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2007/12/18

和田中、夜スペをめぐって

 今夜のTBSのニュース23で、杉並の和田中での夜スペのことがとりあげられていた。夜スペとは何か。先日の新聞記事では

区立中で塾が夜授業 民間人校長の杉並・和田中 料金取り受験対策(東京新聞・12月11日朝刊)

 民間出身の藤原和博氏(52)が校長を務める東京都杉並区立和田中学校が大手進学塾と組んで来年一月から、二年生の希望者を対象に「夜スペシャル」と銘打った夜間授業を導入することが分かった。三カ月の試行を経て二〇〇八年度から本格実施する方針。
 …夜スペシャルは、学校を支援する地域住民らの「和田中地域本部」が主催する。進学塾「サピックス」(東京都中央区)と連携し、塾講師が国語、数学、英語の三教科を教える。授業は月、水、金曜日の午後六時半-九時半ごろと土曜日の午前九時-正午ごろまで。受講料は平日コースで月額一万八千円、平日に土曜を加えたコースで同二万四千円で、サピックスでの受講料の半額程度に設定する。

 なにしろ、公立中学でのとりくみである。ちょっと驚きである。
 私は、エリート教育すべてを否定するつもりはない。エリートの養成はある意味では、社会の要請という側面はないわけではない。しかし、だからといって、このやり方が正しいのか。
 実は、私個人は、公立中学の出身ではない。しかし、中高一貫(結果的に)の国立中学での生活は、正直、私の傷になっている(苦笑)。私個人の経験はかならずしも一般化はできないだろうけれど、少なくとも、エリートはどのようにつくられるのかということについての問いは必要なのではないだろうか。
 公立中学が、公立中学であることを守りながら、塾との連携を強めて、公立からエリートを作り出す。藤原校長の問題提起は、一考の価値がないわけではない。しかし、同時に、そこには、日本の教育「改革」の視野の狭さを強く感じる。

 高校入試の問題は、この間の教育「改革」の議論のなかでも、十分に深まっているわけではない。何年か前に、佐藤学さんが高校入試の廃止を提起したことがあったけれど、その後、どちらの側からも、意欲的な議論がおこなわれたという印象はなく、ただ競争的な受験システムは温存され、競争の様相のみが変化する現状が続いている。
 最近、知人の子どもが、学校説明会で、いったん推薦の内定をもらいながら、態度が悪かったということで、次の日にその内定がとりけされるという事件があった。緊張した場面で、おちゃらけたりする子は少なくはない。人の人格まで、一方的に評価する、そういう形での「競争」などももちこまれている。それを中学の先生の一部は追認する…。

 藤原さんの「改革」は、受験への一直線である。そのことは、子どもたちに「傷」をあたえないだろうか? もう少し、冷静で慎重な議論を望みたいものなのだけれど。

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