映画 「靖国 YASUKUNI」をめぐって
この映画をめぐっては、そろそろ作品の評価も出るようになってきた。作品のできにもいろいろ評価がある。
ものがたりそのものは、靖国刀という戦前には靖国神社でつくられていた刀を軸に、靖国の風景をおりまざて、ナレーションなしでつずられる。説明のない映像は、事実、そのものの提示でもある。
靖国刀は、戦前には8100ほどつくられ、将校に配られたそうだけれど、その刀が、どのように使われていったのかということに、監督はこだわる。南京虐殺、100人きり…。靖国神社のご神体は、剣と鏡だと言われている。監督は、このご神体に、刀を重ねる。それが正しいのかどうかが、ボクにはわからないが、靖国そのものの土台には、こうした刀がくり広げた歴史的事実があり、その根底には、天皇のためにたたかったものを祀る神社であるということがあるのは否定はできない。そのことをこの映画は浮き彫りにしている。
たんたんとしたドキュメントと言われていたが、どちらかといえば、こうした”刀”というものにこだわって、「靖国」というものが描かれている。使われた映像にも貴重なフィルムも多い。少なくもと、こうした映画は、たくさんの人が見てこそ、議論は深まるのだと思う。
終末には、右派による試写会もあるという。来週には、日弁連が試写会を主催する。毎日新聞がペンクラブと共催して、シンポジウムも予定されていると聞く。
日弁連が「靖国」試写会=23日、一般向けに-東京(時事通信)日弁連と東京の3弁護士会は14日、上映中止が相次ぐドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の一般向け試写会を23日に開催すると発表した。
試写会は23日正午から東京都千代田区の弁護士会館で行われ、定員200人(入場無料)。上映後に配給会社担当者や大学教授によるシンポジウムも開く。…
これは17日(木)申込はがき必着。問合せ TEL 03-3581-2205 東京弁護士会人権課。
【日 時】 2008年4月23日(水)12時00分~16時00分
【場 所】 弁護士会館 2階 クレオ
【対 象】 弁護士・修習生・一般も参加可
【予 約】 要予約
シンポジウムは、
コーディネーター
田場暁生氏(弁護士)
パネリスト
吉川正文氏(映画「靖国 YASUKUNI」配給宣伝担当者)
高橋哲哉氏(東京大学大学院教授)
内田雅敏氏(弁護士。「立川テント村」事件弁護人)
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済州島の映画のところで、「日本の虐殺の手法」云々ってありますが、どんな手法なのでしょうか?
関連資料などご教示いただけたら、と思います。
靖国の映画、見たいと思います。貴重な写真もあるそうですが、おなじみ中国共産党のウソ写真もあると聞きます。日本刀で人を100人斬ることは出来ない、有り得ないそうです。(江戸期に、名刀といわれた刀を使って、剣の達人が、動かない刑死体の切りやすい箇所を切って、そのたびに刃についた人の脂をぬぐい切れ味を出来るだけ保ちながら切ったそうですが、刀一本では20回ほどで刃がこぼれて切れなくなったそうです)名の知れた達人でもない尉官の100人斬り競争は当時の日本の新聞のウソ報道ですが、現在でも中国共産党が反日のために利用していますね。
「南京虐殺」の決定的証拠を示した資料などがございましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
中国人同士が虐殺しあった太平天国の乱時代の“南京事件”での中国人遺体が南京にはかなりあるはずです。中国の示す“日本軍による虐殺遺体”とされる遺体の刀傷や銃創を法医学的に分析し終えてから、日本軍の云々を判断すべきでしょう。
「便衣兵」など異常な戦い方を、兵士やゲリラ末端に国民党軍や共産党上層部が強いた結果、不幸にして戦死、あるいは捕虜となり死んだ(当時の世界中で、軍服着ていないと、捕虜としての扱いを受ける資格が無く、殺されても仕方がないそうですが)者と、一般市民の遺体の選別など、いろいろあって、日本軍の南京市民虐殺と判断するのは時期尚早と思います。日本軍の南京入城後、南京市街に滞在していた欧米メディアの報道や報道写真などはありましたでしょうか?かなりの人数が派遣されていたはずなのですが。
投稿: ふべんきょう | 2008/06/12 12:28