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2008/02/16

学習指導要領についての国民的な議論を!

 今日は土曜日で、ブログのアクセスがいちばん少ない日だ。けれども、学習指導要領改定案が発表された翌日でもあるので、もう少しアクセスがあるのかと思っていなのだけれど…。検索ワードでも、「学習指導要領」で、ボクのブログにたどりついたというのはほとんどない。
 別に、ボクのブログのアクセスが少なかったからというわけではないのだけれど、この「学習指導要領」の改訂にどれだけ、国民的な関心がもたれているのかという点では、いささか心配をしている。

 ちなみに、今日の各紙は、かなりの紙面を割いて、この学習指導要領について報じている。ちなみに主だった社説のタイトルをあげてみると

【朝日】新指導要領―教師力の育成が先決だ
【読売】新学習指導要領 21世紀担う人材どう育てる(
【毎日】学習指導要領 手間をかけてこそ改革だ
【産経】新指導要領 伝統文化を授業に生かせ
【東京】新学習指導要領 習得できるか心配する
【北海道】学習指導要領 「詰め込み」の復活では
【信濃毎日】新指導要領 子どもに目が届くのか
【中国】指導要領改定案 学力向上にどうつなぐ

 産経がなかり異質で、読売が少しちがった視点から議論しているけれど、ほかには大きな視点の大差はない。
 文部科学省は、発表の1週間前に、1日かけた記者レクをわざわざ行い、各新聞社とも1週間かけて記事をつくるという、これまでにない形となっている。

 が、どれだけ、それが読者のもとに届いたのだろうか。
 この学習指導要領の議論というものが、少し父母や国民から離れたところにあるのではないかという危惧をしているのである。どの新聞の議論も、結局、学習指導要領の根底にある、学力というものをどう考えるかということにたいする議論をさけているというのが正直いった感想だ。そして、それは、いまの子どもをどう見るのかということについての議論の不足から来るようにも思えるのだ。

 教師の側も、この学習指導要領の改訂にどれだけ関心をもっているのだろうか。どうせ関心をもっても、学校現場の問題は変わらないというような”あきらめ”の声が聞こえそうでもある。ただ、目の前にことに、教師が追い込まれていることにこそ、不幸がある。

 メディアは、この学習指導要領の問題をとおして、もっと教育の現場でおこっていることと、教育そのものの本質にせまった議論をリードするべきである。かつては、そういうことを書く記者が少なからずいたようにも思う。何も昔がよかったというつもりはないけれど、ここにきてこそ、これまで、日本の教育運動や教育メディアがおこなってきた議論をふり返るということはかなり意味があると思う。たとえば、毎日の社説が、「戦後の道徳教育の考え方だった『学校教育全体を通じ日常子供と教員が接しながら学び取っていく』が基本だ」と紹介している。遺産をいかしてこそ、未来に向けた議論は豊かになるということなのだろう。

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コメント

いつも楽しくブログを拝見しております。
教育論議は、螺旋階段のように繰り返しながら上昇してもらいたいのに、逆に下に降りていく方向に進んでいるような気がします。
それにしても、記者は1週間かけて、この程度の分析と記事しかできないのですか。大手マスコミこそ「学力低下」なのですね。

 ありがとうございます。私も「英語教育にもの申す」を参考にさせていただくようにしますね。何しろ、うちの子どもは英語が全然ダメで(苦笑)。
 大手マスコミは、何と言うか、書きたいことがかけないということよりも、いまはもう、記者が深くものを考えないようになっているという感じもします。その記者のありようがいちばんの危機なんだとも感じますね。

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