心中か、父娘死亡――ここにある「貧困」「絶望」
テレビでニュースを見ていると、悲しいニュースに毎日出会う。
今日は、こんなニュースがあった。
心中か、父娘死亡 亀岡(京都新聞)20日午後7時50分ごろ、亀岡市本梅町西加舎上条、無職中島英さん(63)方で、中島さんと長女の晋子さん(40)が廊下で首をつって死亡しているのを、訪ねてきた同市の会社員の女性(50)が見つけ、近くの住民を通じて110番通報した。
亀岡署によると、晋子さんは両手両足が不自由で、車いす生活だったという。現場には「2人でこの世を去ることを許してください」などと記した中島さんの遺書があった。中島さんの妻は2年前に病死しており、遺書には晋子さんの将来を悲観する内容の記述もあったという。
…晋子さんは長岡京市の身体障害者施設に入所しており、19日から一時帰宅していた。2人を発見した女性は中島さんの友人で、中島さんから「娘が家に帰ってくるから」と、この日に自宅に来るよう招かれていたという。
自立支援法の制定以来、応益負担による、負担増が、障害をもつ人の家庭に重くのしかかっている。
改善すると言われるが、目の前にある困難に救いの手は届かない。
大局的には、障害者の人権も拡充されたのだとは思うが、でも日本の障害をもつ人をめぐる現実は、あまりにも厳しい。豊かな社会とは対極にある、「貧困」や「絶望」が、くやしいけれど、ここにはある。つれ合いの肩越しにも、そのことは垣間見える。もっと、現実を見、声をあげなければならない。
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今回の事件の故人の行動は賛否両論あると思います。
『如何なる理由があっても、人を殺めることは許されない。』
本当に、そうなのでしょうか?
長年、奥さんと3人で懸命に生きてきて、その奥さんにも先立たれた。故人は63歳とのことで、段々と体力も衰えてくる年齢であります。この先20年30年と支え続けることは並大抵のことではないと思います。
仮に私が同じ境遇となった時、私は同じ事をしない自信はありません。また、癌宣告や不治の病を患ったとしたらなおさらです。
日本という国は、福祉に関して後進国であるとお思います。年金や福祉の財源作りに消費税の税率を上げるといわれていますが、現状の官僚の体質で本当に安心して生活が出来る世の中になるのでしょうか?
以前、小泉純一郎が言っていた痛みを分かち合うとは、どういう意味でしょう?そもそも国会議員が多すぎるのではないのでしょうか?歳費を削り、国会議員も削れば少々消費税が上がっても納得できるし、その分を福祉に充てられれば・・・・
投稿: まーこ | 2007/11/24 19:18
おっしゃることは共感できます。
ただ1つ、いっしょに考えたいのは、国会議員の削減の問題ですね。たしかに役に立たない議員は圧倒的に多い。でも、われわれは、国会議員を介して政治に参画するというのが大きな手段であることも事実だから。いま議員を減らせば、喜ぶのは、少数の、いまでも得をしている人たちでしょうね。ここの問題をどう考えるのか、思案のしどころでしょうね。
投稿: YOU→まーこ | 2007/11/26 23:56