岡部伊都子さん死去
岡部伊都子さん死去=随筆家、日本の伝統美とらえる(時事通信)日常生活の機微や日本の伝統美をきめ細かくとらえたエッセーで知られた随筆家の岡部伊都子(おかべ・いつこ)さんが、29日午前3時59分、肝臓がんによる呼吸器不全のため、京都市の病院で死去した。85歳だった。葬儀は近親者のみで行い、しのぶ会を5月31日午後2時から京都市上京区寺町通荒神口下ル松蔭町141の2の洛陽教会で開く。
大阪市出身。結婚・離婚を経て、1954年から執筆活動を開始。ラジオ番組のために書いたエッセーをまとめた「おむすびの味」で認められ、随筆家としての地位を確立した。その後「女人歳時記」「おりおりの心」「二十七度線 沖縄に照らされて」「暮しの絵暦」「生きるこだま」などの作品を発表。06年には語り下ろしの自伝「遺言のつもりで」を発表し、話題となった。
幼いころから病弱で、作品には常に弱者への優しいまなざしが注がれた。次兄と婚約者を戦争で失った経験を持つことから、徹底的な反戦論者としても知られ、戦争や差別、環境などの社会問題に関する発言も積極的に行った。
結局、縁がなくて、いっしょに仕事をさせていただくことがなかったけれど、岡部さんの書く随筆は心が打たれた。電話では、何度かお話させていただいたことがある。か細い声だけれど、平和への思いの強さは、短い時間のなかでも強烈に伝わってきた。お住まいが、ボクが京都に住んでいた場所の近所だった。ご冥福をお祈りします。合掌。
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