置き去り社会の孤独
もう1冊は、比較的若い読売新聞の記者が書いた『置き去り社会の孤独』。最初に、かなり悲惨な若者の非正規の実態が並ぶ。こういった告発は、それはそれで大事だけれど、少し、しんどさを感じる冒頭。
切れがあるわけではない。でも、データーをこれだけきっちり押さえている本は、かなりすくない。だからかなり実態を、部分ではなく、全体としてよくつかんでいるし、外国の情報なども的を射ているという感じ。彼、個人の提言も、予想に反してブレがない。雇用、教育、社会保障、社会参加など包括的で、かつ、ポイントをおさえている。
こうした議論をしっかりすすめないと、遅れをとるなあ、とつくづく痛感。日本社会の構造にもっとせまってほしいとか、あるけれども。あと注文は、実際の当事者の目線か。
問題は「ニート」「フリーター」という就労形態だけで事態が「見える」話ではない、ということだ。フリーターやニートに分類されているだけでは、家族の有無、収入、過去の就労経験精神疾患、学歴、虐待経験といった「深い闇」までは「見えない」。そして、何より深刻なのは、こうした闇をかかえる人々が<置き去り>にされているという事実も「見えない」。政府には、事態の「広がり」や「深さ」が見えていないのではないか。
読売の記者で、よくこうしたものが書けるなあなどとつくずく思ったけれど、最後まで読み進めて、一度、話を聞いてことがあったことに、突き当たった。
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