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2008年8月

2008/08/31

2008年憲法講座

20080831140359 今日は、午後から、疲れた身体を引きずって、憲法講座に参加してきました。つらかったけれど、行ってよかったですよ。
 第1講座 吉岡吉典はさんの「日米同盟の新段階と日本国憲法」。話の中身は、100年前の日本での憲法9条の源流の探求からはじまって、ときどきに、憲法9条をめぐって、そのときの政治家、関係者がどのように発言し、議論してきたかということを追いながら、現在の9条をめぐる問題の歴史的な意味を明らかにするというもの。さすがの吉岡さん特有の歴史追跡です。9条が禁止したこと、国連憲章が禁止したことをしっかり確認しながら、武力行使とそれ以外のたとえば警察活動などを区別したしったりした国際貢献の議論が大事だという話も、刺激になった。
 第2講座は渡辺治さんの「今日の政治情勢の特徴と改憲策動」。とくに小泉・安倍政権のゆきづまりを構造改革から説明。日本型企業社会(企業福祉)を捨て去り、利益誘導を捨て去り、最低限の日本型福祉を捨て去る中で、格差と貧困が、欧米ではない、自殺やネットカフェ難民、餓死という形であらわれていると。治さんの話には、いつかの、テーマがあるけれど、この構造改革の話はおもしく、刺激的。
 たぶん1カ月ほどしたら。『憲法運動』誌に掲載されるだろうから楽しみ。

 あと、最初に笠井衆院議員の、特別報告があったのだけれど、それは遅刻して、聞けませんした。
 たまたま、となりに座ったのが、大学時代の先輩で、少しあいさつ。

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10.5 全国青年大集会 2008 in 東京 が開催されます

 あまり睡眠時間をとれないですね。木曜日は遅くまで飲み会。金曜日は朝が早く、土曜日は5時起き。昼から講義をしに神奈川に行って、夜は取材。でも大雨だったため、夜にしておくつもりだった地域の仕事が、今日の朝になって、結局、今日も早起き…。つらいですねえ。

 昨日は神奈川での講義のあと(対象は50代の方がほとんどです)、夜は、若ものの集会でした。

20080830_praster1_2 10月5日に、ことしも全国青年大集会が東京・明治公園でおこなわれます。そのプレ・イベントとして、首都圏学習決起集会がおこなわれました。日本共産党の市田書記局長の講演のあと、地域で、雇用の問題にとりくむ若ものたちの発言が続きました。
 とくに江戸川のユニオンのとりくみ、台東のidobataのとりくみ、転職をくりかえした若もの、日雇い派遣で働く若ものの発言など、胸を締め付けられる思いで聞きました。

 昨年のこの集会は、ネットカフェ難民の問題、日雇い派遣の問題を社会問題におしあげました。
 今年もこの集会が大きく成功するように、ともに考え、とりくみたいと思います。

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2008/08/29

2日酔い…

 昨日は、会議のあと、教育関係の人と飲み会。かなり飲んでしまった。

 んなわけで今日は2日酔いでの仕事。
 明日は、5時起き。午後からは、講義もある…。

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2008/08/27

秋桜高校の”衝撃”

 22日から24日まで参加してきた、「教育のつどい」=全国教研。いろいろな収穫がありました。いくつか、紹介をしたいと思います。

 強く印象に残ったことから。

 まずは、分科会のレポートから。参加した分科会は、いつものように「教育課程」。ずっと同じところを見ていたほうが、議論の深まりもよくわかる。
 ただ、今回は、議論の延長線上にはあるのだけれど、違った意味でも”衝撃”的だったのが、大阪の私立・秋桜高校の実践です。私立の通信制の高校。生徒の多くは、一度、別の高校を中退した生徒たちです。多くの子どもが、家庭に困難をかかえていたり、いろいろな課題や傷をもって入学してきます。

 この実践、何がすごかったのか。「やわらかい空気につつまれて--子どもも私たちも変わりたくなるとき-」というタイトルにもあるように、傷をもつ子どもが安心して、高校生活をおくるには、先生自身が、お互いが大切にされる人間関係をつくらなければならないということを何よりも重視をしている点です。通信を見ていても、先生が、お互いに、いい点をほめあっているんですよ。

 できてまだ7年の学校です。先生たちの平均年齢も35歳という若さです。でも、若い先生って、自信ももてないじゃないですか。
 もともと専門学校だった当時、体罰が横行し、経営のゆきづまりから解雇事件もあったそうです。その事件をたたかう過程で、体罰を一掃するというつっこんだ議論をすすめるなかで、生徒を大切にする立場にかわっていたそうです。その過程で、この高校にきた先生たちは、以前の高校では、なかなか自身も大切にされず、傷つけられているという思いでやってきたといいます。だから、何よりも、生徒も、そして先生たちも大切にされる学校にしたいととりくんでいるというのです。週一回は、先生たちだけの茶話会などもおこない、自由に語り合うそうです。そのなかで、若い先生たちも、自分のなかから教師としての喜びと、成長への願いも生まれてくるようです。だから、生徒も変わるのでしょう。

 もちろん通信制という条件もあります。実践も、先生と生徒の関係が中心です。でも、教師のあり方、同僚性の問題も含め、学ぶべきことの多いとりくみだと思いました。最初は、ちょっと信じられないという気持ちで聞いていたのですが、何よりも現状に簡単に押されてしまってはいけませんね。教師は理想を語るべき存在です。そのことを、どう保障し、支えるのか。ものすごく学ぶべき、考えるべきことが多いレポートでした。

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ショッキングな事件

 最悪の結末…。心配されたアフガンでの拉致。すでに死亡が確認されたと、テレビは報じています。
 私の知人も、アフガンでの活動でよく知っている人なのだそうですが。

 テレビを見ていても、ほんとうに現地の人たちから、支持と共感を広げていた活動だったようです。なぜ…。

 たくさんの問題を投げかけているだけに、しっかり考えなければと強く思います。

「治安悪化の認識甘かった」=ペシャワール会の中村代表-アフガン邦人拉致・タイ(時事通信)

 アフガニスタンで拉致された伊藤和也さん(31)が所属する非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)の中村哲代表(61)は27日、新バンコク国際空港で取材に応じ、アフガン東部で発見された日本人らしい遺体について、「村人とうちの職員は顔を知っているので、(伊藤さんで)間違いない」と述べ、「伊藤君だけは大丈夫だと思っていた。認識が甘かった」と悔いた。…

 ロシアとグルジアをめぐる紛争。世界を大きく見ていくことが必要だとは思いますが、同時に、おこっている問題の本質を、しっかりつかみたいと思います。心を痛めながら。

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2008/08/26

戦争ってなんだ? 証言が伝えるアジア太平洋戦争

32109623  戦争体験の継承は、いまを生きる世代にとっても重要な課題です。編者が言うように、日本の戦争の最大の特質が、被害、加害の側の両方の人間の命を軽視したことにあったことを知ることは、現在の世界と日本の問題に向き合っていくうえでも重要な問題です。
 本書は、第1部で、東京大空襲、特攻、日本の兵士の実態、中国戦線、日本軍「慰安婦」などについて、体験者と研究者によって「戦争の真実」が語られます。第2部では、日本の戦争とは、日本の軍隊とはどういうものだったのか、天皇はどのような役割をはたしたのか、メディアはどういう立場をとったのかが示され、さらに、戦後の反戦平和運動の足跡と歴史修正の動きについてのべられています。憲法九条を血肉化していくうえでも格好の一冊となっています。

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ニュースが再開された?

 朝から、印刷工場につめる日です。今月は、結構、仕事も多く、かなり疲れた一日です。夜の時間帯は、机を前に爆睡?してしまいました。まだまだ、忙しいです。

 さて、オリンピックが終わり、テレビのニュースにも政治のニュースが帰ってきたという雰囲気ですね。
 国会の会期、補正予算、経済対策、またしても農相の事務所費問題。この間の福田内閣の政治資金問題は、ぜひ上脇先生のブログの一読を。

 アフガニスタンで、ペシャワール会の方が拉致されというショッキングな事件がありました。無事を祈るばかりです。
 この事件がアフガニスタンの現在の情勢の特徴をよく示していると言われているだけに、この地の、平和のために、国際社会がなにをはたすべきなのか、そのために日本には何を求められているのか、少し経過もふり返りながら、よく考え、議論する必要があるとつくずく思います。
 知り合いにも、ペシャワール会で、アフガニスタンで活動していた青年がいます。さぞ心を痛めているだろうなと思います。一刻も早い解決を願います。

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2008/08/25

マンガから考える法と社会

9784406051125l 三年前に出版され好評を博した『マンガからはいる法学入門』の続編です。前回同様、青年向けの雑誌に掲載されたマンガを素材に法律を論じていますが、今回はより現代的な課題をとりあげています。たとえば「カバチタレ!」で解雇権の濫用を、「勝利の朝」と「ホカベン」で少年犯罪を、「刑事が一匹」で警察の裏側を、「島根の弁護士」で環境問題をという具合です。
 後半は、法律の歴史にも話題を広げます。「エロイカ」でナポレオン法典をとりあげていますが、その女性の地位について、植木枝盛が批判していたことなどは興味深い指摘です。戦争と平和の問題、正義とは、危機管理と有事法制など、まさに現代政治の課題を知的刺激にも満ちながら、わかりやすく学べるものとなっています。

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帰ってきました

 京都で金曜日から、前日から開催されていた「教育のつどい」=全国教研に行ってきました。分科会の議論でも、たくさんの感動と”衝撃”にあいましたし、夜のシンポジウムなどの行事でも、勉強することもたくさんありました。
 若い時代を過ごした京都ですから、昔の仲間と会うこともできました。充実した楽しい、刺激に満ちた3日間でしたね。

 東京にもどる電車は、集中豪雨で、2時間ほどの足止め。そして今日から仕事です。身体はかな疲れていますが、あわただしい日です。
 そんなわけで、感想は明日以降です。注目すべき話はいっぱいありますから。

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2008/08/21

カニコウ

 以前にもこのブログで書いたかもしれないけれど、「それってカニコウじゃん」といった使い方が、若者のあいだでなされている。ある大学の先生から教えてもらったのだけれど。

 カニコウとは「蟹工船」のことだ。それをいまの若者たちは過酷で無権利な非正規労働の代名詞として使っている。こんな使われ方をすることを、多喜二はどのように感じているのだろうか。

 そんななかで、毎日新聞が、「働けど:’08蟹工船」という連載を始めている。今日で、三回目。

 このような捉え方を若者のなかで広がっていることはどんな意味をもつのか。
河出書房新社からは、『小林多喜二と蟹工船』という本もまもなく出されるそうだ。マスコミをにぎわした蟹工船ブームだけれど、より深く、さまざまな角度から議論をすすめたいものだと思う。

 さて、明日、早朝に京都に向かいます。

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2008/08/20

長男へのぼやき(笑い)

 つれ合いの実家から金曜日に帰ってきて、土曜日から出勤。今月はそこそこ担当が多いこともあり、結構忙しい。それでもってだいぶ焦っている。今週は、終末は取材で京都にいかなければならないし、来週は出張校正だし。会議でレポートをしなくてはいけないし、週末には講義を一本。インタビュー原稿を一本仕上げなくてはいけないし。
 そんなときに、長男が帰省中。いろいろ個人的事情があって、なぜか長期の帰省。結局、就職もきまっていないというのに、9月には採用試験もあるというのに、遊び惚けているのは、ものすごく目に付き、気になる。無性にぼやきたくなる、毎日なのです(笑い)。

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2008/08/19

シリーズ・戦争の記憶(1) 証言 集団自決 語り継ぐ沖縄戦

20080817 日曜日の深夜にやっていた番組。日曜日は、3連発でたいへんだった。

 63年前、当時10歳だった宮里哲夫さんは避難先の壕の中で見た光景を忘れられない。校長先生夫妻がカッターナイフで自ら首を切り、真っ赤な返り血を浴びたあの光景…。太平洋戦争末期、民間人を巻き込んだものとしては日本で最大の地上戦が行われた沖縄。米軍が初めて上陸作戦を決行した慶良間列島の3つの島では、多くの住民が「集団自決」した。島民の多くは余りに凄惨な出来事に、今まで体験を語ろうとしなかった。しかし集団自決を巡る裁判や教科書問題をきっかけに、口を閉ざしていた体験者が沈黙を破った。

 この間、本で読んでいた証言が、直に聞けた。証言を聞くのはやはり、きついものがある。
 より興味深かったのが後半。若者たちがどう証言者を引き継ぐのかということで、沖縄での若者たちのとりくみと、沖縄出身で、沖縄戦を題材にした歌をうたうロックバンドが出てきた。若者のとりくみも十二分の注目すべきだと思った。なかなかの番組だった。

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非正規レジスタンス

M0358509501Htbookcoverimage 職場の人から借りて、読んだ。I.W.G.P.シリーズの最新作。
 女性受けのする甘いマスクの石田衣良は、扱うテーマは結構硬派なものもある。今回のテーマは「格差と貧困」。このまえ出したエッセイ集『傷つきやすくなった世界で』で、とりあげていたテーマでもある。

 石田衣良の小説は、ミステリイ? ファンタジー? あまっちょろいし、あり得ないのかもしれない。それでも、実は、いま社会でおこっている現実のもっとも大きな問題を、正面から、だれよりも早く作品世界のなかで、みごとに描き出す。この本では「千川フォールアウト・マザー」で、シングルマザーを「見えない家族」と、そして「非正規レジスタンス」では、日雇い派遣を「透明人間」として、社会からの排除という問題をかなり的を射て描き出している。

 「千川…」はほんとうに怒りに満ちている。そして、「非正規…」は、この間、明らかになった日雇い派遣の問題のエピソードををまさに、そのまま物語に取り入れている。不自然でなくユニオンも登場するところもさすがである。作品は、反貧困の人たちが「ため」とよぶ貧困に陥ることを防ぐ社会的文化的な資本を「バリアー」として、描き出すところも興味深い。自己責任論を押しつける、政治や社会への怒りに満ちた作者の視線=マコトの視線は、優しく、当事者への共感に満ちている。たしかに、あまっちょろいし、リアルでもないけれど、でも、マコトの活躍へは、やっぱり、応援したくなる。こうした作品は、きっとこの若者の問題を社会の共通した認識にしていくうえでも、大きな意味をもつにちがいない。

 現代の『蟹工船』とはどのようなものなのか。吉田修司、桐野夏生…。石田衣良だって、ぜんぜん捨てたものではないよ。

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2008/08/18

シリーズBC級戦犯(1) 韓国・朝鮮人戦犯の悲劇

Img0817_02s ETV特集がとりあげた、「シリーズBC級戦犯(1) 韓国・朝鮮人戦犯の悲劇」は、見ごたえがあった。
 韓国・朝鮮人BC級戦犯の話や、巣鴨プリズンでくりひろげられた、平和運動の話は、内海愛子さんの著作で読んだことがあった。とくに『スガモプリズン』 『朝鮮人BC級戦犯の記録』 は、ボクの読んだ本のなかでも、圧倒的に影響をうけた本でもある。
 そこに関係・登場する人たちが、この番組では証言する。来週の(2)では、それが大きなテーマになるのだろうけれど、戦争に向き合うということのあり方を、厳しく問いかけている。日本人にとって、戦争は被害の面と加害の面が分離し難くむすびついている。それが、戦後日本人の平和意識の強さと弱さの両面をつくってきたと思おうけれど、その弱さは必ずしも脆さではないとボクは思っている。ボクの世代が、実際にある両面の戦争体験を正面から受けづき、その強さを継承することこそが大事なのではないのか。先人たちの真摯な向き合い方から汲まなければならないことは少なくはないと思うのだ。

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調査報告 日本軍と阿片

080817_a 日中戦争のことを日中アヘン戦争とよんだのは、故江口圭一先生だ。第2のアヘン戦争とも言われるように、満州事件以降の日本の支配の大きな柱にアヘンがあったことはよく知られている。ただよく知られているというのは、日中戦争に関心のある人たちのあいだでの話で、一般には、よく知られているわけではない。

 昭和12年(1937年)に勃発した日中戦争―。広大な中国で、日本は最大100万もの兵力を投入し、8年に渡って戦争を続けた。武力による戦闘のみならず、物資の争奪戦、ひいては金融・通貨面でも激しい闘いを繰り広げた。
 「戦争はどのようにして賄われたのかー」。最新の研究や資料の発掘によって、これまで全貌が明らかにされてこなかった中国戦線の「戦争経済」の様々な側面が浮かび上がっている。その一つとして注目されているのが、当時、金と同様の価値があるとされた阿片(アヘン)である。
 19世紀以降、イギリスなど欧州列強は、中国やアジアの国々に阿片を蔓延させ、植民地経営を阿片によって行った。アヘンの国際的規制が強化される中、阿片に“遅れて”乗りだしていった日本。日本の戦争と阿片の関わりは、世界から孤立する大きな要因になっていたことが、国際連盟やアメリカ財務省などの資料によって明らかになってきた。
 また、これまで決定的なものに欠けるとされてきた、陸軍関係の資料も次々に見つかっている。軍中央の下で、大量のアヘンを兵器購入に使っていた事実。関東軍の暴走を阿片が支えていた実態。元軍人たちの証言からも、日本軍が阿片と深く関わっていた知られざる実態が明らかになってきた。
番組では、日本と中国の戦争を、経済的側面からひもとき、知られざる戦争の実相に迫る。

 有名なアヘン王の里見甫や、その後アヘンの扱いが興亜院(中国大陸での戦線が拡大し占領地域が増えた為、占領地に対する政務・開発事業を統一指揮する為に設けられた。長は総裁で、内閣総理大臣が兼任した)がになったことなのよく描かれている。関東軍がすすめたアヘン政策が、国家ぐるみのものとなっていったのだ。その規模がどのようなもので、また、アメリカなどがどのような関心をもち、どう調査していたのかなどもよくえがかれたドキュメンタリーだった。

 番組の最後で、日本軍がアヘンにかかわったことは日本の記憶に残らず、関係した政治家は戦後生きのびたとのべている。それはだれか? 岸がまず視聴者の浮かびあがるだろう。自民党のなかには、満州人脈は根深く息づいている。
 ちなみに、大平は興亜院の出身である。福田赳夫は、アヘン販売の舞台となった南京政府の財政顧問だった。

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2008/08/17

若者レジャー「貧困化」 遊びの種類減少、支出に格差も

 ニュースを一つクリップ。

若者レジャー「貧困化」 遊びの種類減少、支出に格差も(朝日新聞)

 若者の余暇の過ごし方が「貧困化」していることが、社会経済生産性本部の08年版「レジャー白書」で分かった。余暇の楽しみ方の種類が、10代は10年間で3割近く減った。生産性本部は、将来のレジャー産業の市場規模を縮小させる可能性があると指摘している。
 調査は15歳以上の男女3千人を対象に実施。07年の1年間に旅行、ドライブ、カラオケ、外食など計91種類の代表的な余暇活動に何回参加、経験したか聞き、10年前の調査と比較した。
 10代の若者が、1年間に1回以上経験した余暇活動は15.6種類。10年前より6種類減った。減少傾向は全世代でみられたが、10代~30代が顕著だった。
 白書は、若者が携帯電話のメールやインターネットに時間を割き、「余暇スタイルに大きな変化が生じている」と分析。賃金の抑制によって可処分所得が増えず、親が子に様々な経験をさせていないことも、余暇の過ごし方の「貧困化」を招いた一因と指摘している。…

 調査の概要はここにある。
 ここからは何が見えるのだろうか。若者に広がる貧困と格差。若者にあるひどい働かされたか…。そして、こんなことを放置をしていて、日本経済の発展はあるのかという問題。
 興味深い調査である。

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君の涙ドナウに流れ ハンガリー1956

20071012002fl00002viewrsz150x この映画も、映画館で見ることができず、結局、DVDで見ることになったけれど、映画館で見るべきだったなあと、つくずく後悔している。

 物語の舞台は、ハンガリーのブタペスト。ドナウの真珠とよばれる美しい街だ。後世、ハンガリー動乱とよばれたソ連の圧政への抵抗と蜂起、ソ連による弾圧の経過を、女学生の活動家ベィキと水球のオリンピック選手・カウチの愛の物語として描く。そこに、”メルボルンの流血戦”をからめて物語は展開する。ちなみに、2006年にはこの流血戦について語られるドキュメント映画、『Freedom's Fury』が公開されたが、そこでナレーターをつとめたマーク・スピッツ(フェルプスが今日8個目の金をとるまで、金7個の記録をもっていた水泳選手)は、少年時代に、カウチのモデルとなったザドルに指導されていたという。実際の水球の試合では、ハンガリーの水球選手が参加しているという。北京オリンピックの日本での中継では、水球の試合など見られるのだろうか。

 映画は、ラストでこう問いかける。「私たちは忘れない。自由のためにどれほどの血と涙が流されてきたかを・・」。映画を見ながら、いろいろなことを考えた。ソ連の蛮行と冷戦という問題。ナショナリズムという問題。一見、単なる冒険主義ともいえるような学生たちのたたかいをボクらはどう受けとめるのか。政治とスポーツ・オリンピックという問題。こうした作品をつくるハンガリーの映画は、ソ連初期の映画づくりの積極的な伝統をうけついでいるとも言えるのだろうか。
 どれ一つをとっても、単純に白と黒をわけることのできない問題を内包している。だからこそ、その背景を丁寧に追いたいし、映画自身も、ていねいにつくられて好感ももている。
 自由を奪う圧政も暴力もない社会をどうつくるのか。3カ月前に見た、光州5・18にも重なりながら、そう受けとめた。

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2008/08/16

果てなき消耗戦 証言記録 レイテ決戦

080815_a NHKは、ことしの8・15のNHKスペシャルに、このブログでも取り上げてきた証言シリーズから、レイテのたたかいをもってきた。

 昭和19年秋フィリピン中央部レイテ島で、太平洋戦争の一大転換点となる決戦が行われた。戦いに投入されたのは日米両軍合わせて30万人以上。現地住民を含め10万もの命が奪われた。とりわけ日本軍は全兵力の97%にあたる8万人という大きな犠牲を払うことになる。その悲惨な戦場を生き抜いた人々が今回、重い口を開いた。

 レイテ島を決戦の場とした日本軍は、アメリカ軍が弱体化しているという誤った戦況判断の下に、兵站を軽視した杜撰な作戦を立てていた。そのため一線で戦う兵士たちはアメリカ軍の圧倒的な火力にさらされ、弾薬や食糧の補給もないままに無念の死を遂げていく。間違いに気づいた後も日本軍は作戦を改めず、兵士たちは銃剣を手に敵陣地に突入する「斬り込み」という無謀な戦法を命じられるようになる。一方アメリカ軍も砲撃などを強め、そうした中で多数のレイテの住民が巻きこまれ、命を落としていった。

 番組では、日米両軍の元兵士、現地のレイテ住民や対日ゲリラなど、生存者の証言を広範に収集。今もなお戦場の傷の癒えない日米比三国の人々の生々しい証言から、餓死や同士討ちまで起き、徒に多くの人命が失われた過酷なレイテ決戦の実態にせまる。

 日本の戦争の愚かで、おぞましく、そして悲しい実態は、このシリーズで余すところなく、明らかにされていると思うので、あらためて書くことはない。兵士の体験した戦争の実相を、ボクらは正面から、全面的に理解し、受けとめ、その体験を受け継がなければならないとつくずく感じた。

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ルポ 児童虐待

9556 昨日、つれ合いの実家から、こちらに戻ってきた。つれ合いの実家で、もう1冊読んだのが、この『ルポ 児童虐待』。

なぜ、虐待は起こるのか。虐待を防止し、傷ついた子どもを救う手立ては何か。1週間に1人の割合で子どもが虐待死する現代。虐待は他人事ではなく、どの家庭でも起こりうる問題として認識し、理解すべきである。朝日新聞・大阪本社編集局発の渾身のルポ!

 暴力による虐待やネグレクトが中心だが、傷ついた子ども、そして、その家族のもつ困難について、ふみこんだ取材をしている。その社会的な側面、貧困や、どう社会的に排除されているのかまだのふみこみがないのは限界だろうが。あくまでも、子どもの傷によりそい、同時に、家庭のもつ困難に共感しながら、その前で苦悩する関係者の思いも追っていて、好感のもている一冊でもある。そこから見えてくるのは、当事者の家庭にも、そして苦悩する関係者たちの努力にも、あまりにも社会的な支援がないことだ。新自由主義が席巻する社会は、かくも困難のある人の姿を隠すものなのだろうか。
 単純な答えを求めることのできない問題ではあるが、何ができるのかを問いかける。

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2008/08/14

フィンランド 豊かさのメソッド

83t83b83938389839383h 何となく、買ったフィンランド本。研究者というより、。普通の人が、フィンランドに留学した体験記という感じで、あまり先入観もなく、ありのままのフィンランドを紹介しているという感じ。
 新自由主義の影響は、この国にも影響をうけているという感じだし、経済活動の影響を受けざるえない。そういう国でも、教育で何よりも、下位の底上げが重視されていること、大学教育のほんとうの自由さ、教員の活動のゆとりと裁量。まだ、何よりも安心を重視している財政・福祉政策は、そのまま実感が描かれている。普通の国が、国づくりの模索のなかでたどり着いたのは、普遍的な人間の価値をなによりも尊重することか。
 
 最近、友人がフィンランドの森で、1週間すごしてきた。うらやましい限りである。

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2008/08/13

敵こそ、我が友/戦犯クラウス・バルビーの3つの人生

Medium 今日から北陸方面へ、つれ合いの実家に。ずっと、車のなかで、たいくつな時間です。今回は、後部座席だったので、まあのんびりと。

 さて、映画の感想です。

 ナチス・ドイツ親衛隊に所属して"リヨンの虐殺者"の異名で恐れられたクラウス・バルビー。しかし彼はその後も戦犯として裁かれることなく、アメリカ陸軍情報部のために対ソ連のスパイ活動を行ったエージェント・バルビーとして、続いて南米ボリビアで軍事独裁政権の誕生に関わったクラウス・アルトマンとして、歴史の影で暗躍を続けた。3つの人生を生きた男の数奇な運命を検証することで戦後史の裏側を照らし出したドキュメンタリー。

 ソ連の側の計略もそうですが、西側も、冷戦を勝利するという目的でここまでしたのかと思います。そして、南米の労働運動などを押さえ、アメリカの中心とした支配のために、こうもナチを利用したのかと。
 ラストで、バルビーが問います。「世界は私を必要とした。何に裁かれるのは私一人か」と。まったくそのとおりなのです。戦後の歴史の1つの側面を、見事に暴き出しているドキュメントでした。

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“大人の引きこもり”…東京都が初の支援事業スタート

 東京というのはでかい都市である。その知事はボクは大嫌いだけれど、この都市の抱える問題は大きいし、一方で、財政力もあるから、当然、いろいろな施策が出されてくる。とくに若ものの問題は、まず、東京が先鞭をつけなければならないので、注目すべき施策はたくさんある。今日、ネットでこんな記事をみつけた。

“大人の引きこもり”…東京都が初の支援事業スタート(夕刊フジ)  夕刊フジ月曜連載「引きこもる大人たち」でもリポートしている通り、社会問題となりつつある“大人の引きこもり”。東京都は今月1日から、自宅訪問などの支援事業をスタート。自治体が、引きこもりのいる自宅訪問などを行うのは全国でも珍しい。本人、家族向けの支援として、“外出”に向けて働きかける訪問相談のほか、フリースペースの提供、社会体験活動などを行う。  また今月23日には、文京区の東京都教職員研修センターで、合同説明会も開催。会場では臨床心理士による個別相談もある(無料。13日締め切り。問い合わせTEL03-5388-2257)。

 家族のなかに沈殿した、引きこもりという問題は、もうすでに家族の限界をこえている。ほんらい若ものの自立は、現代の高度な社会では、社会そのものがはたすやくわりがたぶん大きいのに、これまで日本では、社会や政治がその責任を十分はたせずにいた。
 この制度については、まだよく知らないけれど、少し注目をしてみたいと感じた記事。

 さて今日から、法事のため、つれ合いの実家に向かいます。

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2008/08/12

裁判員制度…

 裁判員制度がいよいよ実施されるってことですね。これに対して、共産党と社民党が制度の実施の延期の提言を出して注目されています。

裁判員制度、実施延期を=国民の理解不十分-共・社が提言(時事通信)

 共産党は7日、来年5月から実施される裁判員制度について「このまま実施しても国民の納得が得られない」として、実施延期を求める提言を発表した。社民党も同日の常任幹事会で、延期も含めて再検討すべきだとの見解をまとめた。両党は次期臨時国会に向け、各党に延期や見直しを働き掛ける考えだ。

 当然だという意見とともに、何をいまさらという意見も少なくないのではと思います。国民の立場に立った司法改革というものをすすめなければならないのはいうまでもないですよね。それだけに、裁判員制度に期待もあるわけですよね。
 だから裁判員制度には、いろいろ問題があったとしても、実施することを通じて、司法を変えていく、ここで中止(延期)をして、司法が変わるのかという意見もよく分かります。

 ボクは、司法制度というものはよく知りませんが、それでも、法律をいろいろ勉強していて、何かしら、この間の制度改革は、政治的な思惑が結果として優先されているような感じがしてなりません。その結果、心配されるのは、これだけ、冤罪を生むような基盤が広がっているもとで、司法の改革を、「裁判員」という個々の個人に課するというのは、正直、ボクはどうも納得はできません。「公判前整理手続」をみても、どうも密室で、捜査当局の大きな影響力のものでおこなわれるようですが、どうでしょうか。

 まず、政治がやるべきこと、法曹界自身がやるべきことがたくさんあるような気がしてならないのですがいかがでしょうか。

 もちろん司法の民主化に国民の果たす役割が決定的に大きく、国民の司法への参加というのがめざされるべきですが、だからといって、政治や法曹界固有の責任はまず問われなければならないということは、もっと政治家、法律家には自覚が求められるという気がしてならないのですけれども…。あんまり正しくない、個人的な感想です。

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2008/08/11

学校基本調査とか、子どもの学校外での学習活動に関する実態調査とか

 たとえばこの8月は、教育の関する統計がたくさん発表されます。
 たとえば、学校基本調査の速報がでます。この調査では、不登校の問題などについても数字にでてとても大事なものです。ことしは、この時期に、「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告について」という調査結果も出されました。

 ただ、ここのところ、こうした統計が、ものすごくわかりにくくなっているという印象をもっています。たとえば、高校中退数など、かつては直ぐに探すことができないのですが、いまは文部科学省のHPで、この数を調べるのは、そんなに簡単なことではないようです。

 だから、ちゃんと、年次の変化も含めて、こうした数字のもつ意味、その背景などを読みとる仕事をしないといけないのでしょうけれども…。何か、へんだなあなどと直感的に感じながら、なかなか思いように、問題を追求できないのもねえ、これもイライラの大きな原因でもあるのですがねえ。

 まあ、1つひとつの問題が、そんな単純なものではないですしね。単純にわりきった解釈、議論なんて、どんな問題をそう簡単にはできないんでしょうから。まあ、焦らずに、一つひとつやらなければならないことをこなしていくことでしょうね。もっと自分に自信をもってね(笑い)。

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北京オリンピックによせて???

 少しバテています。まだまだ暑い日が続きますね。今月は、仕事のうえでも、執筆者のみなさんがお盆休みもあるからでしょう、原稿がとどくピークを迎えています。今日は、座談会もありましたので、結構、忙しく一日が過ぎていきました。もう1つ、落ち着いて、ものごとを考えることができていないので、ちょっとイライラした感じです。関心のある問題が分散しているのでしょうか。

 北京オリンピックがはじまりました。ボクは金メダルは実際には6~9個ぐらいと予想していたのですが、どうでしょうね。今日は、北島くんが見事な泳ぎでしたね。ストロークを少なくした大きな泳ぎでしたねえ。日本は、一部の競技をのぞいては、なかなかプレーヤーが十分な条件のなかで活動できないもとで、よくがんばっているとは思いますが、ただ結果を求められるのは少し酷だなあなどと感じてしまいます。

 中国をめぐる報道についてもいろいろ考え込んでしまいます。ここでいろいろ考えて、書き込みたいところなのですが、なかなか十分に整理をすることができずにイライラとするのです。思いつき的に考えていることを羅列すると。
 たとえば、開会式。見ていて複雑ですねえ。100年の夢ということは、共感もできます。チャン・イーモーの演出は見事でしたねえ。日本の蛮行や文革の不条理、現在の格差などを見つめてきた監督のものだけに、複雑に感じます。同時に、そんな中国の歴史にはたす日本の問題も考えます。

 新聞は、中国の陰で、格差の問題をとりあげます。もちろん、中国の格差の問題は、現在の大きな課題でしょう。同時に、中国が、ここ数年のあいだに、絶対的な貧困を大きく解決する課程のなかで生じている問題であることを見ないと、一面的になってしまうという気もします。
 中国の現在の民族問題も、単純に、民族や宗教という問題だけではなく、格差や経済発展という問題のなかで生じているとも言えるのだと思います。
 中国は、ほんとうに大きな課題を背負っているということが、今度のオリンピック報道からもかいま見られると思うのですが、それだけに、この期にいろいろな中国の姿をもっとちゃんと理解をする必要があるんだろうなと思いながら、イライラするのです(苦笑)。

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2008/08/10

闇の子供たち

1740_img_1 阪本順治というのはすごい監督だ。たぶんいまの日本の映画監督の3本の指にはいると言っていいと思っている。その阪本がやっかいな映画をつくった。見ていて、これほど苦しかった映画はない。

 人の命はお金では買えない。しかし人間の傲慢さと欲望の代償として幼児売買、臓器密売など、罪のない幼い子供たちが安易に金銭取引されている。それを救おうとするタイ在中の新聞記者は、NGO職員とフリーカメラマンに協力を得て、取材を開始する。横行するタイの「闇」。事実を暴き、虐げられる「闇の子供たち」を救おうともがくほどに、残酷な現実が立ちはだかるのだった…。

  「闇」というのは、たぶん世界の闇というより、人間の「闇」なのだと思う。描かれているのは、幼児売買という人間自身の闇。そして、貧困という闇、それは人が見えない=見ない闇だろうか…。
 映画は問う。この現実に、どうあなたは向き合うのかと。あくまでも、押さえた描写で、映画はそう問いかける…。

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格差と貧困がわかる20講

03027551 何となく手にした本だけれど、読み通して見て、なかなか面白かった。日大でおこなわれた特別講義をまとめたもの。貧困研究の核心にとどいているということでは決してないのかもしれないけれども、やはり、この分野について、ボクは知らないことが多いと痛感させられる。
 貧困の根底にあるのは、雇用の問題。とくにアメリカの本田さんの論文がおもしろかったし、あらためて労働組合・労働運動の役割を思った。税制の役割、移民の問題、アジアの問題…。

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2008/08/08

教育社会学

9784762016554 教師教育学会が、テキストをシリーズで作成している。大学時代、ちゃんとした勉強をしなかった人間がその反省を込めて、できるだけ系統的に勉強したいなあと、つくずく思っている。そんな思いも、かなり込めて、この本を読んでみた(このシリーズを何冊か読みたいと思っている)。

 さて、尊敬する久冨先生が編者となったこの本は、なかなか刺激にみちた本だった。もともと、教育社会学というものは、かわった?学問である。社会のありようと教育とをむすびつけて議論するものだけれど、以前は社会学というものは、社会を平板に見過ぎるという偏見みたいなものがボクのなかにもあったことは事実。社会学的な手法で、教育の問題をとらえようという、この学問分野はいまでは、正直いって、現在の教育問題を論じるうえで、最先端の役割をはたしていると言ってもいい。むしろ、これまで政策研究をやっていた人たちも、その学問的有効性というものを認めて、この分野の研究に挑んでいる。

 もちろん、何か決まった学問的方法というものがあるというものでもないだろう。むしろ教育の分野のおこっている問題にリアルに接近して、社会のなかに位置づけて分析する。この論者の方法や、考え方も一様ではないし、より歴史的に、社会構造的に見ようという人もいれば、必ずしもそうでない人もいる。

 教育、学校、学力、教師…いろいろな刺激的な切り口のなかで、やはり、興味深いテーマは、若者の問題であり、移行期の問題。これが、実は、学校制度や教育のあり方と不可分な問題である。先行的な研究のすそ野の広さも刺激になったし、やっぱり勉強しないとなあとつくずく思わされた。
 もう1つ、面白いテーマは、教師論。いまの教師の苦しみの内容などを理解するうえで、参考になる議論もたくさんあった。

 関心をもったページを追ったりしたけれど、折り込みだらけに。やっぱりこういう本は、ちゃんとノートをとらないといないかなあ。

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東京裁判(岩波ブックレット シリーズ昭和史No.10)

0034400 今年の11月は、ご存じのように東京裁判の判決から60年目にあたる。そんなこともあって、東京裁判にかかわる本を読まなくっちゃと思って、かつて読んだ本、買い込んでいた本をいろいろ読もうと思っているけれど、これが目先の仕事のため、なかなかすすまない(苦笑)。そうこうしている間に、だいぶ時間がたってしまった。その間に、新書を中心に東京裁判にかかわる本が、だいぶ出版され始めているではないか。トホホ。

 さて、この本は短いブックレットだけれども、非常に大切な本だと思っている。東京裁判というのは、経過やその経過にしめされている性格というものが大事なのいうまでもないけれど、どんな議論がなされ、どんなことが裁かれたのかなども含め、全容を全体としてつかんで議論するのが大事なのだろうななどとも、漠然と思っている。そんな東京裁判というものがコンパクトにまとめられている。

 裁判で議論され、認定された、日本の犯罪とは? とくにおもしろかったのは阿片をめぐる問題。また、東京裁判を歴史のなかにおいて、戦争被害者の側から見据えたとき、その後の原爆裁判との関係もあらわれているところはなるほどと思った。最終的に、下した審判の内容とはどういうものか?

 結局、歴史のなかにおいたとき、この裁判のもつ意義があらわれてくるのだろうし、日本という国が、この裁判の内容と正面から向き合わなかった戦後史も出てくるのだろうかなあ。などなど、エンジンを全開にして、たまった本を読まなくてはとつくずく思ったけれど。

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2008/08/07

「解かれた封印~米軍カメラマンが見たNAGASAKI~」と「埋もれた地下兵器工場『長崎・被爆した魚雷工場は語る』」

080807_b 仕事ですが、腸の調子が今ひとつ、良くはありません。実務をこなし、会議と打ち合わせが続きます。
 腰をすえた仕事にもう一つなりません。

 さて、夜は、サッカーを横目で見ながら(負けましたね)、NHKの2つの番組を、見ました。

 まずNHKスペシャル。このオダネルの写真は見たことがありますが、彼の人生については知りませんでした。

 今、1枚の写真が注目を集めている。  63年前、被爆した長崎で撮影されたもので、亡くなった幼い弟の亡きがらを背負い火葬場の前にたつ「焼き場に立つ少年」と題された写真だ。  撮影したのはアメリカ人カメラマン、ジョー・オダネル。去年8月9日、亡くなった。占領軍として原爆投下後の長崎に入り、その破壊力を記録するため写真を撮影する一方で、軍に隠れ内密に自分のカメラでおよそ30枚の写真を記録した。帰国後、被爆者の記憶に悩まされ、悲劇を忘れ去ろうと全てのネガを自宅屋根裏部屋のトランクの中に閉じこめ、43年間封印してしまう。しかし晩年になって原爆の悲劇を訴え母国アメリカの告発に踏み切っていく。原爆投下を信じる周囲から非難の声を浴びながら、85歳の生涯を閉じた。  なぜオダネルは、軍の規則に違反して写真を撮影したのか。 なぜその写真を長年隠し、晩年になってトランクを開け母国を告発したのか。  その足跡を追う息子が、遺品の中に残された録音テープを発見した。そこには写真に秘められた過去と、真実を伝えざるを得なかったオダネルの思いが告白されていた。

 原爆の威力と被害のあまりにもの大きさに、原爆に関わった人のある部分は、アメリカでも数奇な運命をたどります。その原爆の非人間性に気づいた人たちを、戦後のアメリカ社会は必ずしも受け入れたわけではありません。人道というものは、権力の移行を抜きには、問われにくいということをつずくず感じますが、同時に、そのようなアメリカでも、こうした問いかけが、戦後のなかで、力強く、しかも、一歩一歩広がっているということを注目すべきなのでしょうね。核兵器はなくさなければならないし、なくすことができる、そういう時代だし、そうしなければなりませんね。

 10時45分からは、意外な番組でもあります。ボクは、数年前松代には行ったことがあります。その地下トンネルの規模には驚かされましたが、その時期には、全国で国の重要施設の地下化がはかられ、長崎の魚雷工場が地下につくられていた。そして、その長崎に原爆投下があった…。

 2007年5月、長崎市の工事現場で、地下兵器工場の跡が姿を現した。日本軍の魚雷製造の拠点「住吉トンネル工場」。第2次大戦末期、空襲を避けるため兵器工場を地下へ移転させることが至上命令だった。朝鮮半島から連行された人を動員して掘り進め、動員学徒などが製造にあたった。1945年8月9日、被爆した人たちが逃げ込みトンネル内は地獄と化した。残された資料や証言をもとに、地下兵器工場の実態と被爆の現実を描く。

 朝鮮半島から強制連行された人たちをふくめ、そのトンネルが、被爆という歴史をどのように刻んでいるのか、そこにある歴史の重さと、重層性というものを考えさせられた。

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どろろ

20061113002fl00002viewrsz150x 月曜日、実家に帰っているときに、テレビでやっていたので見ました。どろろは子どものころ、好きだった漫画です。アニメの百鬼丸がかっこよかったのを覚えています。貴種流離譚の1つと評価する人もいる、なかなか評価はむずかしい漫画です。

 うーん、映画の方はどうでしょう。もともと漫画ですから、原作はかなりコミカルに描かれています。しかし、映画では、どうしてもリアルに描くことが求められるからでしょう、どうも中途半端です。かなり原作を変えていますが、もう少し思い切って、映画として独立した作品にしたほうがよかったのではないかと思います。妖怪の描き方はどうも、もう1つ。これは想像力の問題でしょうか、CGなど技術の問題でしょうか。

 俳優の配置は悪くないのでしょうけどねえ。なんとなく不満だけが残る映画でしたね。

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2008/08/06

米兵犯罪 裁判権の放棄指示 日米密約裏付け 法務省が53年に通達

 お休みしている間の新聞をくりながら、もっとも注目したニュースはやっぱりこれかなあ。昨日の新聞にあった。

米兵犯罪 裁判権の放棄指示 日米密約裏付け 法務省が53年に通達(しんぶん赤旗)

 米兵が「公務外」で起こした犯罪について法務省が一九五三年、日本側にある一次裁判権の大部分を放棄するよう指示した通達を出していたことが一九七二年に作成された同省のマル秘資料から分かりました。当時、日本側の一次裁判権放棄に関する日米間の密約が結ばれていたことは米政府の解禁文書ですでに明らかになっていましたが、これを具体的に裏付ける日本側文書が見つかったのは初めてです。
 通達は、米兵の「公務外」での犯罪について一次裁判権が日本側にあるという規定が一九五三年に行政協定に盛り込まれるにあたって法務省刑事局長が検事長、検事正あてに同年十月七日付で出したもの。同省刑事局が作成したマル秘指定の資料「合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判権関係実務資料」(七二年三月)の中に「執務の参考に供する」ためとして収録されていました。
 通達は、日本側の一次裁判権の行使について「国際先例にかんがみその運用上極めて慎重な考慮を払わなければならない」と指摘。「日本側において諸般の事情を勘案し実質的に重要であると認める事件についてのみ右の第一次の裁判権を行使するのが適当」としています。つまり、「日本側にとって実質的に重要ではないもの」は一次裁判権を放棄するという内容です。…

 安保体制とよばれるものの植民地的とも言える対米従属性を象徴したものだと思う。地位協定をめぐるいろいろなとりきめは、すでに、かなり明らかにされてきたのだけれど、それらの主張が裏付けられたと言える。
 まあ、こんな大事なニュースを、なかなか一般紙が報道しないこと。今日の新聞にも後追いはなかったわけで。「法務省が五三年に出した通達は、同省が七二年に現行地位協定の下で作成した『実務資料』の中に『執務の参考に供する』として収録されていた」というのだから。こうした密約は、はたして本当に日本の外交として必要なものなのか? まず実態を明らかにして国民の審判を仰いでほしいと思うところだけれど。

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厚生労働白書

 今日から、仕事に復帰です。もう1つ、気分が仕事モードになりきらないのは、3日間緩んだせいでしょうか。暑さの性もあるのでしょうね。まあ、早めに、夏休みをとった人の、旅行の話を聞くと、仕事の気分もそがれますね。私は、お金もないですから、とりあえずは法事での帰省が2つ。あとの目標は、カレンダーの赤い字の分は休もうかなというところでしょうか(苦笑)。

 さて、秋の目標は、社会保障の勉強ですね。ところで、昨日、今年の厚生労働白書が決定されましたね。

現役世代対策にも力を=年金問題「真摯に反省」-厚労白書(時事通信)

 政府は5日の閣議で、2008年版厚生労働白書を決定した。少子高齢化に伴う人口減少社会を見据え、高齢者関係の施策と併せ、雇用対策や子育て支援などの「現役世代を対象とした施策に力を注ぐことが必要」とした。一方、批判が相次いだ年金記録漏れ問題への反省も盛り込んだ。
 白書は、人口減少によって「社会経済の持続可能性を揺るがす懸念が生じている」と指摘。さらに結婚や出産について、願望と現実が乖離(かいり)していることや、働いている女性が出産を機に離職する割合が多いことなどから、(1)「仕事と生活の調和」(ワーク・ライフ・バランス)への社会全体での取り組み(2)保育所に入れない待機児童の解消などの次世代支援-を求めた。…

 さっそく、現物を読もうと…。

 2200億円の削減をめぐって、激しい議論がなされていますが、まず、注目されるのは、やたらと社会保障の役割ということが強調されていることという感じがします。でも、結論としての制度論になると、とたんに…。こういうのを矛盾というのでしょうね。限界というか。
 教育の分野でもそうなのでしょうけれど、個々の議論には傾聴に値する?ものがあっても、それを支える社会観というものがないのでしょうね。政治による介入というか、保守の政治家による、この分野への注文は、偏見に満ちたものです。それに反論する言葉をもたない、論理をもたないのが厚生労働省ということなのかなあ?

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2008/08/05

東京への移動=それでも道路は…

2008080509343720080805112531 朝、9時過ぎには出発したのですけれどね。まあ、時間がかかりました。
 写真は、まず、京奈和自動車道。場所は、橿原の近くですけれど、着工から20年たっての新しい開通部分です。北に向かって、郡山で一度きれて、もう少し北にのぼると問題の平城京跡にぶち当たります。そして、木津から京都の城陽まで道路は続きます。巨椋から京滋バイパスに入って、それからしばらくして新名神です。ここも新しい部分が、亀山の近くまで伸びています。
2008080512042220080805123610 さて、それから伊勢湾岸道路に入ります。海の上を気持ちがいいですねえ(笑い)。豊田から東海環状自動車道(右)をへて、中央道へ。ここまでは、みごとなぐらいすいています。写真にも前方に自動車は全然写ってないでしょう。ここ数年の間に、道路が驚くほど増えましたね。そして、その計画は今でも、引き継がれていて、さらに道路は造り続けられている。たまに、長距離を道路で移動すると、そんなことを実感します。道路そのものは、便利ですよ。言ってみれば、必要のない道路など、存在はしないわけです。問題は、そういうことではないのです。いま、日本では何が必要かということが問われているのでしょうねえ。

20080805161747 東京に入る直前から、渋滞にぶちあたり、しかも驚くような大雨です。長男を急遽、途中でおろさなければならなくなって…。結局、自宅についたのは、9時ごろです。疲れましたし、家に着いても、働きました(笑い)。

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2008/08/04

奈良公園

 午前中は、橿原神宮の近くにあるお墓に、本骨の納骨に。帰りに、神座というラーメンやさんに行ってきました。

2008080415045520080804151214 実家にもとったところで、長男が突然奈良公演に行きたいと言いだして、少し、足をのばして行ってきました。興福寺で、阿修羅像に20年ぶりぐらいの再開。長男の望みは、鹿せんべいと鹿に会いたいということ。結果、鹿に囲まれて大変でした。

 奈良公園はとっても暑く、疲れました。

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2008/08/03

一周忌

 親父の一周忌で、関西に帰っています。午前中、法要。足が痺れました。去年は、かなりがんばれたのですが、ことしは、早々にあきらめました。

 お昼は、食事会です。古都懐石なるもの。おいしかったですが、食べ慣れないので、おいしさが、なかなかわからない自分が、少し寂しいです。お金をかけても、”食”にこだわるということも理解できますよね。でも、そんな条件があるわけではないので、しかし…。

 一休みして、長男とバッティングセンターに出かけたり、それから、長男の浴衣を買いに行ったり、という一日でした。

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2008/08/02

ヨーロッパの若者支援

20080802105531 今日は、午前中は、全進研大会の2日目、分科会でヨーロッパの若者支援の現状の調査報告を佐藤洋作さんから聞いてきました。

 ヨーロッパの制度は、ドイツのデュアルシステムだとか、イギリスのコネクションズだとか、個々にはいろいろな論文で学んだりしていましたが、もう1つ、理解が浅いところがありました。その点で、今日の話は興味深いものでした。
 共通した前提として、1つには、社会保障制度、若者への直接的な手当というものがあります。もう1つなるほどなと思ったのは、若者支援の担い手としての社会教育の制度です。ここに大量の専門性をもった担い手が蓄積しているというのも共通した特徴なようです。
 イギリスのコネクションズだけではなく、ドイツなどの生産学校による、排除された若者たちへの援助の仕組みというものは、注目されます。そこに、フィンランドなどの話が特徴でしたが、若者の社会参加の仕組みがヨーロッパにはあるようです。

 日本のとくに高校中退の若者たちの苦悩には、直接、比較をせざるをえませんでした。これだけ、歴史も制度もちがい、政治が違う方向に向いてしまっている日本で、どのように若者支援策を豊かにしていくのか? よく考えなければならないとつくづく思いました。

 午後から、親父の一周忌のために、関西へ移動です。3日ほど、関西です。

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2008/08/01

生きる・学ぶ・働く - 子ども・青年とともに未来をひらく

 今日は、内閣改造がおこなわれました。麻生幹事長ですか? どうでしょう? 全体として、インパクトにも欠けるし、目新しさもありません。気になるところは、消費税増税というか、赤字克服というか、財務省に近い布陣ですね。こんなに、しばられる布陣で、何か小泉政治から脱却した理念が出せるのでしょうか。何となく、政権の末期症状から、首相の交代、そして解散へとの流れが見えてきそうな感じがすますね。

20080801143423 さて、今日は、全進研の研究大会に行って来ました。 特別報告は「要求を持って立ち上がる若者たち」で、アッシュの柳さんとSHOP99の清水さん。首都圏青年ユニオンでたたかう2人は、すっかりおなじみになりました。今日は、時間がたっぷりあったので、彼らがいまどう生きようとしているのか、などについての質疑応答もあっておもしろかったです。なかなか、先まで見通せない暗闇の中で、悩み続けながら、しっかり地に足をつけた生き方を模索しているのは、頭がさがりましたし、ボクらもそういったことを正面から受けとめないとと思いました。

 記念講演は藤田英典さんが、 「教育改革のゆくえと学校づくりの課題 - 共生社会か格差社会か -」 。この間、藤田先生の講演は何度か聞いていますが、いちばんおもしろかったです。個々の政策分析のおもしろさはあっても、学力観や子ども観という点では、必ずしも一致しているわけではありません。少し古いなあという印象をもちます。話は、すすんでいる教育改革にどんな矛盾があるのか、政治主導・官邸主導の改革の危険性、これまでの改革の問題はどこにあるのか(ここで格差の話、そして資本主義が求める改革になっているのか)、そのことをふまえ、今後の教育と学校のあり方を提示します。でも今日の話は、現在の教育政策の矛盾を、格差という視点も絡ませての話だったので、いつも以上に、社会のありようをその構造にまで踏み込んでの話でしたから、すごく刺激になりました。

 その後、Kさん、Fさんと少し話をして。

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証言記録・兵士たちの戦争 ペリリュー島・終わりなき持久戦/インパール作戦・補給なきコヒマの苦闘・新潟県高田

 日本軍の戦争には、人間の尊厳と存在そのもを軽視をするという共通した特徴があります。そのことを多角的な角度からせまっていくと、いろいろなことが浮き彫りになります。

ペリリュー島・終わりなき持久戦・茨城県・水戸歩兵第2連隊/インパール作戦・補給なきコヒマの苦闘・新潟県高田・陸軍歩兵第58連隊

 茨城県で編成された歩兵第2連隊が闘ったペリリュー島の戦いと、新潟県で編成された歩兵第58連隊が投入されたインパール作戦のコヒマの戦闘の真実に迫る。太平洋戦争末期、パラオ諸島南部のペリリュー島では日米両軍約5万人の兵士が激しい戦いを繰り広げた。圧倒的な兵力の米軍に対し、旧日本軍は島の各所に洞穴を掘り持久戦を展開。やがて日本側は食糧も弾薬も尽きたが補給はなく、兵士たちは最後の一人になるまで島を死守することを命じられた。約9割の兵士が命を散らした壮絶な戦いの実態を浮き彫りにする。一方、戦局悪化の打開策として旧陸軍が強行したインパール作戦では、補給が途絶えた58連隊に対し豊富な補給を受けた連合軍が容赦のない攻撃を加えた。参加した約10万人の兵士の半数が犠牲となったコヒマの戦闘の悲惨な末路をたどる。

 このペリリューの回を見て、わかったこと。なぜ、こんなにもおろかなことがなされたのか――その秘密には、天皇の軍隊ということがあるということです。兵士たちは、天皇の名で、天皇のためにたたかった。その戦前の、国民動員のあり方も、歴史は問いかけているのでしょう。
 そして、最後は、最悪の戦闘であった、インパール…。

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