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2007/12/23

どんぐりの家 それから

07192326 山本おさむさんが、描いて話題になった漫画「どんぐりの家」、その後の姿を描いたのこの作品。今回のテーマは2つ、前半が高齢の聴覚障害者の問題を介護保険の問題とからめて描く。昨年、国連で採択された障害者の権利条約の核心は、障害者が、障害をもつことによって、社会的に排除されるのでなく、社会に参画する権利を有するということだと思うが、日本の現実はいかに、こうした人を排除しているのか。あまり、光のあたる分野の問題ではないだけに、はっとさせられた。
 後半は、自立支援法の問題。応益負担の問題を軸に、施設への補助が月極めから日割り計算になったことによる施設の困難、減免には世帯単位の収入や資産の調査がおこなわれることなど、この法律が障害者とその家族にもたらされた問題をするどく描く。
 この漫画を電車のなかで読んだ。それは失敗だった。涙もろい私はかなり恥ずかしい思いをして読み終えた。

 自立支援法の見直しは、昨年の1200億円の激変緩和措置に続き、今年の見直しでも約320億が追加され、自立支援法の導入によって増えた負担の9割以上が、もとに戻されることになった。それほど、この法律はできたその直後から、その問題をあらわにしてきたわけである。しかし、見直しは「応益負担」の撤回までにはいたっていない。障害をもつ人たちの共同と、正義のたたかいはまだまだ続くのだろうと思う。

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