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2008/05/14

娘、息子の悲惨な職場 Part 7

20080509190636 GAKUさんが、もう紹介していますけれど、ボクもこれは買って読もうと思っていて、昨日いった本屋はたまたま売り切れだったので、今朝、キオスク買って、読んでいるところ。
 小林美希さんが、このシリーズはずっと手がけていて、いつも、注目するものをつくってくれるんだけれど、今回の特集も、なかなか読み応えがある。とくに、最初の、金融・証券職場の離職の実態がすごいのだ。
 たまたま、ボクの知人に、某有名私立大学商学部の人気?教授がいる。彼のゼミからが結構、そういう金融宿場に就職する人が多い。その彼から、卒業生の様子を聞いたりする機会があったりするのだが、そこでの話も、今回、とりあげられているのと似たような実態である。即戦力として、ノルマに追われ、自ら競争の先端を走り、やがてつぶれて離職していく。ただ、ボクの知人だけあって、そんな日本経済のあり方には批判的な人だから、そういう視点は当然、教え子にも影響をあたえます。教え子たちは、必ずしも、企業の論理に同一化しているわけではなく、何とか生き延びている若ものも多いという。批判的な視点がなく、ただ企業と同一化するだけでは、その先は、地獄である。

 先日、息子のことを書いたとき、教員の離職についてふれたけれど、同じような実態が、企業の最前線にはあるということだ。いま、就職戦線は、久しぶりの売り手市場だと言われるけれど、その恩恵を受けているのは、残念ながら、ごく限られた若ものにすぎない。そして、そうした”勝ち組”と呼ばれるような若ものたちの前にある現実が、こうしたものであるのだ。ここにいまの若もの特有の困難がある。胸がつぶれるような思いで記事を読む。ボクたちは、若ものとともにあらなければならないと痛感する。

 特集の目次は以下のとおり。

■【特集】娘、息子の悲惨な職場 Part 7  ―大量採用・大量離職の時代―

・きつい仕事、増えない給与 正社員になっても若者は辞める    小林 美希
・データで見る① 若者の離職理由 社員と会社で認識のギャップが大きい    郡司 正人
・データで見る② 高まる離職率 新卒採用増でも若者は短期間で辞める    小林 真一郎
・マクロ経済への影響 雇用流動化がもたらす日本経済へのマイナス面    熊野 英生
・インタビュー 高木 剛・日本労働組合総連合会会長 「社員はヘトヘトで離職率が高まっている」
・インタビュー 高橋秀夫・日本経済団体連合会参与 「規制緩和を続け、柔軟な働き方を実現すべきだ」
・インタビュー 太田俊明・厚生労働省職業安定局長 「労働者保護の観点で制度見直しを図る」
・政策を問う 国の就業支援策は成果のチェックが不十分    小林 美希
・ワーク・ライフ・バランス憲章 少子高齢化時代に必要な「仕事と生活の調和」とは    樋口 美雄
・雇用政策の転換 正社員と非正社員の格差拡大 違法派遣は規制強化へ    稲葉 康生

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