平和な世界に生きる
新年の新聞を見ていても、日本の外交のあり方が一つのテーマになっている。全体として不安げだ。そんなわけで、外交の原点ともいうべき、国際社会の平和のルールを考えたくて、この本を読んでみた。
中・高校生向けに書かれたものだから、平易で教科書的。なかなか論争的な内容もないではない。ただ、平和のルールにどう課題があるのかが強調されていて、現在の政治の新しい動きなどにはふれていない。地域の共同体の動向、NATOもコソボ問題にはふれているが現在の状況は、などは、浅井さんはどう見ているのだろうか? そんなことも聞いてみたい気がする。
いちばん印象にのこったのが核兵器の問題。世界の平和のルールというものが残虐兵器の発達とともに形成されたということが言えるのならば、核兵器の存在が、現在の平和のルールに与えている影響は大きい。とくに日本国憲法9条と核兵器との関係は、形成期の国民的な感情、その後の平和意識や平和理念との関係でも、よく見ておくことが大事なのかもしれないなどと思った。
理念にこだわりすぎれば、現実的でなくなるという面はあるのだろうけれど、理念のない柔軟さは、ほんとうの柔軟さではないだろう。そこに外交に求められる柔軟さというものの一つのヒントもあるのだろう。
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