「解かれた封印~米軍カメラマンが見たNAGASAKI~」と「埋もれた地下兵器工場『長崎・被爆した魚雷工場は語る』」
仕事ですが、腸の調子が今ひとつ、良くはありません。実務をこなし、会議と打ち合わせが続きます。
腰をすえた仕事にもう一つなりません。
さて、夜は、サッカーを横目で見ながら(負けましたね)、NHKの2つの番組を、見ました。
まずNHKスペシャル。このオダネルの写真は見たことがありますが、彼の人生については知りませんでした。
今、1枚の写真が注目を集めている。 63年前、被爆した長崎で撮影されたもので、亡くなった幼い弟の亡きがらを背負い火葬場の前にたつ「焼き場に立つ少年」と題された写真だ。 撮影したのはアメリカ人カメラマン、ジョー・オダネル。去年8月9日、亡くなった。占領軍として原爆投下後の長崎に入り、その破壊力を記録するため写真を撮影する一方で、軍に隠れ内密に自分のカメラでおよそ30枚の写真を記録した。帰国後、被爆者の記憶に悩まされ、悲劇を忘れ去ろうと全てのネガを自宅屋根裏部屋のトランクの中に閉じこめ、43年間封印してしまう。しかし晩年になって原爆の悲劇を訴え母国アメリカの告発に踏み切っていく。原爆投下を信じる周囲から非難の声を浴びながら、85歳の生涯を閉じた。 なぜオダネルは、軍の規則に違反して写真を撮影したのか。 なぜその写真を長年隠し、晩年になってトランクを開け母国を告発したのか。 その足跡を追う息子が、遺品の中に残された録音テープを発見した。そこには写真に秘められた過去と、真実を伝えざるを得なかったオダネルの思いが告白されていた。
原爆の威力と被害のあまりにもの大きさに、原爆に関わった人のある部分は、アメリカでも数奇な運命をたどります。その原爆の非人間性に気づいた人たちを、戦後のアメリカ社会は必ずしも受け入れたわけではありません。人道というものは、権力の移行を抜きには、問われにくいということをつずくず感じますが、同時に、そのようなアメリカでも、こうした問いかけが、戦後のなかで、力強く、しかも、一歩一歩広がっているということを注目すべきなのでしょうね。核兵器はなくさなければならないし、なくすことができる、そういう時代だし、そうしなければなりませんね。
10時45分からは、意外な番組でもあります。ボクは、数年前松代には行ったことがあります。その地下トンネルの規模には驚かされましたが、その時期には、全国で国の重要施設の地下化がはかられ、長崎の魚雷工場が地下につくられていた。そして、その長崎に原爆投下があった…。
2007年5月、長崎市の工事現場で、地下兵器工場の跡が姿を現した。日本軍の魚雷製造の拠点「住吉トンネル工場」。第2次大戦末期、空襲を避けるため兵器工場を地下へ移転させることが至上命令だった。朝鮮半島から連行された人を動員して掘り進め、動員学徒などが製造にあたった。1945年8月9日、被爆した人たちが逃げ込みトンネル内は地獄と化した。残された資料や証言をもとに、地下兵器工場の実態と被爆の現実を描く。
朝鮮半島から強制連行された人たちをふくめ、そのトンネルが、被爆という歴史をどのように刻んでいるのか、そこにある歴史の重さと、重層性というものを考えさせられた。
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