『〈生きにくさ〉の根はどこにあるのか
赤木問題ということもあって、若者論をちゃんと勉強しようと思って、まず中西新太郎さんの『『〈生きにくさ〉の根はどこにあるのか』を読んでみた。NPO前夜がおこなったセミナーを本にしたものだ。格差社会のなかで、広がる若者の”生きにくさ”というものを、単に経済的な側面からだけではなく、文化的な面から考察している。ぼくは、若者を論じるさいに、あまりぼくたちの世界では使われない、世代論というものに関心があって、現代の若者の育った政治過程や社会背景のもとで生まれる、大人世代との違いへの理解が大事だというように思ってきた(まあ、個人的な団塊世代への反発というものあるのだろうけれど)。
中西さんの議論は、わかりにくい面や、まだまだ納得しきれない面もないわけではないのだけれど、消費文化とうくくりだけではなく、80年代後半以降の文化のなかにあらわれた抑圧性というものが、そもそもの日本の消費文化に内在して発展してきたことについて、着目している。ある側面で、なるほどなあという思いを持ちながら読んだ。ここで紹介されている議論を、これはしっかり勉強してみたいと刺激を強くうけた一冊でもあった。
今日は、半日、若者の話を聞く機会があった。かなりの数の若者の話を聞いたのだけれど、共通して出されたのが、その経済的な実態、働かされ方などの深刻さということと同時に、本音で話ができるような人間的な連帯を若者のあいだにどう回復するのかという問題。
この前ある場所で、ある先生から、かつて子どもたちは、進路において平等な働き方を志向していたが、最近の子どもたちは、競争的な働き方を志向しているような気がするということを聞いたことがある。調査でもそういうとは
現れているのだと思う。何を言い方かと言えば、新自由主義的な考えや文化にとらわれないような生き方という問題。これは大人自身の問題でもある。ここはずっと考えている問題でもあるのだけれど。
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