シンポジウム「労働無法地帯」
首都圏青年ユニオンを支える会の主催した「労働無法地帯」というシンポジウムに参加してきた。シンポジウムの出演者は、全労働省労働組合 森崎巌書記長、首都圏青年ユニオン顧問弁護団 笹山尚人弁護士、首都圏青年ユニオン 河添誠書記長の三人。なかなかおもしろかった。
森崎さんは、文字どおり、労働行政、労働基準監督官の側から見た、労働の無法の実態を報告。昔は、経営者の側で、だいじな息子さんをお預かりするというような意識があったが、いまは商品(モノ)としてあつかわれているとの指摘があった。笹山さんは、この間の、労働審判や争議の実例から見えるモノを報告。弁護士にもちこまれる案件は、解雇・雇い止め、セクハラ・パワハラ・いじめ、残業代の3つだそうだ。なぜ、労働条件の悪化がもちこまれないのかと問題を提起。河添さんは、アッシュ、SHOP99、すきやなどのたたかいを報告した。
今日、いってよかったなあと思ったのは、アッシュの柳さん、SHOP99の清水さんという実際に名前を出してたたかっている若ものの話を直接、聞けたこと。活字では何度も読んでいたけれど、実際に話を聞くと、そのとき、どんあ状態だったのか、どのようにたたかう決意をかためていったのかなどよく分かる。ボクは、首都圏青年ユニオンの大事なところは、たたかっている課題もそうだけれど、そのたたかいの経過というのが学ぶべき大きな点だと思っているので・
討論のなかで、笹山さんが言っていたけれど、弁護士のなかでも、依頼をまつのではなく、まず自ら現場に足を運び、現場とのかかわりを重視する動きが広がっているという話があった。非正規のたたかいもそうだし、生活保護の問題などもそうなのだと思う。
そうはいっても、青年ユニオンのような小さな組合の運動は、それはそれで、大変で、困難だ。支える会というものをつくって財政的な支援がおこなわれているけれど、支える方も忙しい方が多いし、大変だ。まだまだ模索は続くのだろう。ただ、岐阜の青年ユニオンや山梨の青年ユニオンでも、サポーターというのを50人組織しているという報告があった。そんなところも注目をしたいという気がした。
まだまだくみつくせいていない、学ぶべきところがたくさんあって、たくさんの刺激をもらったシンポジウムだった。
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