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2008/06/13

パラシュート

14tirashi このお芝居に出る俳優さんから、お誘いを受けていて、何とか仕事の合間を見つけて、今日、この芝居を見てきた。

 脚本・演出は平石耕一さん。 この人の重い直球は、大好きだ。「センポ・スギハラ」「熱り」に続いて、見るのは
三作目。実は、詳しい資料などももらってはいたのだけれど、忙しくて、あまり目を通せずに見に行った。ただ、テーマは、良心的兵役拒否の人の話ということだけは聞いていた。
 だから、想像していたようなストーリーではまったくなかった。兵役を拒否したのは、小心で、けっしてかっこよくはない人物。そして、その家族の物語。それが、パラシュートで降りてくる米兵に対して、あなたは竹槍をつきつけるのか――殺す側に立つのかと問い掛ける。

 9条をどう考え、語るのかということでは、仕事がらあれこれ考える。9条にはどんな意義があるのか、現実政治の中で、9条の役割をどう考えるのか、どんな社会的合意が可能なのか――つまり、どんな言葉が国民に響くのか。

 でも、殺す側に立つのか? という問いかけは、もっと本質的な問いかけでもある。ある意味でより思想的な問いの営みなとも言えそうだ。かっこよくない兵役拒否者のふるまいは、家族のなかで葛藤と矛盾をひろげる。その矛盾は、日本社会の縮図でもあり、またその家族は葛藤を引き受け、葛藤をしながら問題に向き合おうともする。

 9条を支えるのは、政治的な議論や運動であるには違いない。でも、そういった9条をめぐるたたかいは、こうした本質的な問いの営み抜きには、なりたたないものであることも事実だと思う。そんな問いかけや葛藤を大事にしたいし、その営みの延長線上にボクらの悩みもとりくみもあるのだと思いたい。そんなことをあれこれ感じながら見て芝居だった。

 芝居は、一見、難解でもある、が、実は、きっとストレートな問いかけでもある。方言も用いながら、演じて手にとっても、とても難しい芝居なんだと思う。誘ってくれた若い俳優さんも、よく演じていたと思う。芝居を続けているととで、ほんとうに励まされる。

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コメント

お忙しい中、ご来場ありがとうございました。
ロビーで手を振るだけのご挨拶しかできず
すみませんでした。

誰もが持っている『家族』に『平和』が続く事
祈るばかりです。

お察しの通り九州弁は大変で
演じている時は必死でした。
内容の起伏も激しいので
私もそうだし、他の俳優も
本当にお腹の真ん中に落ちるのは
何年も先の事かも知れません。

舞台でも落下傘は最後まで落ちずに終わりました。
観客の皆さんの何人かの記憶に
青い空と落下傘がしっかりと焼き付いてるはずだと思ってます。
(あれだけしつこく落下傘の話をしてるのだから)

現在、必死にオルグ中!
重い話ですが、決して難しい話ではありません。
『殺してはいかん』その一言が残れば良いと思ってます。


ご来場ありがとうございました。
健康には気を付けてくださいね。

 出ずっぱりの公演で、たいへんだったしょうね。
 面白かったですと。芝居としては、もっともっと熟成していく必要があるのでしょうけれど、登場人物が、ヒーローでないのがいいですよね。
 平石さんらしい、直球もいいです。また見たいでですね。
 これからも、誘ってください。

 演劇を続けていることが嬉しいです。たいへんでしょうけど、がんばってくださいね。

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