戦場 心の傷(1) 兵士はどう戦わされてきたか
仕事がらこのテーマは。追いかけたりする。日中戦争の戦争神経症は、野田正彰さんや、清水寛先生の研究がある。『戦争における「人殺し」の心理』というアメリカの本もある。そんなテーマをNHKスペシャルが本格的にとりあげた。
泥沼化する米軍のイラク駐留。激しい戦闘ストレスから前線を離脱する兵士が続出し、帰還兵たちはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症している。米軍は、最新の医学知識を総動員し、兵士の心のケアに追われている。戦場の兵士を襲う「殺される恐怖」と「人を殺す恐怖」。極限状況における人間心理を、国家はあらゆる角度から研究し、人間を戦闘マシンに近づける方法を模索してきた。初めて大量の市民が戦場に動員された第一次世界大戦では、精神に障害を負う兵士が続出。医師たちは電気ショックを与えるなどして戦場に送り返す「実験」を行った。また、第二次大戦で「敵に発砲できない兵士」が広範に存在することをつきとめた米軍は戦後、訓練法の改善を重ねることで、条件反射的に発砲できる兵士たちを作り出す。しかし、彼らが従軍したベトナム戦争では、日常生活に復帰できないPTSD患者が大量発生した。
兵士を戦場で戦わせるために、人類は何をしてきたのか。番組では、20世紀の戦争史をひもときながら、「兵士の心が壊れる」というもうひとつの悲劇を描く。
”キル キル、キル”と叫ぶ殺すための訓練と、それにもとづく行動。市民を巻き込む戦争の様相。民間人を殺してはいけないというプレッシャー。恐怖とそして罪悪感。イラク帰還兵で30万人ものPTSDがいるという。帰還後殺人をおかした兵は、118人?。イラクやアフガンでの戦争が、これほどまでに、奥深くアメリカ社会をむしばんでいるのかと。それでも、アメリカは、戦争を続けようとする…。それは絶望的なアメリカの闇なのか? そこから生まれているものがあるのか。
日本の自衛隊は? イラク帰還の隊員の自殺の話は聞く。自衛隊の海外派兵がすすめられるようになった2000年ごろ、「自衛隊員のメンタルヘルスに関する検討会」というのが行われていた。その後も、同種の議論はすすめられているのだろうけれど。
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NHKのドキュメンタリー「兵士はどう戦わされてきたか」でイラク帰還兵のPTSDについて伝えていた。驚いたことにママさん兵士もイラクに派兵されPTSDに罹っているということだ。アメリカはどこまで自国民をいたぶればすむのであろうか。... [続きを読む]
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