日本人はどこまでバカになるのか
刺激的なタイトルの本である。それだけに、内容的には正直、かなり荒っぽい。PISA型学力というものについて、十分な検討抜きに議論しているところなどはその典型だ。
けれど、内容的には、十分説得力があるし、おもしろい。第一、全体として、教育問題の議論のさいに、論者がさける傾向にある、「学力はどうあるべきか」ということについて、踏み込んで議論している。だからこそ見えることがたくさんある。尾木さんは、あえて、そういう役回りを引き受けようとしているのだと思う。やっぱり、えらい人だ。
学力テストの問題なども、シンプルで的を射ているし、尾木流のフィンランドの教育の解説も、ほかのフィンランド論にない視点もあって、わかりやすかった。
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