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2008/05/17

「格差社会」と若者の進路・教育の課題

20080517134540 午前中は、会議。お昼に、何人かの人と話をして、午後から全進研の春期講座「『格差社会』と若者の進路・教育の課題」に行ってきた。

 前半は、江戸川の生活保護家庭対象のケースワーカーによる中三学習会のとりくみ、自立支援施設に併設されている中学校のとりくみ、そしてノンエリートの高校卒業生の3年間のききとりの3つの報告にもとづくシンポジウム。江戸川のとりくみは、本で読んだ以上にリアルだった。シンポジウムの討論をとおして、ともすれば、学校が貧困家庭の子どもたちを「社会的に排除」する役割を果たしかねない事態がひろがっていることはものすごく気になった。自立支援施設のとりくみは、一つひとつこころに刺さった。まず、前提に大人は何をなすべきか。社会への信頼を失った子どもたちにまずすべきことはと。

 後半は、「もやい」の湯浅誠さんの講演。内容は、『反貧困』のエッセンスみたいな話だったけれど、質疑応答で、教育がどうこの問題を引き受けるべきかという問いに、彼が、学校から社会への移行の不安定さを強調したのは、教育分野以外の人の発言として注目した。
 いずれにしろ、講演ではふれられなかったけれど、エンパワーメントという発想について、ボクなりにふくらませたいなあと今日も思った。

 会場で研究者の人や若者の就労支援にとりくみNPOの人と話した。ボクのほうから職業教育という切り口について質問したんだけれど、ヨーロッパの職業教育をみてわまると、日本とはまったくちがう規模のフィールドと内容でとりくみが広がっているという話を聞かせてもらった。そのもつ意味についてはいずれきっちり論じたいとは思うんだけれど、この問題は、発達した資本主義の国に共通する問題で、ある意味では社会の持続可能性にかかわる問題ともいえるのかもしれない。今日の新聞にアメリカでは学歴と寿命の相関関係が明確に出ているという記事かあったけれど、そういうすべて若者の就労を自己責任に帰する社会の一方で、ヨーロッパでは、社会の課題として若者支援が、セーフティネットの構築と職業教育と職業の提供という形でおこなわれている。それは、資本主義の調整機能という言い方もできるだろうし、もっと積極的に、資本主義で社会が持続するためにできるところまでやろうという取り組みという言い方もできるのだろうか。

 いずれにしろ、この分野の問題は、まだまだ十分注目されているわけではないけれど、とりくんでいる人のあいだでは、かなり急速な認識の一致が図られていて、とても面白い、注目すべき議論なんだけれど。

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