経済財政戦記
いま、電車のなかで読んでいるのが、この本。同じ清水さんの『官邸主導』もうそうだったけれども、けっこう読むのに時間がかかる。
今度の本は、「2006年骨太」を前後する、上げ潮派と財政再建・増税派との主導権あらそい。経済政策の裏側をさぐるものだけれど、まず、前半だけを読んでみて、おもしろかったのは、経済政策の裏側にある理論というのはまあなんと恣意的で薄っぺらいのかということ。郵政民営化のときの跡部レポートなんかもそうだったけれど。薄っぺらい理論をもとに、争われるのは、結局、徹底して社会保障や教育・暮らしにかかわる予算をけずりながら「構造改革」をすすめるという上げ潮派と、ある程度の社会保障の切り捨てのうえに、国民負担をもとめる増税派のあらそいということ。国の経済政策の基本が、いずれにしろ大企業優先にあることには何の変わりもない。だから、この2手に、経済財政諮問会議のメンバーが分かれていくことが書かれているけれど、不思議と奥田経団連会長(当時)が、表には出てこない。そのことが、この問題の本質をよく示しているような感じがしますが。
続きはまた、今度。
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