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2008/03/06

筑波大大学院教授ら、論文の実験データを改ざん

 先端の科学技術分野の実験結果について、改ざんが相次いでいる。ボクらにとって、これらの分野というのは、いわばブラックボックスといっていいような、理解が不可能な分野でもある。そうした研究に科学技術の分野の未来がかかっているのに、その信頼性が揺らぐような事件が続くのはなぜなのか?

筑波大大学院教授ら、論文の実験データを改ざん(日経新聞)

 筑波大学は6日、大学院数理物質科学研究科の長照二教授(54)らが米国物理学会誌に発表したプラズマ核融合に関する論文に実験データの改ざがあったと発表した。同大学は論文を取り下げるよう求めるとともに、長教授が務めていたプラズマ研究センター長を6日付で解任した。
 長教授は同大学に対し、現象は存在している、などとして改ざんを否定しているという。
 …同大学は「論文執筆者のうち、長教授と3人の講師は実験から得られたデータを適正に処理せずに都合の良いデータだけを組み合わせるなどした。論文の主張に密接に関係する部分の改ざんで、問題だ」としている。

 正直言って、ボクらが心配するのは、こうした研究の分野を支える予算が、競争的な経費が基本になっているということである。競争的な経費であるということは、結果を早く出すということが当然求められるからだ。同時に、日常的な、実験やデータの分析の作業は、ポスドクと呼ばれる、博士号をもつ不安定雇用の研究者によって支えられているという問題もある。彼らは、ボスにあたる教授などの裁量によって、雇用されるケースも少なくはない。
 データの改ざんという、モラルの問題は、研究者の世界の自浄力によって解決されなければならないのは当然ではあるが、同時に、ここには明らかに研究現場にもちこまれている構造というものがある。ここには、科学技術の未来そのものが問われている問題があると言ってもいいと思う。

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