「教科書ネット」10周年記念学習会
昨日(7日)の午前中は、「教科書ネット」10周年記念の学習会に行って来た。
まず、小森陽一さんが、現在の憲法をめぐる情勢について報告。あいかわらず見事な話っぷり。朝日や読売の世論調査に注目し、とくに読売の憲法世論調査で15年ぶりに護憲が、改憲をうまわまったことにかけて、この15年間とは、どんな時代だったのかということをふり返りながら、現在の対決点を明らかにした話は、さすが。
次に、藤田英典さんが、新学習指導要領のねらいについて、講演。教育基本法の改悪(①教育目標としての徳育の列挙と「国民命令規範」の危険性、②政治・行政による「不当な支配」の危険性、③市場原理主義的改革と厳罰主義的改革の危険性)、学校教育法の改悪(教育目標の拡張と文科大臣の教育統制権の拡大が孕む危険性)で、何がもちこまれたのか説明。そのうえにたって、今回の学習指導要領の改訂の特徴について、藤田さん流の分析で明らかにする。①国家主義的イデオロギー性、②教育実践の管理的統制の危険性、③公表・パブリックコメント後の実質的修正の手続き的問題性、④公表後の実質的修正部分のイデオロギー性と修正要求源の問題性。
話は、学習指導・学力形成面の特徴と問題性にもおよぶ。①学習時間の増加、②理数・外国語の大幅増、③総合的学習の大幅減、④体育の増加、⑤国際比較学力テスト対応。
そして、現在、学校でおこっているさまざまな問題にまで話は切り込んだ。とくに教師のしんどさについての話はおもしろかった。
昨日は、この会場でも、夕方の視点でも多くの人と話した一日で、だいぶ疲れました。
一転、今日は、職場で、自分自身の書き物と、100人を超える若者たちの書いたものを読む時間が多く。だれとも話さないのかなあと思っていたら、職場からの帰り、道ばたの灰皿の前でたばこを吸っていたら、S先生とばったり。先生は、豊島のほうで講演のあと、自宅(東京南部)まで、自転車で帰る途中だった。すごいですねえ。じゃっかんおしゃべりをして、ボクの関心事についての聞いてもらった。
なかなか、頭がすっきりと働いてくれなくて、イライラする毎日。暑いですしね。若者の書いたものを読んでいて、改めて元気と勇気はもらったけれど。
« 権利としてのキャリア教育 | トップページ | ある死刑囚に関する随想 »
「教育」カテゴリの記事
- 政府が検討する「能動的サイバー防御」の骨格と課題(2025.01.09)
- 孫来襲、2月号ができています。(2024.12.30)
- 学習指導要領の改訂へ、文科相が諮問 柔軟化、負担軽減がポイントに(2024.12.26)
- 高校まで私立、過去最高1976万円 制服代10年で1.5倍も(2024.12.25)
- 民主教育研究所の教育研究集会(2024.12.21)
「政治」カテゴリの記事
- 離島奪還の降下訓練、11カ国参加 中谷防衛相も11メートルから(2025.01.12)
- 介護事業者の倒産 去年170件余 過去最多に 物価高騰など影響か(2025.01.10)
- 政府が検討する「能動的サイバー防御」の骨格と課題(2025.01.09)
- 沖縄米兵、不同意性交致傷の疑いで書類送検 「再発防止」うたう中で(2025.01.08)
- 「べらぼう」がはじまった(2025.01.06)
コメント