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2008/03/05

中国の軍事費の増大をどう見るのか

 まだまだ経済発展のうえで、さまざまな課題をもつ中国であるのだから、軍事費などにたくさんのお金を使わずに民生にもっと使って欲しいと正直願うところなのだけれど。だいたい中国の人民解放軍は、国軍ではなく共産党の軍隊だ。そこもどう変わっていくのだろうか。ただ、そして、こうした分野の情報も、もっと説得的に内外に説明して欲しいと思うのだけれど、でも、この中国の軍事費の問題はメディアはもう少し冷静に報道すべきだと思う。

中国国防予算17・6%増 20年連続2けた伸び率(東京新聞)

 中国の全国人民代表大会(全人代)スポークスマンは4日、2008年度予算案の国防費が前年比17・6%増の約4177億6900万元(6兆600億円)に上ることを明らかにした。2けた伸び率は1989年から20年連続。
 国防費の大幅な伸び率が続いていることで、国際社会の「中国脅威論」が一段と強まりそうだ。
 日本の財務省の08年度予算原案で、防衛関係費は07年度比0・5%減の4兆7793億円。中国の国防予算は昨年初めて日本の防衛予算を上回っており、日中の差がさらに広がるのは確実だ。…

 だいたい、中国の軍事費と言っても、その半分は人件費である。そして、そのほとんどが陸軍であるのだから、どちらかと言えば、対外的に進攻するような状態にあるとは言えない。とくに海軍の能力などは、この間に、変化があると言っても外海に出ていくような能力という点では十分ではない。
 その中国の軍事力を日本と、比較している。日本の軍事費のはかり方は、外国ではカウントされているようなものは入っていないとか、また、後年度負担という特殊なお金の払方をしているとかいろいろある。そもそも日本の軍事費は、日本の自衛隊が単独で機能するわけではないのだから、それだけで見て意味があるのか。日本にある米軍のお金はどう考えるのかだとかね。

 さてそれはそうと、アメリカは中国のこの軍事力に次のような見方をしている。

中国のミサイル増強に警戒感=サイバー攻撃発信源-米国防総省報告書(時事通信)

 米国防総省は3日、中国の軍事力に関する年次報告書を発表した。台湾海峡有事に備えて短距離ミサイルの配備を毎年100基以上増強する一方、新型の「晋」級原子力潜水艦に搭載する射程8000キロとされる弾道ミサイルが2009-10年に実戦配備段階に達すると指摘。ミサイル能力の増強に強い警戒感を示した。
 また、07年に国防総省などの米政府機関や国防関係のシンクタンク、契約業者のコンピューターネットワークが、中国が発信源とみられるサイバー攻撃の被害に遭ったことを明らかにした。…


 まあ、これはかなり勝手な言い分で、ようするにアメリカのもっている軍事的な優位性をちょっとでも、犯すのはけしからんというもの以外何ものでもない。犯すと言っても、きわめて部分的なものにすぎないのだろうけれど、それでもアメリカは過剰にそのことについて反応する。これには、1つは、アメリカの不動の考え方として、絶対的な軍事的優位を確保しようとしているということと、中国へあえて過大な評価をすることで、対中、対アジア戦略をくもうとしているということが伺える。

 それだけに、日本では冷静な議論が必要だ。
 世界の平和秩序をめざす、さまざまなとりくみに比して、軍事力を削減していくとりくみは、とくにアジアではかならずしも前進しているとは言えない現状がある。それだけに、この分野の議論は慎重で冷静でありたいと思うのである。

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コメント

初めましてikeと申します
この件でマチムラ氏が
「こんなに軍備を増強して、どこの国が攻めて来ると思っておられるんでしょうかねぇ」
てな感じの意見を吐いておられましたね。
語るに落ちるとはこのことで
「その言葉そのままアンタらにお返ししたい」
とテレビに向かってツッコンでしまいました。
結局軍備増強なんてのはチキン同士の果てしない無意味な競争なんだということが如実に現された言葉だと思いましたが、いかがでしょうか。
(それによって利権を得る連中にとっては無意味ではありませんが)

投稿: ike | 2008/03/05 11:09

 おっしゃる通りですね。よく考えてみれば、いまの中国の軍事費の増強の直前の時期に、中国では軍事費を抑制し、一方で日本で大軍拡がすすんだ時期がありました。現在は、そのリアクションということも言えるのですから。世界が軍事費の削減に向かうためにも、いま真剣に考えなければいけない時期なのだと思います。

投稿: YOU→ike | 2008/03/06 00:27

>中国の軍事費と言っても、その半分は人件費である。そして、そのほとんどが陸軍であるのだから、

それを言ったら自衛隊の方が人件費が高いでしょう
あと中国の軍事費が公表されているのが全てだとでもお思いで?
一説では公表額の2~3倍といわれています
(中国の軍事費では「研究開発費」が計上されていませんので)
中国には軍事費の透明性を高めなければなりません

>いまの中国の軍事費の増強の直前の時期に、中国では軍事費を抑制し、一方で日本で大軍拡がすすんだ時期がありました。

日本の防衛費はずっとGDPの約1パーセントですが
日本の大軍拡とは一体いつの事を言っているのでしょうか?

>現在は、そのリアクションということも言えるのですから。

それは違うでしょう
中国の狙いは「台湾」です
そして台湾を占領するためには「米国」の関与を排除しなければなりません
そのために米国に対抗できるだけの軍備を持ちたいのです
過去、台湾が総統選挙を実行しようとした際、中国は台湾のすぐそばにミサイルを撃ち込みました。
それに対応して米国は空母を台湾に派遣、中国は米国の力に屈するかたちで事態は収拾しました
その屈辱を中国は忘れていません
現在中国は、中国自身の防衛にはあまり必要のない空母を持つ計画を進めています
20~30年後くらいには空母を持つ可能性が極めて高いのです
日本が軍縮しても(実際に日本は過去5年間軍縮中)中国は今の大軍拡を止めることはないでしょう

投稿: yama | 2008/03/09 13:38

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