学力と人間らしさをはぐくむ
いつもお世話になっている梅原利夫さんの『学力と人間らしさをはぐくむ 新指導要領をのりこえる』を読んだ。学力格差は広がるのか? どう学力を育てればいいのか? 三月の学習指導要領改訂を契機に学力だとか、教育のあり方に関心が高まっている。本書は、この改訂の内容をていねいに分析し、批判する。
これまでも、梅原先生は、学習指導要領のたびに、こうした本で、詳細な分析をしてきた。それだけに、梅原さんの批判は、全体の特徴をよくとらえているし、的確で説得力がある。
改訂は、学力を「習得、活用、意欲」の三要素でとらえ、とくに活用を重視するあまり、それを習得と切り離して学習内容をこまかく指示するものとなっていて、子どもの学力形成にとって大きな問題があると指摘する。評価のあり方を変えることが、授業内容をしばり、学校間競争を激化させるとも指摘している。さらに改訂が強化する道徳教育は、子どもに自主的な判断や選択は育たない批判する。
ただ、批判にとどまらないで、同時に、学力と人間らしさを育てるために学校教育には何が求められるのかを提案。これからの教育のあり方を考える一冊となっている。
今日は、めずらしく仕事が早く終わって、夕方に家に帰ってきた。ご飯を食べたら、寝てしまった…。
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