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2008/07/16

制服・背広組、人事交流提言 防衛省改革会議が報告書

 もう昨日のことですけれど、首相のもとになる防衛省改革会議が報告書を発表しましたよね。日本の政治のいまのありようを考える上でも、防衛省・自衛隊の変化というものは注意深く見ていくことが必要だと思います。

制服・背広組、人事交流提言 防衛省改革会議が報告書(朝日新聞)

 政府の防衛省改革会議(座長・南直哉東京電力顧問)は15日、福田首相に報告書を提出した。信頼回復には時代に合った文民統制が不可欠として、防衛省・自衛隊の現行組織の大枠は維持しつつ、大臣中心の態勢を整えるため、背広組と制服組の人事交流による一体化促進を提言。内閣官房や防衛省で今後、関係法令改正を視野に具体的検討に入る。…

 報告書そのものは、資料もあわせ膨大なものです。実物はここにあります。
一連の不祥事に応えるような体裁になっていますが、報告書にもありように、その最大の特徴は、防衛庁の省移行により海外派兵が自衛隊の本来任務(主要任務)になったことに対応することにあるようです。その結果、めだっているのが、、「官邸の司令塔機能の強化」、制服組(自衛官)と背広組(文官)の一体化を促進する組織改革ですね。

 自衛隊については、いまの憲法を守ろうという人でも、その存在を肯定する人は少なくありません。しかし、その場合も、日本を守るということに自衛隊の存在意義を考えている人が多いと思います。だから、その意見は、海外派兵型への変貌という、現在の自衛隊と変化を是認することではないでしょう。

 実は、戦後、現在の憲法のもとで、自衛隊ができ、再軍備がおこなわれたさい、戦前の軍部の暴走を許さないために、文民統制のためのさまざまな仕組みがつくられたと言えます。文民統制というのは、軍人以外の政治家が、軍部のコントロールするという意味にとれますが、性格には、民主主義のルールのもとで、国民の意思の下に軍隊をおくという意味であるはずです。だから、「官邸の司令塔機能の強化」は政治のもとにおくのだからいいのではないかという意見は単純に認めることができません。一部の政治家が軍事組織の主張を受け入れることで、軍事組織の判断が優先されることになりかねないからです。もしくは、軍事組織と一体の考え方をもった政治家が、官邸を占めることになれば暴走がとめられないからです。だからこそ、さまざまな、人間を、このコントロールに介在させることが戦後直後考え出されたのです。廃止しようという参事官制度などもその1つだと言えるでしょう。そういう歴史の経緯を一切無視して、政治と軍事の効率性からの議論だけがすすめられているのは大いに疑問です。

 先のイラク訴訟、名古屋高裁判決は、自衛隊の活動の実態そのものをさばきました。あらためて、自衛隊のいまを考える時期にきていると思います。

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