子どもの貧困
子ども時代に貧困であるということは、その子の人生にとってどんな意味をもたらすのでしょうか。貧困・格差問題のなかでも、貧困という視点からの研究がもっとも遅れているのが「子どもの貧困」です。本書は、福祉現場から「子どもの貧困」の実相をとらえ、家族との関係を解き明かします。世界的な研究を紹介するとともに、政策的提言をめざします。
◆内容構成
はじめに(浅井春夫)
序章 子どもの貧困研究の視角
貧困の再発見と子ども(松本伊智朗)
第1章 貧困に向き合う・子どもに寄り添う――福祉の現場から
保育の場からみる子どもの貧困
――子どもと家族をまるごと支える(実方伸子)
児童相談所からみる子どもの虐待と貧困
――虐待のハイリスク要因としての貧困(川松亮)
婦人保護施設からみる母親と子ども
――自分を生きるための出会いをつくる(横田千代子)
児童養護施設における子どもの育ちと貧困
――社会的不利におかれた子どもの「あてのなさ」(山田勝美)
少年非行からみた子どもの貧困と学校
――見守り役としての学校(岩田美香)
生活保護現場からみる子どもの貧困
――自立と自己実現に向けた福祉事務所の支援(池谷秀登)
第2章 子どもの貧困と家族
家族の教育費負担と子どもの貧困
――機会の不平等をもたらす教育費システム(鳥山まどか)
現代家族と子どもの貧困
――「孤立のなかにある家族」から「つながり合う家族」へ(湯澤直美)
第3章 外国の貧困研究に学ぶ
先進国における子どもの貧困研究
――国際比較研究と貧困の世代的再生産をとらえる試み(小西祐馬)
インドの児童労働問題と子どもの貧困
――「危険な労働からの保護」「義務教育の普及」という論理を超えて(佐々木宏)
第4章 子どもの貧困克服のための政策試論
人生はじめの社会保障としての子どもの貧困克服
――「積極的格差」の原則により「しあわせ平等」を支える(浅井春夫)
あとがき(松本伊智朗/湯澤直美)
半分ぐらい読みましたが、打ちのめされるような内容です。かくも子どもの貧困は個別化され、見えなくされてきたのか。全体の感想は読み終えて書きたいと思います。
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