読売調査の衝撃――憲法改正「反対」43%、「賛成」を上回る…読売世論調査
今年の読売の憲法世論調査は、政治の世界に大きな衝撃を与えるものになった。
憲法改正「反対」43%、「賛成」を上回る…読売世論調査読売新聞社が実施した憲法に関する全国世論調査(面接方式)によると、今の憲法を改正する方がよいと思う人は42・5%、改正しない方がよいと思う人は43・1%で、わずかながら非改正派が改正派を上回った。
…1981年から実施している「憲法」世論調査では93年以降、一貫して改正派が非改正派を上回っていた。しかし、今回は改正派が昨年より3・7ポイント減る一方、非改正派が4・0ポイント増え、これが逆転した。憲法改正に強い意欲を示した安倍前首相の突然の退陣や、ねじれ国会での政治の停滞へのいらだちなどが影響したと見られる。
改正派にその理由を複数回答で聞いたところ、「国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから」の45%が最も多かった。非改正派では「世界に誇る平和憲法だから」が53%で最多だった。…
この調査については、ブログでも毎年紹介し続けている。
http://ono-blog.cocolog-nifty.com/sikou/2007/04/post_da8c.html
http://ono-blog.cocolog-nifty.com/sikou/2006/04/post_c4ad.html
http://ono-blog.cocolog-nifty.com/sikou/2005/04/post_c652.html
これまでとくに注目していたのは、
憲法9条についての質問では、「解釈や運用で対応するのは限界なので、改正する」「これまで通り、解釈や運用で対応する」がともに36%、「9条を厳密に守り、解釈や運用では対応しない」は20%で、9条を「改正」しないという意見が、56%になる。昨年が53・5%、一昨年の45・7%なのでより増加していることになる。
という点。
今年の調査では、上記のように憲法改正そのものについて、反対の声が大きくなった・
ちなみにこの点で、手元のある資料によると
憲法改正 賛成 反対
2001年 54.1% 28.4%
2002年 56.9 29.3
2003年 54.3 29.9
2004年 69.4 22.8
2005年 60.6 26.6
2006年 55.5 32.3
2007年 46 39
2008年 42.5 43.1
読売をはじめ改憲派のメディアは、いっせいにいらだちを示している。
明文改憲、解釈改憲を含め、改憲のねらいや動きを許さない――その世論を裏切るような政治の動きを封じ込めるような攻勢的な運動がいま必要なのだと思う。
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