シリーズ 毛沢東
歴史的な押さえは、ちょっとおおざっぱ。でも歴史的と言える映像がふんだんに使われていて面白かった。4回のシリーズで、番組は、主には毛沢東の功罪という角度からつくられていたが、やはりボクらからみれば、どこに毛沢東の誤りがあったのかについて、考えさせられた。
とくに、考えさせられたのが、ナショナリズムと大衆動員という問題。一般的にナショナリズムというのは、国民国家の形成にとって、重要な意味をもつ。とくに民族解放の局面では、進歩的な役割を果たす。そういうナショナリズムを、国家の建設の過程で、毛沢東はふたたび大衆動員という形で表出させたということができる。その”危うさ”というものが、番組の全面にあふれていた。そこには、国家建設のビジョンや、そこへの社会的な認識の深まりというものを横においた、ヒステリックとも言えるナショナリズムの昂進があった。
もう一つは、大衆動員というもののある意味で裏側にある、一人ひとりの人権への意識の薄さ。まさに、発想は、白兵戦だ。
そんな姿は、歴史ではたびたびくり返されてきた。いまの日本にもたびたに現れる。
« 米軍機、鳥島訓練水域外に演習弾 | トップページ | 勉強の一日です »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- PFAS 公害裁判 そしてトラツバ(2024.09.12)
- 「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」(2024.09.10)
- 自民党総裁選への「現職」不出馬、菅義偉・前首相に続き2代連続…鈴木善幸氏や海部俊樹氏の例も(2024.08.14)
- 『沖縄県知事 島田叡と沖縄戦』と「島守の塔」(2024.07.28)
- 「奥能登に生きる〜2つの過疎の町と震災〜」(2024.07.21)
「平和」カテゴリの記事
- 辺野古「抗告訴訟」 沖縄県が最高裁に上告 「都道府県が司法判断を求められない判決は容認できない」(2024.09.18)
- 自民党総裁選で高市・石破・小泉氏が競る、決選投票の公算大きく…読売調査(2024.09.16)
- 「日米軍事同盟・「戦争する国」づくりの新段階」 日米の統制の一体化などなど(2024.09.14)
- PFAS 公害裁判 そしてトラツバ(2024.09.12)
- 「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」(2024.09.10)
「政治」カテゴリの記事
- 旧統一教会との「関係断絶」調査 総裁選9候補が無回答 全国弁連(2024.09.19)
- 辺野古「抗告訴訟」 沖縄県が最高裁に上告 「都道府県が司法判断を求められない判決は容認できない」(2024.09.18)
- 先住権行使へ共同を 北欧地域の先住民族 サーミの評議会議長が講演 札幌(2024.09.17)
- 自民党総裁選で高市・石破・小泉氏が競る、決選投票の公算大きく…読売調査(2024.09.16)
- 「日米軍事同盟・「戦争する国」づくりの新段階」 日米の統制の一体化などなど(2024.09.14)
「歴史」カテゴリの記事
- 先住権行使へ共同を 北欧地域の先住民族 サーミの評議会議長が講演 札幌(2024.09.17)
- 自民党総裁選で高市・石破・小泉氏が競る、決選投票の公算大きく…読売調査(2024.09.16)
- PFAS 公害裁判 そしてトラツバ(2024.09.12)
- 10月号ができました(2024.09.11)
- 「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」(2024.09.10)
コメント