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2008/04/02

親たちの暴走

9213 小野田先生の『悲鳴をあげる学校』のヒット以来、いちゃもんからはじまって、クレーマー、そしてモンスターペアレントなどの呼び方が急速に広がるようになってしまった。この間、出版された本だけでも、『モンスターペアレントの正体―クレーマー化する親たち』『バカ親、バカ教師にもほどがある―子ども化する大人たち』『モンスターペアレント!?―親バカとバカ親は紙一重』『モンスター・ペアレント―ムチャをねじ込む親たち』などなど。この本も、その流行のなかにあると言えばそうだけれど。
 これらの本を全部読んだわけではないけれど、この『親たちの暴走』を読んでみても、内容は、結構、客観的で、冷静で、傾聴に値するような話がたくさんある。出版社の方の、タイトルやコピーは過激でも、中味はかなりちがう。
 この本でも、現実の教師の追い込まれた方深刻さや、一方で、親の方の事情やその背景などていねいに、追いかけているし、その解決、改善法もいたって冷静。自治体ごとの対策にも注目しながら、それが対処療法にとどまっていて、同時に根本解決を提起するなど、なかなか議論も正当。
 アメリカや、とくにイギリスの事情などの紹介も面白い。結局、学校と保護者の共同の関係をどうつくるかしかないわけで、そのためには、必要な社会的支援と当事者たちの共同こそが大事。あたりまえの結論でもあるのだけれど、取材がていねいなせいなのだろう、それなりに、その重さを感じさせてくれる。結構、役に立った1冊でもあったのだ。

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