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2008/03/19

自衛隊派兵はイラク復興の役に立ったのか

 イラク戦争の開戦から、すでにもう明日で5年である。いろいろな思いが心によぎる。
 日本のメディアもさすがにこの時期はイラクからの報道を繰り広げている。たとえば、朝日は、

イラク・サマワの復興道路、無残 手抜き、次々に発覚(朝日新聞)

 20日のイラク開戦5年を前に、陸上自衛隊が06年夏まで駐留したイラク南部のムサンナ州サマワを1年半ぶりに訪れた。「自衛隊は占領軍ではない」と、人々はなお自衛隊びいきだ。親日感情も高い。一方で、駐留中に自衛隊と外務省が発注した様々な復興支援事業では、地元業者によるずさんな工事が目立っていた。多額の事業が現地の腐敗を助長したとの指摘もある。
 …ハッシャン氏は続けた。「舗装道路なのに2、3年でだめになる。業者が工事費を浮かすために手抜き工事をしたのだ。日本の監督が甘かったのも原因だ」
 …学校改修でも、壁にひびが入り、天井のしっくいがはがれて落ちるような工事がある。ハッシャン氏は「私が見た学校改修事例の半分以上が欠陥工事だ」と言った。

 はたして自衛隊のサマワ派兵は、イラクの復興に役に立ったのか? カンボジアのPKOの際にも、自衛隊のつくった道路は、ほどなく壊滅状態になって役に立たなかったということがあった。イラクではどうなのかを先の記事は問う。
 国会に提出された防衛庁の資料によれば「自衛隊のイラク派遣に関する経費」は、4年間の予算を合計すると868億円(隊員の本給は除く)だという。「このうち、いったいどれだけがイラク社会の復興にあてられたのか。防衛省は詳細な内訳をあきらかにしないので正確な全容をつかむことはできない。ただ、2006年3月末時点で総経費中、派遣隊員の手当(1日2万円)が112億円、営舎費63億円、機材購入費109億円、運搬費117億円、通信維持費62億円、車両修理費18億円とされる。これだけで481億円になる。2005年度までの経費(743億円)でみても、実に60%以上が、隊員の手当や生活費などの”駐留経費”に消えたとわかる。住民のための復興援助が目的なら、もっと効率のよい方法があったはずである」(前田哲男『自衛隊 変容のゆくえ』、岩波新書)

 イラクからの記事を読むと、胸がつまる。たくさんのイラクの人たちが命を失い、生活が破壊された。武力で平和が築けるのか。そのことばの意味はとてつもなく重い。

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