「生きづらさ」について
別に自分の”しんどさ”と関係あるわけではありません(笑い)。
とりあえず、題名と、雨宮さんと萱野さんの組み合わせに引かれて、ちょっとの中断を挟みつつ、読みました。
現在の成果主義や非正規雇用の広がりのなかでの若者の経済的なしんどさと、自分がなかなか他人から、認めてもらえない、ある意味でケアされないつらさ、それを現代社会は、「自己責任」の名で、若者に問題があるかのように押しつけてくる。萱野さんは、校舎の生きづらさを、「アイデンティティ」の問題と言う。心理学や社会学の分野では、よく使われるこの「アイデンティティ」という言葉、若者との関係ではエリクソンの議論などが良く引き合いに出されるが、この言葉の効果というのは、ボクにはよくわからない。けれど、今の若者の生きづらさの問題を解き明かすときには、ボクも、他人から評価され、ケアされること、尊厳ある人間しての誇りや自信、肯定感と、そのことを感じさせてくれる、居場所や人間関係、そういった自分であることがまるごと承認されことが必要だと思っている。いずれにしろ十分深めるべき問題なのだとは思う。
雨宮さんは体験を交えながら、萱野さんは理詰めでの楽しい対談になっている。まあ、対談ならではの、不満もないわけではない。話が少し大ざっぱになる。
ちょっと余談めいた話だが、萱野さんはあえて、「サヨク」って言葉を使う。ボクも自分を説明するとき、便宜的にサヨクって言葉を使うことはないわけではないけれど、でも自己意識として、自分はサヨクだっていう意識がそうあるわけではない。なぜなら、サヨクっていう言葉はあまり内実が具体的でないから。
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