最終兵器~水爆開発の秘密~
ロバート・オッペンハイマーは、ロス・アラモス研究所の所長として原爆を生み出し、高い名声を得ていた。しかし彼自身は原爆のもたらした被害や、さらに強力な兵器「水爆」の誕生につながる可能性があることに罪の意識を抱き、苦しんでいた。 オッペンハイマーは、科学者として研究開発を続けたいという欲望と、世界を破滅させかねない兵器の誕生を許すべきではないという思いのはざまで悩んだ末、開発反対の意思を表明。しかしアメリカが彼に与えたのは、「裏切り者」のらく印だった。 水爆開発を引き継いだエドワード・テラーは、自分の研究を邪魔する存在としてオッペンハイマーを憎んだ。テラーは、共産主義勢力からアメリカの自由や平和を守るために、抑止力として最強の兵器を開発・保持することが最上だと主張、アメリカ政府は軍拡に突き進む。…
原爆の父と言われるオッペンハイマーの悲劇、そして現在の核時代の立て役者となったテラーの狂気。そして、ソビエトでは、水爆開発の中心人物の一人に、物理学者サハロフがいた。彼は1960年代後半から民主化を求めて社会的発言を公表するようになり、反体制のシンボルとなる。
冷戦下ですすんだ核開発。アメリカの”赤狩り”も、核をめぐる情報戦があったという。
3人の科学者の人生と苦悩は、結局は、何を生きるうえで大切にすべきかという根源的なことを問いかけているのだと思う。
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