検定撤回求め首相官邸に=沖縄県から要請団
検定撤回求め首相官邸に=沖縄県から要請団(時事通信)高校日本史の教科書検定で沖縄戦の集団自決に日本軍の強制があったとする記述が削除された問題で、沖縄県議会の仲里利信議長らが15日、首相官邸を訪れ、検定意見の撤回を求める首相あての要請文を大野松茂官房副長官に手渡した。面会後、仲里議長は「なかなか進展がないが、撤回と記述の復活を求める気持ちは絶対譲れない」と強調した。
沖縄県からは、各種団体の代表ら約170人が上京。16日は文部科学省を訪れるほか、手分けして各政党などを回り、撤回を訴える予定。
教科書執筆者の1人である石山久男歴史教育者協議会委員長らは15日、東京・永田町の衆院第一議員会館で、撤回要請の集会を開いた。
石山氏は「軍による直接の命令がなかったことだけを根拠として記述を削除させた検定意見は誤り」と指摘。「責任を明らかにするためにも撤回が必要だ」と述べた。
一方、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝会長ら記述の再修正に反対するグループも、参院議員会館で記者会見。藤岡氏は「検定内容や手続きに問題はなく、(再修正は)不当な政治介入だ」述べ、記述を維持するよう求めた。
沖縄からの要請団を迎えての夜の「10・15教科書検定意見撤回を求める総決起集会」は、狭い星陵会館に、650人の人が集まった熱気あふれる集会になった。沖縄流の独特のおおらかな運営と、こちらのテンポがあわなかったりして、ちょっとドギマギするシーンもあったけど(笑い)。政党の決意表明も、証言も、沖縄の報告も、首都圏の運動の決意表明も概ね共感できるものだった。政府・文部科学省の手による、政治介入を許さず、断固”撤回”を求める熱い思いが伝わってきた。やはり、先日の赤嶺質問のインパクトの大きさを感じる。
ちなみに藤岡氏たちのとりくみは、つくる会を脱会したメンバーとも合同ですすめているという。その院内集会(記者会見)の参加者は、まばらだったという。
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