橋本会長が経営委に辞意-NHK記者らのインサイダー疑惑
どこまでNHKは落ちていくのだろうか。先日、発覚したNHK記者らのインサイダー取引。おそらく、こんなことなど、だれも考えたことはなかったのだと思う。そのぐらい、自覚も、モラルも、NHKの報道関係は劣化しているのだろうか。もちろん、NHKだけではなく、ほかの報道機関は大丈夫なのかと、つい心配してしまう。
橋本会長が経営委に辞意=2理事、22日辞任-NHK記者らのインサイダー疑惑(時事通信)NHK記者らのインサイダー取引疑惑で、橋本元一会長は21日、記者会見し、経営委員会に辞意を伝えたと明らかにした。また、コンプライアンス(法令順守)担当と報道担当の理事2人が22日付で辞任する。 …
この間、NHKをめぐって起こっている事件をみると、ジャーナリズムとしての呈をなしていない。というか公共放送に値しなくなっているのではという疑問をもってしまう。橋本会長は辞意を表明したが、その会長の人事をめぐっては、昨年末、露骨な政治介入と言えるような事態がおこなわれている。 NHKの経営委員会は会長の後任として福地茂雄・アサヒビール相談役を選出したわけだけど、その経過をたどってみると、まず五月に、当時の安倍首相の肝煎りで、経営委員ですらなかった古森氏が委員長に内定する(委員長は午前と法律できまっている)。その古森氏が、橋本体制の刷新を打ち出し、一部の委員だけの密室で、次期会長の選考がすすめられたわけだ。排除された委員からは、「威圧的で、議論を封殺する」という批判まで出されたという。
公共的な性格をもつ組織から、自由が奪われれば、その組織が腐敗するというのは、これまで数多くボクらも見てきたことだ。はたしてNHKは大丈夫なのか。ことはかなり根が深いということも言えそうである。
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YOUさま
>この間、NHKをめぐって起こっている事件をみると、ジャーナリズムとしての呈をなしていない。というか公共放送に値しなくなっているのではという疑問をもってしまう。
こう言いたい気持ちは分かりますが、橋本会長になってからのNHKは、従軍慰安婦問題での政治介入は絶対に認めないものの、NHKスペシャルなどでの戦争問題の取り上げ方などをみれば、従軍慰安婦問題での政治介入に屈服せず、公共放送としての役割を立派に果たしていえると思います。
その橋本会長を辞めさせようとして、経営委員会があくどいことをやった訳で、それがいまのNHKをめぐる最大の問題があると思います。
今回の不祥事も、終わってみれば、不起訴処分。インサイダー取引ではあるだろうが、儲けた額もごくわずか。ジャーナリズムとして絶対に許されない行為であることは間違いありませんが、本来なら会長が辞職しなければならないような大事件ではないはず。
その意味では、「ねらわれた」という面もあるのではないでしょうか。
なんにせよ、「ジャーナリズムとしての呈をなしていない」「公共放送に値しない」というのは、ちょっと性急で、一面的に過ぎやしないでしょうか。
投稿: GAKU | 2008/01/23 22:06
ご批判は、甘んじて受けます。おっしゃるとおりで、とくにドキュメンタリーなどの部門の奮闘は評価していますし、このブログでも紹介しています。以前の事件後の、職員による自主的な動きも、いろいろ聞きはしています。
そのうえでですが、総体としてNHKをどう見るかを考えるとき、経営体として健全さがどうなのか、そして、ジャーナリズムとして考えるとき、とりわけ、政治部の動向がポイントになると思います。そう考えると、あまり楽観はしていません。「ねらわれた」のではなく、政治介入されてしまっているという印象をもっています。巻き返しのうえに成り立つ古森-福地体制というのは、かなりきびしいという予想をしています。もちろん、このブログでたまに登場する春原さんなど良識的な人にはがんばってほしいですけど。
投稿: YOU→GAKU | 2008/01/23 23:58