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2008/04/22

光母子殺害、元少年に死刑

 重い気分になる判決です。もしボクの、つれ合いや子どもが、誰かに殺されたりしたら、ボクは、どのように思うだろうか。自分もきっと押し殺すことのできない憎しみの感情に支配するだろう。そう考えると、被害者の心情はあまりあるし、本村さんの今日の発言も非常に理性的だったとも思う。ただ、本村氏はあえて挑発的な言動をしようとしているから、ボクは彼に対する論評は、ここではこれ以上しないでおく。
 そのことをうえに、判決は割り切れない思いでうけとめる。

光母子殺害、元少年に死刑(中国新聞)

 光市母子殺害事件で殺人などの罪に問われた男性被告(27)=犯行時18歳と30日=の差し戻し審判決が22日、広島高裁であった。楢崎康英裁判長は「死刑を回避する事情は見いだせない」とし、1審山口地裁の無期懲役判決を破棄し、死刑を言い渡した。殺害被害者が2人の少年事件に死刑が言い渡されるのは極めて異例。性的暴行目的など悪質さが際立つ事件では今後、殺害被害者数などよりも被害者遺族の処罰感情などを重視する司法判断が定着し、少年犯罪の厳罰化も進みそうだ。

 もちろん死刑と制度そのものが問われているし、一般論としてボクは死刑には反対である。そのことを横においても、現行の法でいう少年の犯罪にたいして、死刑という刑を判断することの是非がある。
 いずれにしろ、はたして裁判の審理をとおして、真実がどれだけ明らかになったのだろうか。とりわけ、近年の若年の犯罪は、その真相が十分に理解しえない様相を見せている。死刑は犯罪の抑止になると法相は言っている。今日の判決についての評価は、厳罰化の判断が社会的な要請という考え方に立脚しているとも言われている。誤解をおそれずに、あえて言えば、はたして、犯罪の様相や背景に、そういった対応が適切なものなのかという言い方もできる。

 少なくとも、若年者の犯罪について、社会全体が、犯罪の原因と、加害者の更正というものにまともに向き合うことができるようにならないと、こんな問題の議論は深まらない。正直、この点でも実際は、あまりにも貧しすぎるのではなのだろうか。

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