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2008/01/29

航空テロは撃墜検討、洞爺湖サミットで政府

 数日前の読売新聞に、こんな記事が載っていたのを知っているだろうか? なかなか驚きの記事だと思うが。私も朝穂先生の文章で、知ったのではあるけれど。印刷工場につめていたので、あやうく見逃してしまうところだった。

航空テロは撃墜検討、洞爺湖サミットで政府(読売新聞)

 政府は、7月7~9日に開かれる北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で、ハイジャックされた航空機がサミット会場を標的にする航空テロを想定、警告に従わない場合には治安出動に基づいて航空機を撃墜することなど、事態対処について検討する方針を固めた。
 防衛省筋が23日、明らかにした。2001年の9・11米同時テロの後、英独などサミット開催国は、会場周辺に空軍機や対空ミサイルを配備するなど最高レベルのテロ対策を講じており、日本も万全を期すことにしたものだ。
 サミットを標的にした航空テロの防止について、国土交通・防衛・警察など関係省庁は、〈1〉サミット会場周辺に飛行禁止空域を設定〈2〉警察官を民間航空機に搭乗させるスカイマーシャルの強化〈3〉空港での手荷物検査の強化――などの実施を決めている。だが、9・11テロのように民航機がハイジャックされ、重要施設に激突する大規模テロへの対応は、何も決まっていない。
 防衛省・自衛隊では昨秋から、9・11テロで米国防総省に衝突したアメリカン航空77便を事例に研究を重ねてきた。具体的には、ハイジャックが確認された時点で、航空自衛隊のF15戦闘機が千歳基地(北海道)を緊急発進し、ハイジャック機に対し近傍の空港への着陸など警告を繰り返す。それに従わず、ハイジャック機が衝突1分前の地点まで到達した場合には、射撃命令を発して撃墜することが検討されている。…

 考えてみれば、サミットの会場は、一本道の山のうえにある。テロが万が一起こりうるとすれば、海と空しかないというのはだれにでもわかることでもある。実は、航空機テロへの対策は、アテネ五輪やドイツのワールドカップの際にも検討されたという。ドイツでは航空安全法の改正までおこなわれていて、それに対する違憲判決が出るということにまで至っている。そのあたりの問題は水島朝穂さんのHPに詳しい。

 いずれにしろ朝穂先生の言うように、安倍さんは、ややこしい遺産を残してくれたものである。政府のこの問題での検討に、憲法や国民の人権という視点からの批判的な検討が日本においてできるだろうか。おとくいの、法律の解釈ですすめられてしまったら、航空労働者など関係者からの意見の徴集さえおこなわれない可能性もある。
 もちろんテロは許せないし、そのテロに対して必要な対策は求められよう。が、だからといって民間機を撃墜することなど許されるものではない。そのほか重大な問題をあからさまにはらむ、この「検討」は、きちんと公にされ、批判的な検討にさらされるべきではあると思う。

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