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2008/03/30

小中新学習指導要領告示=改定案を一部修正

 少し、バタバタした日々を過ごしているあいだに、いろいんな重要な問題が山積みとなる。たとえば、ちゃんと論じなければならない問題に、一昨日、学習指導要領が官報告示された問題がある。

小中新学習指導要領告示=改定案を一部修正(時事通信)

 文部科学省は28日、約30年ぶりに理数などの主要教科で授業時間や教える内容を増やした小中学校の新しい学習指導要領を官報で告示した。小学校は2011年度、中学は12年度から完全施行するが、一部は09年度から前倒し実施し、理数は授業時間も前倒しで増やす。
 同省は2月に公表した改定案から一部文言を修正。小、中学とも総則の道徳教育の項目に「わが国と郷土を愛し」という表現を加えたほか、小学校音楽では「君が代」を「指導する」から「歌えるよう指導する」と改め、到達目標を示した。
  増やした授業時間の確保方法では、授業ができる期間として夏休みや冬休みなどを具体的に例示した。
 2月15日の改定案公表後、1カ月間実施した意見募集では、5679件の意見が寄せられた。主婦と会社員が合わせて全体の4割強を占め、保護者世代の関心の高さをうかがわせた。教職員は1割。年代別では60代が2割で最多だった。

 実物は、ここで読める。

 案の段階から、さらなる改悪である。ちゃんとした議論もなしに、案から実際の決定のあいだに、こんなにも大幅な改悪をやってしまうなど、驚くべき感覚である。改悪された教育基本法の具体化として、「愛国心」押しつけをはじめ、国家主義的で復古的な内容を盛り込んでいる。それだけではなく、たとえば中学校社会科では、「我が国の安全と防衛及び国際貢献について考えさせる」という表現で、政府の政策に教育を従属させようという意図が一層露骨になっている。子どもたちへのいっそうの学習負担も明記されている。

 実は、昨日は、全教が開催した、この学習指導要領に対する批判的検討の集会に行ってきた。全教からの問題提起のあと、とくに自前での学校の「教育課程づくり」をすすめてきた、全国のとりくみが交流された。その後、各教科ごとの批判検討に入って、少し議論も聞かせていただいた。「教育課程」という言葉については、このブログでも何度か論じてきたことであると思うけれど、各学校の教育活動の全体計画を言うものだ。教育が、子どもと教師により人間的な活動というならば、その基礎になる設計図が教育課程にあたる。チームとして有機的に展開される学校の教育活動の姿、つねに変化し、より豊かにつみあがっていく教育活動の姿を、いろいろ学ばされる。そして、そこでの教師たちの葛藤や努力。今回は、とくに教育課程が、「学校」でつくるものだということをあらためて意識させられた。
 教科の議論を聞いていて、学習指導要領の改訂が、現場の先生たちにどのように考えられているのかの一端をすることができてそれは収穫だった。

 夜、先輩の研究者の方と、ある地方の先生たちと飲むことになって、今日は激しい二日酔いとなるわけだけれど。こうした先生たちと話をすると、刺激にもなるし、いつも「教師魂」というものを感じる。日本の教師たちのとりくみは捨てたものではないとは思うけれど、しかし、一方で、それをふさいだり、継承をさまたげる大きな流れの中で、現場の苦しみと教育活動の衰退がすすんでいることも否定はできない。何を論じ、どう教師たちに、そして国民のなかに訴えていけばいいのか。4月は、何度か、そんなことをつきつめて考えたいと思う。

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