朝鮮のほうが納得するようにやったらどうかと言いたい。
10.以前、横田さんの訪朝を止めたことについては謝罪したい。ウンギョンちゃんに会いに   行っていただきたい。
 拉致問題は今までたいへんミスリードされてきたということができます。本来、国家暴力による生命侵害・人権侵害というのに、国家主義者たちに政治利用されてきました。拉致問題の再定義、家族会を国家主義者から取り戻すこと。これは日本の世論を決定的に作り変えるかも知れない可能性を孕んでいます。よって、私たちはその第一歩として、蓮池さんと対話を始めたいと思いました。
 もちろん、上記蓮池さんの1-10の主張にもかかわらず、『世界』を読んでみると、まだ釈然としないところも残ります。ただ、そこはご自身のいままでの立場上、言葉を選んでいたかも知れません。また、相違点も含めて、互いに尊重してこそ新しい関係を築くことができるとも思います。いずれにせよ、私たちの運動にゲストスピーカーとして出席するという勇断を下していただきました。ご本人にも相当な勇気の要った行動だったに違いありません。
 以上、蓮池さんを招請する理由についてご理解いただければ幸いです。

 『世界』の論文が大きなきっかけになったようだ。

 残念ながら、集会に参加する条件など私にはなかったけれど、超左翼おじさんが、その様子をブログで紹介してくれている(超左翼おじさんの解説について、ボク個人は、かならずしもすべて同意するわけではないけれど)。期待通りに講演だったようだ。

 まだまだ生々しい問題だけに、蓮池さんの勇気には敬服するし、ボクらが受けとめて考えるべき問題はあまりにも大きいと思う。
 超左翼おじさんには、蓮池さんの勇気ある行動への配慮の効いた、いい仕事を実らせていただきたいと思った。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

橋下知事、教育めぐり討論 ヤジに「中山発言正しい」

 昨日は、午前中は会議、午後からあるちょっとした集まりに参加。あとはそこに来ていた人と少し飲んだ。
 ずっと睡眠不足なので、今日は午前中は爆睡。重たい体を引きずって、職場に向かう。自分の原稿書き。これがなかなか進まない。結局、ずっと調べものをしたり、文献を読んだりして、半日が過ぎてしまった。

 さて、こんな記事。

橋下知事、教育めぐり討論 ヤジに「中山発言正しい」(共同通信)

 大阪府の橋下徹知事は26日、一般参加者と教育問題を話し合う「府民討論会」に出席、大阪府立大(堺市)のホールで約700人を前に意見交換した。
 抽選で選ばれた15人の意見を受け、橋下知事は、全国学力テストの成績低迷などについて「頑張っている先生はいるが、家庭にも問題はある」「反復学習で基礎基本を徹底するしかない」と強調。市町村別成績を開示した判断に「大阪の厳しい現状を認識してもらうのに必要」と理解を求めた。
 持論を展開する橋下知事に反発し、教育関係者とみられる人からヤジが飛ぶ場面も。知事が興奮気味に「子どもたちをこんな人たちに任せられない。(日教組批判などで国土交通相を引責辞任した)中山成彬氏の発言はまさに正しい」と述べると、拍手と怒鳴り声で異様な雰囲気に包まれた。…

 こんな記事を読むと、カチンと来てしまう。橋下に教育の話をしてほしくないと言ってしまいたくなる。が、こうした橋下知事の発言に、「拍手」があったことは、よく考えなくてはならない。なぜ、学力テストの公開という問題――これは、教育にかかわる人ならば、冷静に考えればどれだけ危険なことであるのかは、わりかし当たり前にように考えていることが、1つの世論の流れとして、生じてしまっているのか。その結果。「反復練習を重視すること」という意見が、一定の世論として形成されているのかは、よく考えなければならない問題であるからだ。

 「子どもたちにたしかな学力を」というのは当たり前の国民的な要求である。では、子どもたちにたしかな学力をという学力とは何をさすのかは、実は、あまり議論されてこなかった。「反復練習の重視」ということも、必ずしも、否定されるべき主張ではない。が、ほんとうに私たちが考えるべき「学力」を身につけるときに、「反復練習の重視」が、今もっともおこなうべきことであるのかということも、実は検証されているわけではない。知事は、体罰を容認する発言までしたそうだけれども、「愛情があれば体罰は認められる」などという言説にも、根拠があるわけではない。
 もちろん「「子どもたちをこんな人たちに任せられない」などという知事の言葉にどんな根拠があるのかは、議論以前の問題として、まったく非科学的な感想的主張だとしか思えない。

 とりあえず、「学力」ということについてどんな議論がなされてきたのか、「学力テストと競争」の問題、意欲やモラルの形成のためには何が必要か、あたりから、議論をはじめるのがいいのだろうか。
 1週間に1度ぐらいはテーマにして考えて見たいと思う。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/24

消費税をめぐって考えたこと

 消費税をめぐる論議が急に騒がしくなっている。というか、麻生さんは、もともと、消費税の増税による「構造改革」に漸進的推進派と言えばいいのだろうか。

消費増税へ年内に工程表 河村長官「先送りしない」(共同通信)

 河村建夫官房長官は24日午前の記者会見で、消費税について「いずれ避けて通れない消費税を含めての抜本改正を決して先送りしない。責任ある政府、与党として先行きをしっかり明示する必要がある」と述べ、年内に策定する税制改革の「中期プログラム」で将来の税率引き上げに関する工程表を明示する考えを表明した。
 麻生太郎首相は23日、社会保障財源の確保に向けた中期プログラムの策定を与党に指示。当面の増税を否定する一方、将来的には消費税率引き上げを含めた税制の抜本改革を実施する考えを記者団に示していた。また首相は先の自民党総裁選の際、今後3年間は税率引き上げはしないとの考えも表明している。…

 一方、昨日は、社会保障国民会議が試算を発表している。

消費税3~4%分必要=医療・介護の追加費用-25年時点で試算・政府(時事通信)

 政府は23日、高齢化が進行した2025年時点の医療・介護費用の試算をまとめ、社会保障国民会議(座長・吉川洋東大大学院教授)のサービス保障分科会に提示した。公的な医療・介護のサービス提供体制について「あるべき姿」を設定し、その実現に必要な費用を明らかにしたもので、同年には消費税率に換算して3~4%程度の追加財源が必要になるとの見通しを示した。消費税率の引き上げを含む税制の抜本改革に向けた論議に影響を与えそうだ。…

 その資料の現物はここにある

 いろいろ言いたいことがあるけれど、まず確認したいのが、消費税をめぐる国民世論の特徴ということだ。
 ことし7月に 「毎日」が行った世論調査では、「社会保障の財源を確保するなどの目的で、消費税率の引き上げが議論されています」とし、賛否を問うた結果、反対が61%で、賛成の30%に二倍以上という圧倒的な差をつけた。同紙の2005年調査で、「社会保障費を消費税アップでまかなう」ことについて、「理解できる」が44%、「理解できない」が46%とくらべても、この世論の変化は顕著だ。同じような世論調査の結果は、共同通信などでも確認されている。

 では、なぜ、このような世論の変化が起きたのだろうか。いうまでもなく、「構造改革」のものでの、貧困と格差の広がりの中で、負担感の増大と社会保障への不信感がある。
 ここで、おもしろい資料がある。また、次のような資料もある
 ここで阿部彩さんが主張するのは、日本はOECD諸国の中では、所得再配分機能が弱く、低所得層、特に片親世帯の貧困率が高いということ、その背景に、相対的に見て日本は、低所得者への給付が少なく、また低所得者の税負担の割合が高いという事実だ。政府の介入した後(再配分後)の方が貧困率が拡大するというのは、特筆すべき日本の特徴である。つまり、日本の税と社会保障は、本来のあり方からして、まったく逆転しているというわけである。
 おそらく、この特徴は、90年代後半以来の新自由主義的な「構造改革」のもとで顕著に強まったものだと思う。

 つまり、先の、世論調査における国民の消費税増税への拒否感情の広がりというのは、意識のうえでの変化だけではなく、客観的な背景のうえで生じた変化だということが言える。

 どうも、麻生さんは、「構造改革」の手直し的推進(それは結局、大企業のグローバル競争のためのものにすぎないのだろうけれども)の財源として、消費税をかかげて、民主党との違うを浮き立たせようとしているのだ予想される。しかし、麻生さんの思惑どおりに世論が反応するという客観的な条件はないと言ってもいいと思う。

 きたるべき総選挙では、消費税を争点とすべきだと思う。直接税と間接税のあり方など、さまざまな議論はあっても当然だとは思うけれども、少なくとも、問題の多い消費税という税制度を、社会保障の口実に増税することに反対だということに世論の一致があるとは思う。
 それでも、社会保障の財源に、消費税が必要だというのであれば、先に紹介したような、日本の税と社会保障の問題点を、直視した議論をすることが求められているのだと思う。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/23

2008年世界軍事力ランキング、中国は4位―英誌

 どうも最近、少し、仕事の分野がかたより過ぎていて、大事なことをよく考えられていない感じがする。もともと、関心をもつべき、安全保障や外交の問題など、ちゃんと考えたり、勉強したりできずにいる。

 たとえばネットで、次のようなニュースを読む。

2008年世界軍事力ランキング、中国は4位―英誌(レコードチャイナ)

 2008年10月22日、国際在線によると、英国の軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」がこのほど2008年世界軍事力ランキングを発表した。上位5か国は米国、フランス、ロシア、中国、英国だった。
 このランキングは、軍事予算の支出、軍事理論や技術、自主開発能力、国の経済基盤などが基準となっており、中国は4位にランクイン。宇宙科学技術や弾道ミサイル技術でヨーロッパ諸国をリードしており、軍事面での情報化も進められているほか、核ミサイル技術の分野でも十分な実力があるとされたが、基礎工業の分野が依然として立ち後れていることが中国製武器・兵器の品質に悪影響をもたらしていることも指摘された。 …

 さて、こんなニュースをどう見ればいいのだろうか?

 たしかに、中国の軍拡は1つの流れにはなっている。技術的な発展もめざましい。ただ、中国の場合は、莫大な陸軍を抱えていて、軍隊としてのバランスという点では、あまりよくはない。海外展開能力という点では、かなり劣るという面もある。海軍はこの間変化があると言っても、貧弱観は否めない。
 中国の軍拡は日本のメディアでよく報道されるが、実は、日本の軍拡と、装備の近代化の現時点については、あまり語られない。海外展開能力という点では、めざましい発展もある。ただ、それが本当にたたかえる軍隊かという点では疑問も多い。

 などなどと、考えてみる。ちょっと、勉強不足やなあ。反省しきりである。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (1) | トラックバック (0)

相棒と渋谷敦志さんの写真展

 知り合いで、ボクの好きな写真家の1人である渋谷敦志さんの写真展が、TV番組のなかでおこなわれた。
 何のことかというと、昨日からはじまった「相棒」の新シリーズは、その冒頭で、主人公の杉下右京と亀山薫が、政治家にさそわれて、渋谷敦志写真展に行くシーンがある。彼が撮ったアフリカの写真を中心に、実際の写真展として構成されている。そこで、その政治家は言う、「いい写真家だろう。彼は人物を撮っているが、写っているのは生命だ」と。たしかに、そうなんだろうけれど、ボクは、いつも渋谷さんの写真には、少しちがう感想をもっている。もっと、実際の事実を、冷静に見詰めているという感じがしている。
 ここのところ、忙しくて、渋谷さんの写真展などにも行くことができないでいる。その感想をたしかめに、また生きたいものだなあ。
 渋谷さんのブログは、ここ

 ちなみに、忙しくて、番組はその冒頭の場面まで見ることができなかった。です。残念。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

競争社会に向き合う自己肯定感

9784406051507l うーん。高垣さんの本を読むと、いつも、考えさせられますよね。ある意味では、同じことを言っているのかもしれないけれど、結局、なかなか自分の身に付いていないのだよね。結局、ものすごいスピードの中で追い立てられながら生きている自分がいるし、他人(子ども)を見る目は、その追い立てられる自分の尺度になってしまっている。

 スピードと結果だけを追い求める効率優先の現代社会--その陰で、安心できる自分の心の居場所を失っている人たちがいます。本書は、困難をかかえ苦しんでいる子どもや若者、そして彼らの親たちの心の声に耳を傾け、「自分が自分であって大丈夫」「ダメなあなたでもいいんだよ」と語りかけるセラピー・メッセージ!

 自己肯定感というのは、ありのままの自分を受けとめること。自分のいいところ探しなどが競争に親和的なことを高垣さんは明らかにする。だから、自己肯定感を考えることは、自分の考え方を点検して、見方をかえていくことなのだとつくずく思う。
 さまざまの対話のなかで、高垣先生がつちかってきた”セラピー文化”を検証したのが本書。
 結局、悩み、葛藤し、理解する――その受容と共感の”過程”が大事なんだよね。

 さてさて、今日、埼玉西武ライオンズが快勝して、日本シリーズへの出場を決めました。ボクは、かつて、所沢のライオンズ球場の近くに住んでいたので、ライオンズのファンです。涌井、岸、中島、片岡、中村、栗山、若い選手が中心となったいいチームになりましたよね。嬉しいです!

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/22

麻生さんのバー通いをめぐって

 麻生さんの”夜遊び”が話題になっていますよね。

首相「ホテルのバーは安い」 連夜の会合批判に反論(日経新聞)

 「これまでのスタイルだし、変えるつもりはありません」。麻生太郎首相は22日、側近議員らと連夜のように高級レストランやバーを「はしご」していると記者団に指摘され、こう強調した。
 記者団が「一晩で何万円もするような店は庶民感覚と離れている」と指摘すると、「たくさんの人と会う時にホテルのバーは安全で安い所という意識がある」と反論。さらに「周りに新聞記者や警察官もいる。営業妨害って言われたら何て答える?」と問い返し、代金に関しては「幸い自分のお金もあります。自分で払ってます」と強調した。…

 つくずく庶民感覚のない人だなあと思いますよね、普通。ボクなんて、チェーンの居酒屋に行くのも1ヶ月に一度あるかどうかですよ。お酒は大好きだけど、お金がないから、家で寝る前に安酒を飲むのが楽しみって感じですからね(苦笑)。

 でも問題なのは、麻生さんは、自分で払っているというけれど、麻生さんの資金管理団体「素淮会」が、2006年の一年間で、東京・銀座や六本木、赤坂などの高級クラブや高級料亭、サロンなどに173回、約3500万円も支出していたんですよね。これって矛盾していません。首相周辺は夜会合について「緊張感をほぐすための習慣だ」と言っているのですよ。かつての支出も公私混同と言わざるをえませんが、現在も、政治資金から支出をしていないのかということも大事な問題だと思いますが、いかがでしょうか。

 さて報道では、選挙先送りムードって言われていますが、どうでしょうか。こんなとき、危ないんですよね。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (1)

学校選択制:都内28市区、入学率に格差 男女比にも偏り

 今日の毎日新聞は、1面で大きく報じた。

学校選択制:都内28市区、入学率に格差 男女比にも偏り(毎日新聞)

 学区外の小中学校にも通える学校選択制度を巡り、毎日新聞が東京都内28市区の教育委員会を調査したところ、今春の各校の入学率(校区内で住民登録している就学者数に対する入学者数の割合)に、8・1~326・7%と大きな格差があることが分かった。人気校と不人気校の固定化が進み、区部では新入生が1けたの学校が7校、10人以上20人未満が23校ある。男女の希望者数も偏り、男子が3割未満の中学も出ている。…

 この問題は、実は大きな行き詰まりを見せている。10月11日の東京新聞には次のような記事があった。

どうなる学校 選択制『廃止』『縮小』の動き(東京新聞)

 「保護者の意向に配慮し通学区域の弾力化を」との文部科学省の音頭取りで、公立小中学校の学校選択制は広がっている。だが、ここにきて「廃止」や「縮小」などを決める自治体が出始めた。制度見直しの背景を探った。 
 前橋市教委は先月、市内のほぼ全地域から自由に希望校を選択できる学校選択制を、二〇一一年度から廃止することを決めた。
 同市は〇四年度に同制度を導入した。今年の入学者のうち指定校以外への入学者は小学校7%、中学校9・7%。指定校以外への入学は導入初年度の〇四年度に比べ、小学校で一・七倍、中学校で三倍に増加しているなかでの廃止だ。
 〇二年度から導入し、本年度は小学校で約22%、中学校で37%が指定校以外に進学した東京都江東区も来年度から、小学校について原則区内全域から「原則徒歩圏内」に縮小する。…

 実は、私の住む行政区も、小1、中1に入学時は選択制になっている。選択→競争→学校統廃合という図式になっている。
 ただ、問題はなかなか難しい。学校統廃合に比べて、選択制そのものは、反対ということでなかなか世論の一致ができないからだ。そこで、当時、ボクも、地域で先生たちと話をするとき、「学校を選ぶのは親の自然な感情でしょう。親の権利だと言っていい。まずそこを認めた上で、親の権利っていうものが、どういうものか。子どもにとって大切にしなければならないこと、親が、ほんとうにのぞんでいることを考えなくてはいけない」と、ややこしい議論をしたわけですが、あまり、理解してもらえませんでした(笑い)。
 でも、学校選択制にさいしては、親の権利ってものの内実がどういうものか、その権利の実現という角度から、論理立てなければいけないというのはたしかだとは思うのですけれど。実際に、やってみてこれだけ問題が客観的に明らかになっているのだから、目から鱗の議論を期待したいものでもあるのだけれど。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

政治の大義ということ

 解散・総選挙をめぐって、あまりにも政党間の駆け引きが与党と民主党のあいだでおこなわれていることに、少し、嫌気がさしてくる。
 朝の新聞を見たとき、定額減税の文字がおどっていた。その時感じたのは、選挙は先送り?? 選挙対策のためのものではなく、先送りを承諾させるための公明党との妥協なんて思ってしまった。だって、定額減税はだれに聞いて評判は良くないし。
 でも12月に日中韓首脳会議という情報が出ると、またまた逆に、何かあると感じてしまう。関連して、とにかく民主党も国会対応について言うことが変わる。果たして新テロ特措法の延長への対応は変わるのか。いずれにしろ、あまりにも政党の態度には大義がない。

 そんななか、毎日の世論調査ではこんな数字が出た。

毎日新聞世論調査:内閣支持、9ポイント減36% 「勝利期待」民主が再逆転(毎日新聞)

 毎日新聞は18、19両日、電話による全国世論調査を実施した。内閣支持率は36%で、麻生政権発足直後の9月24、25日の前回調査から9ポイント下落。また、前回初めて自民党がリードした「次の衆院選で自民党と民主党のどちらに勝ってほしいか」への回答が再逆転するなど、衆院選に関する質問も自民党に厳しい数字が並んだ。次期衆院選が11月30日投開票の可能性が高まっている中、調査結果は麻生太郎首相の解散戦略に影響を与えそうだ。
 麻生内閣を「支持しない」と答えたのは前回調査比15ポイント増の41%で、不支持が支持を5ポイント上回った。「関心がない」は6ポイント減の21%だった。…

 これは危険水域へ近づいた数字だ。むしろ、麻生さんはのたれ死にに近づいているのだろうか。

 いずれにしても、先日の読売の調査も含め、麻生さんに問われていることは実は、民主党にも問われていることのようにも思える。
 読売の記事に、上脇先生がコメントをつけている。そのとおりである。

 ちなみに、ある人が政党の原則性と柔軟性ということをブログで論じ始めた(笑い)。今後の論理展開を期待したいが、政党の柔軟性というのは、理論の側に柔軟性があるかどうかという問題とともに、その態度に国民的な基盤があるかどうかというのが大事だと思う。たとえば消費税について、税と社会保障の制度が、現在、日本の国民との関係で、どんな状況にあるのか、そのもとで国民はどんな実態にあるのか、そのことを分析しなくて柔軟性はないと思う。しっかり勉強しないとと思った次第。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2008/10/21

最近、聞いた気になる話

 取材に行ったり、いろいろなところに行ったとき、できるだけそこであった人と話をするようにします。まあ、ほんとうはあまり得意ではないのですが、気軽に話をするというのが、仕事の原点かなあとも思うのですから。そこで、最近、聞いた話で、気になったことをいくつか。

 1つは、教員養成の現場での話。ある大学の先生から聞いたのですが、教職課程のある大学では、教職にかかわる授業のシラバスを文部科学省に送らなければいけないそうです。送ったシラバスにはいろいろ意見がつくそうです。「学問の自由」「教育の自由」にかかわる重大な事態だと思いますが、それだけではないようです。文部科学省の役人や、文科省から委託をうけた専門家が、その授業をチェックしにきているというのです。これはちょっと、恐ろしいことです。すでに、教員養成の国家による管理がここまできているのかと思いました。実態を少し、調べる必要があるのではと思います。

 もう1つは、高校における競争の激化の問題。高校の多様化がすすめられ、そのなかで、大学進学を競い合う状況が強まっています。そんななかある県では、公立高校で週1日でも6時間で授業が終わるという学校がなくなったというのです。毎日が7時間授業というのです。しかも、多い学校では年間37回も模擬テストがあるというのです。
 一方で、心に傷をおった子どもたちの受け入れなど貴重な役割をはたしている定時制高校の統廃合が続いています。経済格差と貧困が広まる中、公立校ののみの受験という生徒も増えていて、定時制高校の志望倍率も増大しています。その結果、定員を大きくうわまわる応募という状況もあります。そこで、おこなわれているのが、3部制の高校というのです。午前、昼、夜の3つの部で、それぞれ4時間のコースをつくる。少ない校舎と先生で、高校が運営できるというわけです。

 いったい日本の教育はどうなってしまったのでしょうか。管理と競争、そして切り捨て…。
 何がおこっているのか、もっと見ていく必要があると感じています。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008/10/20

1995年 未了の問題圏

03038466 毎月の仕事が地続きのようになっていて、いつのまにか20日だ。いまつくっている号がいよいよ佳境だというのに、月末までその先の3本の原稿をしあげてなくてはいけないことに意識が行っている(うち一本は、自分の原稿)。

 最近、あまり本の紹介ができていないことを反省。いま読み終えようとしているのが、敬愛する中西新太郎さんが雨宮処凛、中島岳志、湯浅誠、栗田隆子、杉田俊介という若手の論客と1995年を転機として現代社会について対談した本。これがまた面白い。

 中西さんは相変わらず、よくわからない難しいことを言っている。雨宮さんとの対談は、予想通りのおもしろさ。中島さんとのものは、中島さんのうさんくささ?――すみません――というか、不思議な立ち位置というものが理解できておもしろかった。湯浅さんとのものは、予想と違って、まったくの社会論を論じあう、これはボク的には秀逸。ぜったいにおすすめの対談。湯浅さんの頭のなかものぞける。栗田さんとのものは、これまた、おもしろかった。この年代の女性の生きづらさを新しい視点から論じている。たんじゅんな?ジェンダー論ではないところが理解が深まる。杉田さんとのサブカル論は、もうついていけません(苦笑)。いろいろと読んでいないものを無性に読みたくなる。

 自分の問題意識と共通する面や、あたらしく考えさせられた点や、いろいろつまっている。ものの見方や考え方として、社会学の影響をうけた論者たちだと思うのだけれど、そうした議論を中西さんが受け取りながら、より深みのある議論をかぶせようとしているところがいい。何か、今後の議論の発展性などもヒントとしてある。

 まあ、むずかしくって、ボヤーっとした問題意識だけが、結果としてふくらんでいるんだけれどね。でも、読後感には満足感もある。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008/10/19

反貧困世直しイッキ!大集会―垣根を越えてつながろう

20081019132134 結局、昨日は2時半ごろ寝て、今朝は団地の草取りだったので8時過ぎには起きて、全然、睡眠不足を取り戻せませんでした(涙)。草取りを終えてから、1時間ほど、家事。それから、表題の集会に向かう。最初は、参加者がまばらだったけど、だんだんと参加者は増え、最終的に2000人。7時のNHKニュースでも大きく取り上げられていました。

20081019142125 2枚目の写真の奥にうつっているのは、志位さん。集会の運営のなかで、紹介されることもなく、また挨拶もなく。いわば一参加者として、参加者と交流していました。連帯することが大事、これは反貧困の運動の核心の1つです。それを正面からうけとめて、連帯する。なかなかできることではないですね。やるじゃん志位さん。

20081019151305_2 分科会で、子どもワークショップ。昨日、今日とは、子どもと若者の貧困についてどっぷりですね。今日のは、学校現場(障害児学校を含むのが新しい)、福祉施設の現場から、そして高校、大学。養護施設の方と話す機会ははこれまであまりなかったので、そういう人たちと話すことができたのは、収穫でした。同じ子どもの問題にとりくんでいても、福祉の現場の人と学校の人ってほとんど接点がないんですよね。そういう人たちが出会っていたのも、なかなか貴重だなあと思いました。大学のところでは、新聞奨学生の話がおどころかされた。読売新聞販売店での「過労死」からはじまり。ボクの若いころ、京都では新聞配達員の労働組合が活発に活動していたことを思い出しました。先日のNNNドキュメントに出ていた、学生に久しぶりにあって、話をした。

 しかし、疲れました。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (1)

自・民に「不満」8割、「期待」ともに5割…読売・早大調査

 最近、やたらと読売の切り取りが多いですが、これも興味深い記事ですね。

自・民に「不満」8割、「期待」ともに5割…読売・早大調査(読売新聞)

 読売新聞社と早稲田大学が4~5日に共同実施した全国世論調査(読売・早大共同調査、面接方式)によると、「これまでの自民党に満足している」という人は20%に過ぎず、「満足していない」は78%だった。
 民主党に対しても「満足している」は17%、「満足していない」は79%となった。自民、民主両党とも「期待している」という答えは5割程度にとどまった。「麻生自民党か小沢民主党か」の政権選択となる次の衆院選を前に、有権者の目には、両党はいずれも、積極的に政権を託したい政党とは映っていないようだ。
 これまでの自民党、民主党に失望しているかどうかを聞くと、「失望している」は自民69%、民主50%だった。政権を担ってきた自民に対する失望感が強かった。これからの自民、民主に対する不安感では、自民には「感じる82%―感じない16%」、民主には「感じる75%―感じない22%」となり、自民により厳しい見方が示された。…

 結局、自民でも民主でもない道とはどういうものなのか。それは、政界再編では決して生まれないのではないのか。大企業の競争力のための「構造改革」をめざさない、国民の生活を支える政治、アメリカの追随して海外に自衛隊を派兵するのではなく、軍事力に頼らない平和外交をめざす道、そんな政治の選択の在り方を、もっと国民的に議論する必要がある。メディアにその条件があるのかどうかは別として、国民の側には、その条件が広がっているということは言えるのではないだろうか。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/18

貧困研究大会

 なかなか仰々しいタイトルである。そんな研究会に朝から参加した。なかなかハードな一日だった。
 午前中は、「子どもの貧困と健康・障害」という分科会に参加。国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さんが「子どもの貧困と健康の関係」と題した報告。アメリカの先行研究の紹介の部分は、ちょっとむずかしくて困ったけれど、この人のとりあげるテーマは、なかなかツボを押さえていて、出してくるデータも説得力がある。漠然と感じていた問題が確実に社会の問題としての認識として深まった感じがする。もう1人藤原里佐さんという方が、「障害児とその家族の貧困」と題して報告。たぶん障害観などはちがう立場の刀のだろうけれど、問題の関心領域だとか、養護学校の現場出身の方だけに似通っていて、面白かった。

 昼には、大学時代の先輩であるH大学のYさんと25年ぶりぐらいで再会して、いっしょに食事をした。いま、この分野では、最先端を走っている。

20081018161929 午後からは、「流動社会における新しい貧困のかたち−ネットカフェ調査の結果から−」と題したシンポジウム。住居喪失不安定就労者に関する厚生労働省全国調査について、厚生労働省の方が報告。全国的な調査のもつ意義は小さくはないけれど、大きな限界もあらわにしたような内容。厚生労働省の役人も、真面目にこの課題にとりくもうとはしているのだろうけれども、現在の政治の枠のなかでは、また、現在の厚生労働省のなかでは、限界なのだろう。
 大阪の釜ケ崎支援機構の方が、「『若年ホームレス生活者』への支援の模索」と題して、ここでおこなった、聞き取り調査について報告。これは、ていねいに聞き取った調査でなかなか刺激的だった。その「若年不安定就労・不安定住居者聞取り調査」報告書はココにある。。資料として掲載されている生活誌というのが読み応えがありそうだ。
 研究者の方が、「ネットカフェ生活者の住居と就労の流動性」と題して、研究者がやった調査も報告。
 3つの報告を聞いて、1つは、調査結果が微妙にちがう。さらに、一回きりの調査の限界で、その本質的問題も見えてこない。やはり、調査そのものがあまりにも遅れていて、まだまだ問題に接近できていないという印象。
 2つは、では問題にどう接近するのか。雇用の問題、社会保障の問題、これは後でのべるけれど、問題の構造的なとらえ方が、なかなか見えてこない。
 3つめは、NPOのあり方についても考えさせられた。まちがいなく大きな役割をNPOが果たしているのだけれど、これは、お役所のあり方と裏返しの問題として、国の施策からの独立性をどう考えるのかという問題がある。これだけ、国民統合という側面が強まっている時代である。報告を聞いていて、この問題は気になった点でもある。

 社会政策や社会学をやっている方は、いわば問題をそのまま分析をするという人が多い。だから、問題の構造について語る人は少ない。たとえば「貧困」という問題では、その不可視性などを強調する。渡辺治さんの言うように、単なる不可視性という問題ではなく、隠蔽する日本社会独自の構造=企業社会と地方への利益誘導政治――については、語らない。ボク個人としては、治さんの言う問題だけでは、「貧困」が隠されてきたことについては明らかにできず、やはり、社会の側の認識のあり方のほうにも問題があった、その両方が大事だと思っているけれども。しかし、構造のほうが、なかなか深まらないのはどうなのだろうか?

 研究者の報告を聞いていると、自分の考えていることはせまいなあといつも思う。もちろん、ボクは研究者ではないから、何でも簡単に理解したり、答えを導いたりはできはしない。でも、どれだけ、ちゃんと、研究者の議論に謙虚に耳を傾け、聞いた議論をもとに、いろいろな問題を考えることができているだろうかと考えると心許ない。いまつくっている雑誌だって、本当に、自分は努力してよく考えているのか、自信がなくなってしまう。そんなことをいろいろ考えた一日だった。

 研究会後、職場にもどって、3本ほど短い原稿を処理。それから帰宅。

 明日も取材。いまから、その準備。今日は5時過ぎに起きたので、かなり眠い。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

学校で希望降任最多の106人 教頭から教員へ70人

 教員の困難については、いろいろ論じられています。とくに新人教員は、ある市では700人のうち1年で200人やめていくという実態もあります。一方で、管理職の苦悩も、大きいものがあります。

学校で希望降任最多の106人 教頭から教員へ70人(共同通信)

 全国の公立小中高校で、校長や教頭、主幹教諭ら管理職が一般教員などに自主的に降格する「希望降任制度」を2007年度に利用したのは106人に上ることが17日、文部科学省の調査で分かった。前年度から22人増え、2000年度の調査開始以来、最多。
 教頭や主幹教諭が「健康問題」を理由に降任するケースが目立つ。文科省は「業務が集中しやすい傾向があり、仕事を抱え込まないよう改善を促したい」としている。
 …希望降任は、教頭から一般教員へが最も多く70人。校長や教頭を補佐する主幹教諭などから教員へは31人。校長では教頭への降任が1人、教員になったのが4人。…

 集中する業務とは何なのか? 教育の条理にあわない、管理と統制が支配する日本の教育の病理が垣間見える数字でもあろう。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/17

「家族崩壊」 考え直しませんか? ニッポンの働き方

H20081025 今度の東洋経済は「『家族崩壊』考え直しませんか? ニッポンの働き方」がテーマです。
 「家族」をキーワードに雇用問題や少子化、教育・介護を再考。新たな視点を浮き彫りにするという特集だそうです。まだ、本屋さんには、並んでいませんでしたけれども、ぜひ読んでみたい特集です。

総論 問題はすべてつながっている!
図解
 「家族崩壊」の4つの側面
  日本の家族はこうなっている
  これですべてわかる 家族崩壊の連鎖
Part 1
忍び寄る下流家族の拡大
低所得の非婚・底辺夫婦が急増 就職氷河期世代の「中流壊滅」
被害続出! 住宅「貧困ビジネス」の強欲
INTERVIEW
しりあがり寿/漫画家
日本政府が認めたがらない この国の貧困と子どもの未来

Part 2
改革迫られる国公立大学
人員削減、長時間労働の末… 史上最悪「過労死」の最前線
「QC」を業務と認めるトヨタ過労死裁判の波紋
子育ても仕事もあきらめないシングルマザーの奮闘
COLUMN
 働く女性に優しい福井、子育て先進県の秘密
INTERVIEW
 安冨 歩/東京大学東洋文化研究所准教授
残業ゼロ、テレワーク… ユニクロ、パナソニックの挑戦
COLUMN
 宮崎アニメの家族観、血縁よりも「擬似家族」
毎日18時退社を実現した2人子育てビジネスマン
INTERVIEW
 大竹文雄/大阪大学社会経済研究所・教授
「遠距離介護」が働き盛りを襲う
家族を持たないことがむしろプレッシャー アメリカの家族の実像

Part 3
家族の絆が壊れるとき
悲鳴を上げる学校、イチャモン保護者はなぜ増えた?
COLUMN
 どう対処すればいい? 子どものケータイ問題
妻子に暴力や心の傷も 実は深刻な「お受験離婚」
COLUMN
 団地は忘れていたものを思い出させてくれる
働く女性をバックアップ、拡大する家事代行サービス
海外比較
 (1)働き方・雇用
  EUが目指す「黄金の三角形(フレキシキュリティ)」
 (2)貧困対策
  日本の歪んだ所得再配分
 (3)働き方・雇用
  英国式 「トランポリン型福祉」
 (4)高齢者介護
  多様な選択肢を持つ欧州の介護
急増する独居高齢者、独りで生きる老後の現実

 読んだ感想は、また後日。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

頑張る読売新聞???

 今日は、遅くまでひたすら急カーブをきった仕事に向かう。途中、打ち合わせなどもあり。夜、1人で職場に残って仕事をするのも寂しいものである。そんなに仕事がすきな人間でもないのになあ。
 気分転換に、新ドラマ「小児救急」を10分ほど見る。虐待の親への対処など「?」だけれど、若い医師の成長物語だから。総じて、子どもの母親に向き合おうという主人公の姿には共感。小西真奈美はいけている。懐かしい、筒井康隆の「七瀬ふたたび」は我慢した。

 子ども問題にかかわって、読売新聞ががんばっている。15日は、「生活ドキュメント」という欄で、「貧困が生む高校中退」という特集をやっていた。以前、NHKが報じた調査を後追いしたものだけれど、授業料免除の生徒の多い高校で。経済的な困難のもとでの学習意欲の減退のために辞めていく高校生の姿をおっている。青砥先生や白鳥先生という埼玉の教育センターの先生が子どもについて語り、宮本みち子さんと後藤道夫さんがコメント。ちょっと読売らしくない(笑い)。

 14日、15日の夕刊には児童養護施設から社会に巣立つ若ものたちの困難と、その支援についての特集が組まれていた。
 上 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/saizensen/20081014-OYT8T00296.htm
 下 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/saizensen/20081015-OYT8T00483.htm

 いずれも十分な社会的な支援がなされていない分野の問題だけに、貴重な記事でもある。

 ただ、うがった見方をすれば、読売のことだから、構造改革に一定の軌道修正を迫りながら、消費税増税をぶちあげようとしているのではと憶測してしまう。日本は子どもの貧困率が、政府の介入後に拡大する異常な国。その原因の1つに税の問題があるのだから、そのことをいっそう拡大する消費税増税など、検討の対象にするべきではないことは明らかなのだけれど。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/16

英、学力テスト廃止へ 父母らの批判で14歳対象分

 日本では、いま学力テストの公開をめぐって、激しい議論がおこなわれている。ほんとうに子どもの発達ということに軸足を置いての議論がなかなかなされないことに、やや呆然とする思いだけれど、本家本元のイギリスでは、こんなことが起きている。

英、学力テスト廃止へ 父母らの批判で14歳対象分(しんぶん赤旗)

 英国のボールズ児童・学校・家庭相は十四日、十四歳の生徒の全国テストを廃止すると発表しました。子どもたちが“テスト漬け”にされているとの教師や父母の批判を受けてのものです。
 …十四歳のテストは、十一歳のテストとともに、学校別の成績が発表されるため、学校間競争を激化させ、教育がテスト偏重にゆがめられるとの批判が国民各層から出ていました。…

 すでに、数年前から、序列化やテスト対策のための業者の存在など、このテストの矛盾は露わになっており、ウェールズ(だったっけ)などが離脱をしていた。
 日本では、このニュースは赤旗以外では、TBSが報じたぐらいだろうか。日本の学力テスト公開の加熱と、その議論の逸脱さを考える上でも大事なニュースなような気がするのだが。

 TBSでは、「学校にも生徒にも、とてもいいニュースです。テスト勉強に多くの時間を費やす代わりに、本当の教育を受けることができます」(全国教職員組合・ブロワー代表) という示唆深い声も紹介されていた。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

タカ派政権というもう一つの性格の動向は

 まあ、御名御璽という所信表明以外はあまり、政治のメインストリームでとりあげられることはないが、麻生政権のもう一つの性格として、タカ派政権というものがある。まあ、中山さんはああいう発言でやめてしまったけれども。俵さんが、詳しく紹介しているが、日本会議の国会議員懇談会に所属する閣僚だけでも、特別顧問の麻生さんをはじめ、会長代行の中曽根、中川氏、副会長の森氏ほか、9人にものぼる。

 一昨日の産経新聞に、こんな記事がのっていた。

教科書偏向記述は変わるか 近現代以外にも問題記述(産経新聞)

 [基準改定控え、国会議員ら230人署名]
 新学習指導要領実施を控え、教科書検定の目安となる検定基準改定が進められるなか、約230人の国会議員が、公共の精神や愛国心を重視した新教育基本法に基づいた教科書検定を行うよう署名を行った。教科書では、近現代史の自虐的な記述以外にも、公民などで偏った記述が指摘されている。教科書は変わるか-。…

 

 すでに、安倍政権の崩壊とともに破綻したかと思われた「靖国」派の人々。麻生政権は、総選挙に勝利して、本格政権をめざすつもりだそうですから(苦笑)、教育再生をまたぞろ、浮上させるつもりかしら。教科書は学習指導要領完全実施にむけた11年のとりくみだけではなく、来年も採択戦のとしでもある。警戒することが必要な分野でもあるのだ。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/15

急カーブの総選挙企画なんですけど

 とにかく、企画の急カーブですから(苦笑)。今日は、午後から緊急インタビューのテープ取り、そして、テープを起こしながらの原稿づくりにとりかかります。今週後半は集中して、その原稿づくりです。疲れます。

 ただ、選挙をめぐる政党の動きというのも、その本質をわかりやすくしているような気がします。麻生さんが、なぜ冒頭解散ができなかったのか? なぜ民主党は、補正予算に賛成したり、新テロ特措法の延長を容認するのか。民主党の財源策にもこの党の本質が見えてきたような気がします。
 それだけに、本当の選挙の争点を明らかにするのが、ジャーナリズムというものの仕事でしょうね。
 そのポイントは、やはり自衛隊の海外派兵をめぐる問題であり、大企業の競争力のための「構造改革」にどういう態度をとるのかということだとは思います。心して、仕事をしています。

 ただ、こんなに忙しいのに、家事が重荷です(笑い)。今日は、つれ合いが夜勤なので、家に帰って、遅めの夕食づくりですね。洗い物に、洗濯物の取り入れ。要領が悪いので時間がかかります。疲れます。明日は、朝食、弁当づくりから夕食までつくらなければならないので、早起きです。
 どこかで貫徹をしないと、仕事が仕上がらないかなあ…。トホホ。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/14

行き場がない虐待された子供たち

 今日は、朝、少し調子が悪く、やや遅れて出勤。実務をして、メモをつくって、会議をしてというような一日。頭の中をしめるのは、選挙はいつになるのかということである。月刊誌の人間にとってほとんど悲劇的な日々が続く(苦笑)。

 新テロ特措法の延長は、どう考えても10月いっぱいはかかる。24日に第二次補正の骨子が出る。でも法案化(予算化)は11月になる。ここで、麻生さんは、攻勢に出たいのだろう。経済の打開は、自民党だと。
 麻生さんは、たぶん、民主党に審議拒否に追い込みたいのだろうね。だから、日銀人事などもあらためて出してくる。さて、民主党はどう対応するのだろうか。政治がそんな政局のやりとりに矮小化されるのはあまりにも悲しい事態だろうね。
 結局、麻生さんがどんなに優位に立ちたいと思っても、麻生さんのやろうとしていることは、本質的に、新自由主義的な政策、そして、アメリカの戦争への協力政策への微調整のレベルにすぎないから、いずれにしろ、行き詰まりに直面せざるをえないということも明らかなんだと思うんだけれど。

 そんなときに今日のクローズアップ現代を見た。

 去年の児童虐待が過去最多の4万件を突破する中、保護した子供を受け入れる児童養護施設の多くで、定員一杯・パンク寸前という事態が起きている。職員の手が足りず十分なケアができない、さらには施設内で自傷行為におよぶケースも出るなど問題が山積み。一方、養護施設に入れない子供達は児童相談所内にある「一時保護所」に数ヶ月も留め置かれ、学校に通うこともできないなどの影響が広がっている。原因は自治体の財政難で、新たに施設を作ることもままならないことに加え、児童養護施設の役割が単なる「保護」から「心のケア」に変わっている実情に法制度が追いついていないことがある。傷ついた子供達をどう守るのか。厚労省が進めようとしている、「里親ファミリーホーム」の取り組みも含めて検証する。

Photo26432 一時保護所に1年間もおかれている子どもの存在など、ほとんど衝撃である。なぜ、こんなことを政治が放置しているのか、そんなことこそが問われているのではないのか。その子どもたちの絶望感に胸が詰まる。
 もちろん、番組が扱わなかったが、その背景には、なぜ虐待が増加するのかという問題があり、そこにも日本の政治と経済の反映がある。
 あまり問われることがないが、日本は、政府が税と社会保障で介入した後の方が、子どもの貧困率が拡大するという、ちょっと信じられない現実がある国である。政治に何が問われているのか、重く、重く、問い続けたい問題でもある。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (0)

新自由主義と決別しない限りこの矛盾は解決しないのだけれども

 この種の問題は、いまの日本の政治のあり方がもつ課題というものを、案外、あらわにしている。そう感じるのが、経団連のHPに掲載されていた、「人口減少に対応した経済社会のあり方」という報告書。人口減による労働力不足を財界は、真剣に心配しているというわけである。そのための対策の1つが、教育というわけだ。

 すべての子供たちが学校で、とりわけ公立学校で質の高い教育を受けられることが強く望まれる。教員の質の向上を図るとともに、子供の基礎学力の向上や応用力・実践力の強化など、一人ひとりの可能性を最大限に引き出していけるよう、教育の質的改善を一刻も早く進めていく必要がある。国民の期待に応える学校教育を実現することは、将来を担う子供の育成を通じたわが国の健全な発展だけではなく、子育て世代の教育面での不安感、経済的な負担を軽減し、結果として、少子化傾向の改善に結びつくと考えられる。

 ところが、ここから出てくる提言として、具体的に学費や教育費を軽減するということが出てきた試しはないし、教育の底上げのために、財政支出をし、困難な課題をもった子どもたちを支援するという発想もない。かならず出てくるのは、競争を強化することで、エリートをつくるという発想である。さすがに、ここにいたっては、教育費の問題では何か提言するとでもいうのだろうか。

 もう1つ、対策として重視しているのは、外国人の問題である。とくに、知的な人材を受け入れることを重視したいようだ。でも、財界が現実に日本にいる留学生がどんな経済的状態におかれているのか、ご存じなのだろうか? 高い学費と生活費が留学生を襲っている事実を。
 しかも、日本に現在いる外国人労働者は、どこの出身の人が一番多いかご存じだろうか。現在、容認されている外国人労働者(在日をのぞく)は、ブラジルなどにわたった人の子孫、そして研修生などである。今度、インドネシアなどから看護、介護の受け入れがはじまった。しかし一番多いのは、中国からの研修生だ。問題は、その人たちの労働条件をはじめ、人権というものがどのような状態にあるのかということである。それは、日本における非正規雇用の問題とよくにた側面があるようにも思う。

 提言で、いろいろな改善点をあげたとしても、いまいるこういう人たちの人権が変わらない限り、有能な人材が日本に来ようなど思うはずがない。なぜ、そんな簡単なことがわからないのだろうか。

 結局、新自由主義と決別した政治を実現しない限り、直面する問題の本質的な解決はない――いまの政治にとわれているのはそういう問題である。財界の苦悩は、麻生さんの苦悩と同じである。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/13

息子への視線、若者への理解???

 長男が、就職の関係で、一夜だけ帰ってきた。試験だというのに深夜に帰ってきて、試験の後は、また、友だちと遊びに行っている。いろいろ、新しい仕事への希望を急に語り出す。いま、こんなことをしたいと思うようになったとか。

 きっと、彼なりに、いろいろ考えているのだと思う。真面目に、ある意味誠実に。そんなすばらしいところがたぶん、あるのだと思うが、なかなか親から見ると、きびしい見方になってしまうのも事実だ。
 若者を見るとき、ボクらのような仕事をしていて、若者に共感し、若者の力を信じようと思っている人間にとっても、実際の若者といざつきあってみると、「なぜ、こうなんだろうか?」と思うようなことが少なくない。具体的に若者をつかもうとすれば、そんなところがどうしても問われることになる。
 息子への視線ということもよく似ているのかもしれない。
 結局、若者理解というのは、そういう過程のなかに確信があるのかもしれない。なぜ、若者は使えないように見えるのか。

 今日は、取材、3時間ほど、いろいろと話を聞いた。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (0)

海上自衛隊:15人相手に格闘訓練…術科学校の3曹が死亡

海上自衛隊:15人相手に格闘訓練…術科学校の3曹が死亡(毎日新聞)

 海上自衛隊の特殊部隊「特別警備隊」隊員を養成する第1術科学校(広島県江田島市)の特別警備課程で9月、男性3等海曹(当時25歳)が、1人で15人を相手にする格闘訓練の最中に意識不明になり、約2週間後に死亡していたことが分かった。海自警務隊は訓練の内容について、参加した隊員や教官から詳しく事情を聴いている。…

 特殊部隊の養成課程を中途で離脱する三曹に対する集団暴行の疑いが濃い。どう考えても、どこかの相撲部屋の”かわいがり”と同じ構図でもある。
 ここのところ、自衛隊の不祥事が続く。とくに薬物汚染の広がりや、自殺の増加は、その組織の成り立ちの土台にかかわる。自殺率(十万人当たりの自殺者数)は国家公務員平均に比べ、突出しているのはなぜなのか。「いじめ自殺」の存在を否定しているが、先日、福岡高裁判決は「上司の侮辱的言動によるストレスが原因」として国に賠償を命令している。遺族がいじめ自殺を主張する訴訟はほかにも行われている。

 こうしたことと、この間の自衛隊の役割の変貌、海外でたたかう軍隊と変貌しようとしていることとは、はたしてどんな関係があるのか。とくに第一術科学校の特別警備課程は、海自唯一の特殊部隊「特別警備隊」の養成コースでもある。
 重大な問題である。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/12

本田由紀を乗り越えろ?

 表題は冗談ですけど。

 昨日は、午後から千葉のほうで、2時間ほどしゃべってきた。午前中は、その準備。いつも書いているけれど、人前にしゃべるのは、後のダメージがものすごく大きい。とにかくうまく切り替えないと。夕方、職場にもどって、実務を。子どもの夕食が準備されていないことがわかって、あわてて家にもどる。

 今回も、考えさせられることが多かった。自分の話で関心がもたれたこと、自分の話で伝わらなかったような気がする点。とくに、後者のほうで、そのことがある。表題はそこから派生する。
 本田さんの仕事は、大きな意味があると思うけれど、これはこの前書いたかもしれないけれど、少なくとも社会だとか人間というものに対するとらえ方、その学問的方法はボクたちとは違う。とくに若者問題では、彼女が編集した『若者の労働と生活世界――彼らはどんな現実を生きているか』のなかには、どうにも違うなあという議論も少なくはない。もっと、人間は、つながりのなかで生きているはずだから。労働の専門性というのも、そこから出てくるのではないのか。などなどと、もう一度、彼女の本を読んでみて、紹介していない本はこのブロクでもとりあげたいなあ。

 今日は、昼前に家を出て職場に。途中、電車で、T先生とあったので、おしゃべり。政局のこと、麻生政権のこと、若者のとりくみのこと、東京裁判のことなどを話す。なかなかいろんなことで、先生は疲れておられた。
 職場での仕事は、政治企画。選挙の日程が後ろにずれて、急きょ考えなければいけないもの。
 明日も取材がある。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

戦争は罪悪である―ある仏教者の名誉回復―

Img1012_02s 竹中彰元の名前は、聞いたことがあった。真宗大谷派のとりくみも、講演を聞いたり、文章で読んだことがあった。ごく最近、光があたるようになった竹中の考え、当時の仏教界の様子を再現する。

 日中戦争がはじまった1937(昭和12)年7月、大多数の宗教者が戦争に協力していく中で「戦争は罪悪。この戦争は侵略である」と説き、検挙された僧侶がいた。真宗大谷派の高僧・竹中彰元。警察の追及にも信念を曲げず、本山からも布教使資格のはく奪処分を受けて、1945年にこの世を去った。…

 もちろん、竹中の発言は、日本の侵略のすべてを批判したものではないし、それまでの、朝鮮や「満州」・北支における日本の支配は容認したもののように受け取れる。でも、当時はすでに、戦争に国民を動員する時代である。竹中が処分された陸軍刑法99条は、憲兵政治の根拠になったものでもある。その時代に、「戦争は罪悪である」という発言を、公の場でおこないことの勇気は、いくら田舎と言っても、そのもつ意味はとてつもなく大きい。

 「宗教者の戦争責任」ということが言われる。国民全体が戦争に動員された時代である。その動員というものが何であったのか、そこに国民、とりわけ知識人や専門家というものがどうかかわったのかということを問うことは、現在でも通じる、いやいま改めでおこなうべき作業であり。東京裁判などを勉強していても、日本の戦後のなかで、ボクらが十分意識的にと書けてこなかったものが多いから。
 学ぶことが多い、そんな番組でもあった。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/11

奨学金返還滞納者を通報へ 学生支援機構10年度から

 今日の新聞を読んでいても、ちょっと腹が立つのがこうしたニュース。

奨学金返還滞納者を通報へ 学生支援機構10年度から(共同通信)

 大学生らに奨学金を貸与している日本学生支援機構は10日までに、増加する滞納に歯止めをかけるため、金融機関でつくる個人信用情報機関に年内に加盟し、滞納者情報を通報する制度を導入する方針を固めた。通報された対象者は銀行ローンやクレジットカードの利用が難しくなる可能性がある。…

 いったい奨学金はなんのためにあるのか。日本の教育制度のよい点というのは、少なくともお金の心配をしなくても、教育が受けられるということをめざいしていたことにあると思う。しかし、いまはどうだろうか。
 我が家の息子も来年から奨学金の返済がはじまる。奨学金とは何かが問われている、いや、異常な高学費そのものが問われている。何というか、補正で、定額減税が言われているけれど、この経済状況で困っている子どもをもつ人にとっては、教育費の軽減などもっとも効果のある経済対策でもあるのにね。そんことは絶対議論されない、政治ってどうかと思う。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/10

ますます混迷する政局…

 今朝の段階では、国会の雰囲気は、かなり解散先送りというムードが流れてきた…?? 月末に予定されている新テロ特措法の延長まで解散はない??? 夜には民主党などが対決姿勢に転じるというニュースも出てきている。なんとなく、政争だけがめだって、なかなか政治の中身が見えてこない。

 補正予算も、第二次補正の中身が、焦点になっていく。今日は株価が極端な下落をみせた。この点は、かなり予想を超える事態になっている。今の経済をどう見るのか、なかなかよくわからない。
 でも、補正予算は、弱いものが、社会的な弱者にほんとうに温かい手がさしのべられるんのはとても心配。頭のなかを、明日ぐらいから、「政治」モードに切り替えなければいけないんだけれども。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

迷走する若者のアイデンティティ――フリーター、パラサイト・シングル、ニート、ひきこもり

02628143 少し前に出された本になるけれども、関心をもったので読んでみた。心理学と言えば、問題を心という角度からとらえるから、若者の問題でのどうしても否定的な議論という印象をもちがちだけれど、若者の心の問題は、社会の反映。むしろ、心の問題をどう社会に開いていくかという角度から論じられている。
 つまり、はげしい非正規雇用の広がりなど、若者が社会的な自立をはかっていくうえでの現実の困難がある。それについて、政策の側は、能力の問題、若者の意識の問題という角度から接近する。一般的にも、若者の社会的未熟さということに関心が行く。ほんとうにそうなのか。一見、否定的に見える若者の意識や心だが、その背景にどんな社会の現実の反映があるのかということを解き明かす。そこには、若者が自立していくうえでの、大人になる道筋の不確かさなど、現代的な困難さがある。それは大人社会の側の問題でもある。
 ふさがれた若者期というイメージをボクなんかはもつのだけれども、その困難さと課題の解決への道筋、積極的な可能性など非常に示唆にとむ指摘が多かった。ひきこもりやニートなどの若者の臨床などから、実は、若者たちへの支援の共通した課題も見えてくる。居場所の問題や、家庭のあり方(それへの支援)、学校への提言等々。
 一歩深めれば、その大人への道筋の過程にある、人間関係の悩みなどの問題への理解も見えてきそうだ。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/09

「新テロ法案 月末成立へ 22年1月まで活動継続」ってちょっと何?

 ちょっと風邪気味で、身体がだるいです。

 さて、政治の世界では、ちょっと驚く展開です。

新テロ法案 月末成立へ 22年1月まで活動継続(産経新聞)  国会内で開かれた衆院テロ防止特別委員会の理事懇談会=9日午前 海上自衛隊によるインド洋での補給活動を来年1月以降も継続するための新テロ対策特別措置法改正案が月末にも成立する運びとなった。法案に反対している民主党が9日、衆院特別委員会での採決を20日に行うよう提案したためで、同改正案は野党が多数を占める参院で一度否決された後、衆院での再議決を経て最短で24日にも成立する。…

 どういうことなのでしょうか。アフガニスタンは、つい先月に、治安の悪化で、1-8月の民間人死者数が昨年比で約39%増の1445人となったことが、報道されたばかり。この間の報道でも、国連アフガン代表がタリバンには「勝てない」と発言し、現地政権はタリバンとの対話をすすめようとしてると報じられている。
 ほんとうにインド洋での給油は正しいことなのか、こういった情勢のもとで、国会はしっかり議論をすることが求められる。にもかかわらず、ほとんど十分な審議をしないで、あっさりと新テロ特措法の延長を決めるとはどういうことなのだろうか。それをすすめることが国際貢献だという自民党はもちろん、短時間の審議を容認し、問題をあきらかにしようとしない民主党は、どういうことなのだろうか。

 そう言えば、この法律をつくるとき、小沢さんは、国会を欠席したんだったよね。アメリカからの要求に、小沢さんがどんなふうに考えているのか、透けて見えるような気がするか、ほんとうのところを語ってもらいたいものだ。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今日の益川さん

 すっかり時の人となった益川さん。テレビでのインタビューも、その人柄が伝わって、楽しいですよね。
 考えてみれば、ボクが、益川さんに会いに、京大の理論物理研究所をたずねたのは、もう10年以上前のことです。ちょうど、「小林・益川理論」の証明につながる、初期の実験による確認がおこなわれた時期でしょうか。訪ねていったその日に、新聞からコメントを求める電話が殺到していたのを、なんとなく思い出しました。昨日の記者会見を聞いていても、益川さんにとって、ものすごく、意味のあるものだったのでしょうね、その実験結果は。私は、すごいですねといいながら、よくわからなかったので。いまから考えると恥ずかしいかぎりです。

 さて、益川さんの人となりが、新聞ではぼちぼち紹介され始めています。

ノーベル物理学賞:反戦語る気骨の平和主義者…益川さん(毎日新聞)  ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都産業大教授(68)。穏やかでちゃめっ気のある益川さんだが、「反戦」を語る気骨の平和主義者でもある。  作家の大江健三郎さんらが作った「九条の会」に連動し、05年3月、「『九条の会』のアピールを広げる科学者・研究者の会」が発足した。益川さんは呼びかけ人の1人だ。同時期に誕生したNPO法人「京都自由大学」では初代学長に就任し、市民の中に飛び込んで平和を語った。…

 京大職組のHPには、中央執行委員会名で「益川敏英先生のノーベル物理学賞受賞を心よりお祝い申し上げます」とメッセージが。そこでは「益川先生は1970年に京都大学職員組合に加入され、以来、停年でご退職なさるまでの33年間の永きにわたり組合員としてご活躍されました」と紹介されています。
 かつて毎日新聞で、「益川さんは毎朝、京都府宇治市内の自宅から京大に向かう途中の喫茶店で前夜の考えを整理するのが日課になった。京大教職員組合の役員だった益川さんは、昼間は組合の仕事をし、合間を縫って小林さんと激論を交わした」と紹介されたこともあるそうです。

 いまの若い人と、たしなに時代は違いますが、研究者としての生き方として、学ぶべきあり方を示しているようにも思います。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/08

貧困の側からのたたかいが広がっているぞ!

 対談の仕事にひとまず決着をつけ、やれやれです。明日は、昼に人に会って、あとは13日の取材の準備、それと、11日にまた人前でしゃべらないといけないし。何よりも、来週は、緊急のものを2つつくらなければいけないから、その準備もある。ほっとしていられないのが現状です。

サービス残業代支払って 「ちゃんこダイニング若」の労働者(京都民報)

 元横綱若乃花がプロデュースし、同氏の顔写真の看板が掲げられている飲食店「Chanko Dining 若」(ちゃんこダイニング わか)京都四条店などで働く労働組合員ら6人が7日、同店を経営する株式会社「ディバイスリレーションズ」を相手取り、未払い残業代の支払いなどを求める訴訟を京都地方裁判所に起こしました。
 訴えたのは「Chanko Dining 若」京都四条店、同ヨドバシ梅田店、飲食店「魚群探知機」西梅田店で働く20~30代の若者たち。入社してからの未払い残業代、総額約1800万円を求めています。…

 こちらはどうも、若いころの知人が、弁護団でやっているようだ。

 さて東京では、宇都宮さんたちが、あたらしい訴訟をはじめている。

敷金・礼金なし物件で提訴 家賃遅れれば鍵交換(共同通信)

 敷金・礼金なしでマンションやアパートを借りられるとして低所得の若者にも人気の「ゼロゼロ物件」をめぐり、“家賃”の支払いが数日遅れただけで部屋の鍵を交換され、違約金も取られたなどとして、居住者ら5人が8日、東京都新宿区の不動産会社スマイルサービスに慰謝料など計約1200万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。
 スマイル社の契約は「部屋の鍵を利用する」との形式で部屋を貸し、賃料支払いが1日でも滞ると入室できないようにして室内の荷物も処分できる、という内容。…

 まさに、湯浅さんのいうところの貧困ビジネスだ。

 同時にこんなことがまかりとおるような状態にした政治の責任もとわれなければならないとつくずく思う。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2008/10/07

ノーベル物理学賞に小林・益川・南部の3氏、素粒子物理学の研究で

 尊敬する益川先生が、ノーベル物理学賞の受賞というビッグニュースです。お話をお伺いしたこともあります。

ノーベル物理学賞に小林・益川・南部の3氏、素粒子物理学の研究で(ロイター)

 スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、小林誠氏、益川敏英氏、南部陽一郎氏の3氏に今年のノーベル物理学賞を授与すると発表した。素粒子物理学の研究での功績が評価された。
 東京生まれで米国籍を持つ南部陽一郎氏は、「素粒子物理学におけるCP対称性の破れ」の理論を提唱した。
 小林誠氏と益川敏英氏は、物質の最小単位である素粒子のクオークに少なくとも3世代が存在すると予言した。…

 「小林・益川理論」は、なぜ小林・益川という順でよばれるか知っていますか? アルファベットの順なんですよね。物理学の世界は、そうなんですよ。お2人とも坂田先生のお弟子さんです。
 それにつけても、益川先生のインタビューは、最高ですね。シニカルな言葉がな。たぶん、ノーベル賞の受賞を契機に、もっと基礎科学をはじめ科学・研究の充実のための活動にいかそうと考えているんだろうなと思いますよね。
 とにかく、うれしい限りです。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

子供の貧困…親から続く「負の連鎖」

 子どもの貧困が、全国紙でも大きくとりあげられている。7月には、毎日新聞が子どもの無保険=親が国保料を未払いで、資格証明書の発行になって、病気でも病院にかかれない子どもがいる問題のキャンペーンをおこなって、厚生労働省も全国調査をはじめている。8月には朝日の大阪版が「子どもの貧困」をとりあげた。このブログでも紹介したけれど、大阪の朝日が児童虐待の実態を、ていねいにレポートしてきた実績がある。
 今日の読売で次のような記事が掲載されているという話を聞いて、すぐに読んでみた。

子供の貧困…親から続く「負の連鎖」(読売新聞)

働く貧困層が社会問題となるなか、「子供の貧困」がクローズアップされている。経済協力開発機構(OECD)のデータによると、日本では、17歳以下の子供の7人に1人が貧困状態にある。貧しい家庭環境が健康や教育に及ぼす影響はもちろん、親から子に伝わる「負の連鎖」を懸念する声も強い。…

 記事では、子どもの貧困の実態について、「そもそも、人生のスタートラインに立てていない」との声を紹介。
 ・学歴――「学歴との関係だ。大阪市が04年3月にまとめた『大阪市ひとり親家庭等実態調査報告書』によると、希望する子供の最終学歴を『大学』とした割合は、年収600万円以上の世帯では半数以上だったが、同200万円未満の場合は25%を切った」。
 ・虐待との関連性――「厚生労働省が昨年6月にまとめたデータによると、05年に起きた児童虐待による死亡51例のうち、約4割が市町村民税非課税世帯など経済的に困難な家庭の子供だった」。
 などの実例を紹介している。さらに、「06年4月に、大阪府堺市健康福祉局の道中隆理事が、市内の生活保護受給390世帯を無作為抽出して調べた結果、その25%は世帯主が育った家庭もやはり生活保護世帯で、その割合は母子世帯では40%に上った」と、貧困の固定化を警告する。
 日本の貧困は、「OECDの調査(2000年)によると、日本の子供の貧困率は14・3%と、平均より2・2ポイント高い。10年前と比べ、2・3ポイント増となっている」というのだ。

 記事を書いたのは、大津和夫さん。このブログでも紹介した『置き去り社会の孤独』という本を書いた記者だ。若者の貧困や、就労支援の問題について取材してきた人だ。
 読売では、14日付け、15日付けの両日夕刊で「児童養護施設を出た後の問題」が掲載されるという。

 ちょっと、このテーマでの仕事もしているので、関心を強くもって読んだ記事だった。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

学生無年金訴訟、また原告敗訴 最高裁で3人確定

 この国の社会保障というものに対する考えは、まだまだ権利としてとらえるということには、遠いのかもしれない。少なくとも、司法の場では、一歩一歩の前進はあるとしても、その壁は厚い。

学生無年金訴訟、また原告敗訴 最高裁で3人確定(共同通信)

 成人学生の国民年金加入が任意だった時期に加入しないまま障害を負ったため、障害基礎年金を受け取れなかった京都府と岡山県の計3人が、年金支給などを求めた2件の「学生無年金訴訟」の上告審判決で、最高裁第2小法廷は6日、原告の上告を棄却した。原告敗訴の1、2審判決が確定した。
 1991年の制度改正まで、20歳以上の学生だけを強制加入とせず、救済措置を取らなかったことが、違憲かどうかが主な争点。津野修裁判長は、年金受給などをめぐる別の訴訟の判例を引用し「憲法に違反せず、高裁の判断は正当」と指摘した。…

 記事でもわかるように、学生無年金障害者は、学生の年金について十分な保障をしていなかった制度の欠陥によるものだ。制度そのものが憲法の14条や25条に合致して設計されていなかったという責任は重い。その後、救済の法律(特別障害給付金)ができているといっても、その額は、わずかなものだ。ここでも、司法とともに、政治に問われているものは大きい。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/06

貧困社会ニッポンの教育 奨学金を考える

20081005 結局、リアルタイムで見ることはできずに、録画して今日、この番組を見た。
 胸がつまった。いまの日本は、いったいどうなってしまったのだろうか? と。

 経済的な困難をかかえながら、奨学金とアルバイトで、必至に学生生活をおくる学生。故郷の長崎までの帰省は、なんと青春18切符で普通電車で…。
 就職して病気になったため、大学院時代にうけた奨学金の返済に困難が生じている30代の若者。働きはじめて、病気の母親と妹との生活を支える若者の暮らしは、生活保護以下。そこに、奨学金の返済がのしかかる。

 かつて日本は、学費が安い時代があった。そんななかでも、教育の機会を平等にうけれるために、奨学金がつくられた。その奨学金は、いまやローンとかし、激しい取り立てがおこなわれる。

 結局、教育を権利としては認めない、あくまで受益者負担、個人の責任ということを主張する政治が変わらないと、どうしようもないとつくずく痛感した。とてもいい番組だったと思う。

 でも、だれが、そんな日本の高学費をつくりだしたのか。だれが奨学金をローンに変質させたのか。そうした政治をつくりだしたことの大元には何があるのか? 残念ながら番組は、そこを問いかけることはない。
 もちろん、それはたぶん番組の仕事ではなく、ボクらの仕事だと思う。そんな責任を担っていることを自覚しながら、仕事に向き合わなければいけないということも、つくずく思った。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/05

「もやい」ピンチ 後援社破産、ホームレス支援困難

 今日の集会でも、もやいの湯浅さんは、いつものようにシャープな発言をしていた。大阪・南の事件に心をよせるというところなどさすがだった。自分はあきらめずに訴え続けるという訴えは心を打つ。

 実は、そのもやいがたいへんなことになっていることが、今日の新聞に載っていた。

「もやい」ピンチ 後援社破産、ホームレス支援困難(中日新聞)

 ホームレスやネットカフェ難民などの生活困窮者を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区)の活動が、主力だった後援企業の破産で窮地に立たされている。活動の危機を乗り切るため、もやいはカンパなどを募っている。
 破産したのは不動産会社「リプラス」(東京)。もやいのアパート入居支援活動に賛同し、2006年4月から、1人6カ月分の家賃保証と、もやいに毎年約1300万円を寄付してきた。もやいは、生活困窮者の自立のため、賛同する会員が連帯保証人となって、アパートに入居できる支援を続けてきた。湯浅誠事務局長(39)は「住居の確保は人間らしく生きるための最低限の基盤」と話す。…

 投資経済が、NPOの地道な活動を追いつめる――そして、実際に貧困で困っている人を追いつめる――など、許せない事態でもある。
 もやいのHPで、緊急カンパの訴えが掲載されている

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

10・5 青年大集会に4600人

20081005133828 先週は、トータルで30時間ほどしか寝れなかった。でも、慣れてしまうとなんとかなるものでもあるが。昨日は、少し深酒をして寝たら、今朝はまったく起きなかった。それで、この集会の取材に、遅刻しそうになってしまった。でも、たまに長く寝ると、よけいに身体がだるくなる。今週前半は結構しんどいなんだろうなあ。

全国青年大集会:派遣の若者ら4600人…雇用の現状訴え(毎日新聞)

 非正規雇用が増える中、生活に困窮する若者が増えている現状を知ってもらおうと、「全国青年大集会」が5日、東京都新宿区の明治公園で開かれた。派遣労働で働く若者らが加入する「首都圏青年ユニオン」などの労働組合や大学自治会などが主催。若者約4600人(主催者発表)が参加し、「若者にまともに生活できる仕事を」と訴えた。…

 なんとか、集会に間に合って、分科会を聞く。はじめは、定時制高校のテント、それから1週回って、介護労働者のテントで、ずっと話を聞いた。劣悪な労働条件のもとで、みんな仕事への誇りみたいなものを発言する。でも、仕事の実態は、想像を超える。こんな働き方で、介護は大丈夫なのかと、自分をせめながら…。ある派遣の介護労働者の、自分をせめながら、組合に接近し、それで視野を広げている若者の発言が印象にのこった。北海学園大の川村雅則准教授の介護労働の現状の話も、わかりやすかった。

20081005152627_2 全体集会の内容は当事者たちの声を聞いていただければいいと思いますが、たたかっている若者たちの言葉からは、1つは、人間としての尊厳が踏みにじられていることへの怒り、2つは、その怒りの自覚は、まず他人とつながって、そのなかで誇りをとりもどしていることからはじまっている、そんなことをいつも感じる。
 
 会場では、まあいろいろ人、若い人もそうではい人にも会って、挨拶したりなどなど。

 集会後、職場にいって仕事。対談の整理。イノセンティ研究センターのレポートなどをいろいろ調べる。子どもの貧困の問題で最後に行き着くのは、やっぱり阿部彩さんのもの。今度、岩波新書から、本が出るそうだ。楽しみでもある。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008/10/04

明日のドキュメント08は必見

 明日の25:55からのNNNドキュメント08は、「貧困社会ニッポンの教育 奨学金を考える」。ぜひ、みなさんにも見て欲しい番組です。私も取材したことのある学生も登場するようです。

 ある調査によると、私立高校で長期の学費滞納者が急増。昨年、経済的理由で退学した生徒は前年の2倍、過去最悪となった。私大でも年間1万人が経済的理由で中退。貧困が教育の場に暗い影を落としている。岩崎さんは国立大学の寮暮らし。長崎出身で6人兄弟の次女、母子家庭。バイトと奨学金が生活を支える。日本学生支援機構の奨学金は卒業後に返済する貸与制。その多くに利子が付く。高校時代から借りている岩崎さんの場合、卒業時に総額が約400万円になる。彼らの「命綱」である奨学金と日本学生支援機構のあり方について考える。

 でも、何と言っても、超深夜ですから。誰が見るんだろう? ボクも、たぶん録画することになるでしょうね。

 ここのところ、若者本の、発刊があいついでいます。『POSSE』は、コンセプト(=労働問題)がはっきりしていて、面白かった。『ロスジェネ』の増刊号は、シンポジウムの再録なので、もう少し厚みがほしいところ。『アキハバラ発』と『1995』も買ってきた。執筆陣についつられてしまう。
 でも、若者と向き合ううえで、やっぱり、論理立てて若者の問題を議論することってもっと必要だと思っている。もちろん、押しつけるということではなく、若者に共感するためだけれども。どうだろうか。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008/10/02

これって火事場どろぼうみたい?

 ここんところ、4時間弱の睡眠が続き、眠いです。つれあいの仕事は、ただでさえ不規則なのに、修論のほうもいよいよ山場で、彼女がだいぶ参っている。でも、よくがんばるとは思いますけどねえ。こちらに家事がドドッとくるのは、かなりつらいものがあります。

 今日は、午前中、実務もこなし、対談の整理にもとっかかる。週末を挟んで、2本しあげなければならないので。
 午後、国立の某大学へ。効率よく3つの研究室を回って、3人の方とおしゃべり、などなど。なかなか、収穫も少なくはありません。

 さて、今日は、こんな話が。

日本経団連が麻生政権に改革提言 消費税率10%へ引き上げなど(日経新聞)

 日本経団連は2日、麻生太郎内閣に向けた改革提言書を公表した。当面の改革期間を3年と定め、社会保障費の財源確保や財政再建に向けて、消費税率は2010年度、遅くとも11年度に10%に引き上げるよう求めるのが柱。中低所得者層を想定した所得税の定額減税の実施も盛りこんだが、11年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を「必ず達成」と示すなど財政規律を重んじた。
 提言は税・財政、社会保障制度の一体改革をめざす内容。ただ景気対策を優先する新政権との食い違いもみられる。財政再建路線を強く主張した背景には、総選挙を前に自民、民主両党との政治的な距離を模索している姿が浮かぶ。…

 現物はこれ

 うーん。中低所得者層を想定した所得税の定額減税なんていっているけど、定額減税って、あまり低所得者は恩恵をうけないんだよねえ。むしろこの間の増税分をなんとかしてほしいのが実感。
 だから、経団連の本音は、消費税と、法人税引き下げなんだろうけどね。

 アメリカの金融危機で景気の先行きが不安定で、景気対策を求め、そして、同時に、年金などへの国民の不安を背景に社会保障改革を迫る。その結果が、ねえ。火事場泥棒みたい。

 ただ、日商も今日、提言をだしている。もちろん、将来的な消費税増税や社会保障費の削減を提言していて、とても賛成できるものではないけれど、当面の増税反対は、強く出ている。朝日が言うように読み方によっては、財界も一枚岩ではないととれなくはない。中小企業も会員に内包していることもあろうが。
 いずれにしろ、麻生さんが重視をするという、経済対策には、警戒心をもって注視する必要がある。

 でも、選挙はいつになるんだろうか? 月刊誌にとってはかなりつらい局面でもあるのだけれども。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

東京裁判(その2)

 戸谷さんの『東京裁判』を今日、読み終えました。いやあ、面白かったです。とても刺激に満ちて。

 たしかに、これまでの東京裁判を論じた本というのは、裁判そのものを論じたものって少ないんですよね。粟屋先生のものも『…への道』だし、多くは、検察の調書だとかを元にしている。戸谷さんの本は、裁判での速記録を読み込んでいて、そこが面白い(実際に、日本の東京裁判の研究者でも、速記録を丁寧に読んでいる人は少ないと、ある著名な研究者の方も告白していました)。
 日本がどのような、戦争犯罪を、アジアの各地でおこなったのかということがたくさん、この裁判では裁かれているし、そういう意味では、「勝者の裁き」だけでない、「被害者の視線」がこの裁判にあったということは事実なのである。ここまで、東京裁判で扱っていたのかとおどろくようなことが、日本軍「慰安婦」の問題だけにとどまらず、明らかにされている。

 もう1つの特徴が、国際法の発展なかで、この裁判をいちづけていること。とくにこの裁判が、その後の国際法の発展にどのように寄与したかも明らかにされている。
 その点で、秀逸なのが、パル判事についてふれた章。聞くところによると、戸谷さんはもともと、パル判事の意見書から、この東京裁判の研究をはじめたという。昨年、中島岳さんの本を、このブログでもかなり肯定的に紹介したけれど、彼の研究を評価しながらも、その弱点を明らかにしている。中島さんの本は、パルの主張から見て、戦後の東京裁判否定派の、意見書の評価はまちがっているというものだったけれど、それはかなり強引な論法で、戦後の、パルの行動は明らかに、東京裁判否定派と行動と主張をとにもしているわけで、その論理の萌芽が、すでに意見書のなかにあるというわけである。その1つのポイントは、パル自身の、国際法の理解が、当時の国際法の発展においついていなかったというもの。
 このパルという人物は、どうもまだまだよくわからないところがあるようでもある。

 最後に、彼女が、東京裁判やニュルンベルグ裁判を契機に、発展した国際刑事裁判について、今後の適用の課題について言及している。たしかに、なぜ、イラクのクウェート侵攻では、その戦争責任の指導者が裁かれなかったのか…? まだまだ国際法というもののもつ課題についても、前向きに提起している。それだけに、東京裁判からくみ尽くすべきことが多いと言うことか。

 1つの章をとっている天皇免責の問題は、これもまたいろいろな議論はなりたつのだろう。ただ、東京裁判が、アメリカのイニシアチブは否定できないものの、国際的な規模でおこなわれたという点に注目することは、それはそれで大事なのかもしれないと思ったし、このアメリカと国際的な規模というものの関係を、戦前の歴史的な流れから考察することも、テーマとしてはあるのかなあなどともふとおもったりした次第。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/01

暗中模索?

 並行して抱えている仕事が結構、多くって、頭はややパニくっている。でもねえ、まあ、これが編集者は普通なんだろうけどねえ。おまけに、総選挙はいつあるかわからない状況になってきてしまったので、その対応の2枚腰も必要で…。仕事の生産性を上げながら、いっぱいいろいろなことを考えて、判断しないといけない。そうフットワークも軽く、ね。

 そんなわけで、突然? 麻生さんの『とてつもない日本』を読んでいる(苦笑)。小沢さんや菅さんの本も何冊か読むつもり。民主党のほうも、政治改革の時期にもさかのぼって、この政党の主張とはどういうものか、考えてみたい気がしている。
 でも、まあ麻生さんの本、ほんとにとてつもない。のっけから、戦前の日本は民主主義の社会だったと言ってくる。

 ほかにもこんな記述もある。
 「日本ではよく『カローシ(過労死)』を例に挙げて、日本人は働き過ぎだ、日本人の働き方は間違っているという人がいる。だがそれはあまりにも自虐的 で、自らを卑下しすぎていないだろうか。『ノーキ』を守る勤勉さは、私たちが思っている以上に、すばらしい美徳なのである」

 「学級のクラスを想像してほしい。一番大きい顔をしているのは誰か。もちろん喧嘩の強いA君だ。一方B君は、腕力はそれほどでもないが、カッコよくて頭もいい。一目置かれる存在だ。そして、C君は、腕力もないし、身につけている服や持ち物は個性的で良質なのにカッコよくないけどお金持ちの子」
 「従来どおりアメリカと同一歩調をとることを基本姿勢とするのが、日本にとって得策と考えていいのではないか」「身の安全を自力だけで守ることがで きないのであれば、ケンカの強いA君と仲良くするというのは、子供でも知っている生活の知恵ではないだろうか」

 うーん。やっぱりこんな人、首相というのはちょっと。あまり、選挙を先送りせず、早く首相の座から去っていただきたいのは事実でしょうね。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年9月 | トップページ | 2008年11月 »